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ブログを一ヶ月も更新しなかった理由は
「なんとなく」としか表現方法が見当たらない。
書きたくなかった訳でもなく、
あえて書かなかった訳でもない。
俺は常日頃「なんとなく」行動し、発言し、生きている。
この一ヶ月なにもなかった訳ではない。
いいニュースも悪いニュースも色々あった。
相変わらず仕事は火の車で、
業務内容についてヤンヤヤンヤ言っておったらそれこそ
飲み込まれてしまいそうだ。
俺が一番恐れるのは生活の糧ではあるがこの「仕事」に支配され
家族の時間やら、音楽の時間やら、
はたまたツワモノどもとの交流やらがおざなりになってしまう事だ。
前に書いた通り、俺は常に「なんとなく」を重んじて行動しており
その閃きや衝動を不本意にも仕事の忙しさで
「はい、考えはしたが実際なにもやってねえ」と、よくある
「今度呑みいこーや」話のようになっていた。
まあ大袈裟に書いてはみたが、やはり文章を書くにはそのテンションに
達していないと筆は進まないもんである。
この一ヶ月といえば、バンドのレコーディングをしたり
植竹社長と一月のライブに向け練習したり
休みともなれば近くの通称「猫公園」へ娘の自転車の練習に出かけたりした。
一番びっくりした事は我が父ちゃんが病気になってしまい入院したニュースだ。
俺もじじいになり、当たり前だが父ちゃんはさらにじじいになる。
親が弱ってしまうのは正直ツライもんだ。
これが生きていく上で必ず誰しもが経験するもんであるなら、
辛いこと、楽しいことを経て
人生を全うすると言う事は、やはりそれだけで素晴らしい。
昨夜は練習後、高哲典邸になんとなくお邪魔する。
水道水でつくった氷をたっぷりと入れたグラスに、
トリスウイスキーを注ぎがぶがぶと呑んだ。
それは地獄をみた男の話であった。
人は眼で物を言う。
彼の根底にある地獄は一生十字架として背負い続けるだろう。
「それをネガティブにとらえてはいかん」
とさんざん繰り返し力説したりしたが、
俺はその地獄を経験した事がないのでそれ以上の事は言えなかった。
トリスウイスキーの科学アルコール成分で酔いはピークに達し、
俺たちは深夜三時までケラケラと笑い、久しぶりに腹の底から酔った。
そしてグラスの氷は水道水に帰り、俺は家に帰った。
人それぞれ、それは他人からみたら些細な事もあるだろうが、
必ず十字架をしょって生きている。
若い頃の苦労は買ってでもしろというが、
「経験しないほうがいい苦労」も中にはあるのである。
その類の「苦労」は人に鋭さを与える。
彼にはぜひ、その鋭さの全てを音楽に向けて頂きたいもんである。
そして本日。地獄の話は軽い二日酔いが抜ける昼12時頃に成仏した。
娘のお遊戯会を眺めつつ、俺はとても気分が良くなった。
子供たちはすくすく育つ。
俺たちも遠い昔子供だった。当たり前だが。
彼等の無邪気さや、
あらゆる困難を平然と乗り切る強さや、
どんな小さな幸せでも屈託なくケタケタと笑っておる姿をみて、
「ああ、ジジイになるのは肉体だけでいい。精神はいつまでもこうでありたい」
と純粋に思った。
振り向けばもうここにいた