こんばんは!
9日付けの財務省告示で「気仙沼港が平成21年1月1日から開港でなくなった」との通知がされていました。このような不開港化はとても珍しいことですので、法令の構造を見てみます。(左の写真は気仙沼港)
関税法では、貿易のために開いた港を「開港」(関税法第2条第1項第11号)、「税関空港」(同第12号)としています。
この開港等に指定されている港には、外国貿易船は手続きは要るものの自由に入港できますし、多くの場合、税関の出先ができたり、職員が常駐したりの一定の税関行政サービス体制か整っています。
面白いのは、開港や税関空港に指定される基準は、関税法令では定めがなく、唯一公になっているのは開港が開港でなくなる基準(閉港基準と言っています。)だけが、関税法施行令第1条第3項に規定されています。この基準は、税関長の裁量はなく、貿易港としての実績が、一定以下になれば自動的に開港でなくなるというものです。
要約すると、次のいずれかに該当した時です。
① 1年間、輸出入がないか、又は外国貿易船の入出港がないとき
② 1年を通じて、輸出入額が5千万円を超え、かつ、外国貿易船の入出港の合計が11隻を超えることが、2年間なかったとき
報道では、気仙沼港の貿易船の入港は、2007年3隻、08年2隻だったようで、上記の②の基準が適用されて不開港化となったようです。
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気仙沼港は、宮城県北東部の、太平洋岸に面する三陸海岸の漁業の町ですが、秋の味覚の秋刀魚や、日本一のサメの陸揚げがあって、ふかひれの産地でもあります。
なお、開港の指定は1978年でした。
管轄する横浜税関の仙台塩釜税関支署気仙沼出張所が、関係者に説明した際には、遠洋マグロ漁船の入出港などに支障は生じないかなどに関心が集まったと報道されています。
遠洋マグロ漁船は、漁の間には、補給などで外国の港に寄港することがありますので、通常、外国との間を往来する船舶として、関税法の「特殊船舶等」扱いになります。(関税法第15条)
今後、遠洋の漁が終わって気仙沼港に帰ってきた時は、関税法第22条の2の「特殊船舶等の不開港への出入」の手続きをする必要がありますが、外国貿易船のように不開港に入港する時は、原則として他の開港に入港して、税関長の不開港入港の許可(関税法第20条)を受けてからでなければならないとの規定の適用はありませんので、今回の不開港化で大きく不便になることはないと想像できます。
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新年早々の連休を利用して兵庫県北部の温泉地へのカニカニツアーに参加してきました。
現地は、寒気が強まって朝から雪になっていましたので情緒たっぷり、そして焼きカニの甘さに舌鼓のひと時でした。
夜は、恵比寿神社に参拝して、その熱気に圧倒されましたが、沿道のお店のおでんや、サザエはとても良いお値段です(驚き!)。
9日付けの財務省告示で「気仙沼港が平成21年1月1日から開港でなくなった」との通知がされていました。このような不開港化はとても珍しいことですので、法令の構造を見てみます。(左の写真は気仙沼港)
関税法では、貿易のために開いた港を「開港」(関税法第2条第1項第11号)、「税関空港」(同第12号)としています。
この開港等に指定されている港には、外国貿易船は手続きは要るものの自由に入港できますし、多くの場合、税関の出先ができたり、職員が常駐したりの一定の税関行政サービス体制か整っています。
面白いのは、開港や税関空港に指定される基準は、関税法令では定めがなく、唯一公になっているのは開港が開港でなくなる基準(閉港基準と言っています。)だけが、関税法施行令第1条第3項に規定されています。この基準は、税関長の裁量はなく、貿易港としての実績が、一定以下になれば自動的に開港でなくなるというものです。
要約すると、次のいずれかに該当した時です。
① 1年間、輸出入がないか、又は外国貿易船の入出港がないとき
② 1年を通じて、輸出入額が5千万円を超え、かつ、外国貿易船の入出港の合計が11隻を超えることが、2年間なかったとき
報道では、気仙沼港の貿易船の入港は、2007年3隻、08年2隻だったようで、上記の②の基準が適用されて不開港化となったようです。
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気仙沼港は、宮城県北東部の、太平洋岸に面する三陸海岸の漁業の町ですが、秋の味覚の秋刀魚や、日本一のサメの陸揚げがあって、ふかひれの産地でもあります。
なお、開港の指定は1978年でした。
管轄する横浜税関の仙台塩釜税関支署気仙沼出張所が、関係者に説明した際には、遠洋マグロ漁船の入出港などに支障は生じないかなどに関心が集まったと報道されています。
遠洋マグロ漁船は、漁の間には、補給などで外国の港に寄港することがありますので、通常、外国との間を往来する船舶として、関税法の「特殊船舶等」扱いになります。(関税法第15条)
今後、遠洋の漁が終わって気仙沼港に帰ってきた時は、関税法第22条の2の「特殊船舶等の不開港への出入」の手続きをする必要がありますが、外国貿易船のように不開港に入港する時は、原則として他の開港に入港して、税関長の不開港入港の許可(関税法第20条)を受けてからでなければならないとの規定の適用はありませんので、今回の不開港化で大きく不便になることはないと想像できます。
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新年早々の連休を利用して兵庫県北部の温泉地へのカニカニツアーに参加してきました。
現地は、寒気が強まって朝から雪になっていましたので情緒たっぷり、そして焼きカニの甘さに舌鼓のひと時でした。
夜は、恵比寿神社に参拝して、その熱気に圧倒されましたが、沿道のお店のおでんや、サザエはとても良いお値段です(驚き!)。
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