一夜目は焼肉をご馳走になった。
ある人は
「生きる事とは必要なものを食べ不必要なものを排泄する事である。それは究極のシンプルであり、音楽たる芸術も文学的思考を主とせず、シンプルであるべきだ」と語り、全ての会計を払い、宛名が書かれていない領収書を持ち、
10号通りの方へ消えた。
久しぶりの再開、またお金を一円も払わなくていいという安心感から、
その後、俺は激しくゲロを吐いた。
明け方になるまで合計8回ゲロを吐いた。
次の日は勿論二日酔いだった。
腹が減っているのか、気持ち悪いのか判断がつかない午前中だった。
バイトの憂鬱に拍車がかかる激しい二日酔いだった。
キャべジンを飲み、
タフマンを飲み、
ウコンの力を飲み、夕方には回復した。
夜にはまた呑みに行った。
ある人は
「今村さん、それじゃあ光源氏と同じですよ」
と語り中央線の改札へ消えた。
俺は東スポを買い、誰もいない家に帰り、
ダービーの予想と読書を試みたが、
全てが終った。
猫のミックがゴミ箱を蹴散らし、
枕元にごみが散乱したが、そんなものは気にならなかった。
どこにもたどり着かない思いなどが、
ただふわふわと浮かんでいた。
ヤミに一歩踏み出す勇気だとか、
リスクだとか、
運命だとか、はたまたタイミングだとか。
それら一通りの「文学的思考」についてシンプルに考える事もできず、
かなり疲れたのか、
俺はただ眠った。
夢は観なかった。
目が覚めたら12時だった。
素晴らしい映画を観た後のような
過ぎてしまった青春のような
そんな気持ちになった。
日本ダービーの馬券は外れた。
何かが終わり、何かが始る気持ちになった。
とてもシンプルに。
さらばよさらば夏の日の
ユラリ消える戯言よ
ある人は
「生きる事とは必要なものを食べ不必要なものを排泄する事である。それは究極のシンプルであり、音楽たる芸術も文学的思考を主とせず、シンプルであるべきだ」と語り、全ての会計を払い、宛名が書かれていない領収書を持ち、
10号通りの方へ消えた。
久しぶりの再開、またお金を一円も払わなくていいという安心感から、
その後、俺は激しくゲロを吐いた。
明け方になるまで合計8回ゲロを吐いた。
次の日は勿論二日酔いだった。
腹が減っているのか、気持ち悪いのか判断がつかない午前中だった。
バイトの憂鬱に拍車がかかる激しい二日酔いだった。
キャべジンを飲み、
タフマンを飲み、
ウコンの力を飲み、夕方には回復した。
夜にはまた呑みに行った。
ある人は
「今村さん、それじゃあ光源氏と同じですよ」
と語り中央線の改札へ消えた。
俺は東スポを買い、誰もいない家に帰り、
ダービーの予想と読書を試みたが、
全てが終った。
猫のミックがゴミ箱を蹴散らし、
枕元にごみが散乱したが、そんなものは気にならなかった。
どこにもたどり着かない思いなどが、
ただふわふわと浮かんでいた。
ヤミに一歩踏み出す勇気だとか、
リスクだとか、
運命だとか、はたまたタイミングだとか。
それら一通りの「文学的思考」についてシンプルに考える事もできず、
かなり疲れたのか、
俺はただ眠った。
夢は観なかった。
目が覚めたら12時だった。
素晴らしい映画を観た後のような
過ぎてしまった青春のような
そんな気持ちになった。
日本ダービーの馬券は外れた。
何かが終わり、何かが始る気持ちになった。
とてもシンプルに。
さらばよさらば夏の日の
ユラリ消える戯言よ