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日常の中に俺があり、俺の中に日常がある。それは矛盾の中にひそむ真実である。真実を記録する。それは事実になる。

再開と平日

2019年12月18日 21時03分50秒 | Weblog
「今村さんは優しいですね」
と言われる度、それは優しさではなく弱さなんだよと心の中で呟く。
弱さとは自身が思ってる事を恐れず発言する事が出来ず、例えば目の前に悪い事が起きていても
それらに関わる事を恐れ(殴られる、後ほど面倒になる等々)ただ笑っている状態の事を示す。
また、自身の存在に対し疑いを持って感じた事を表現する事にためらっている状態でもある。
人とのコミュニケーションってのはその相手に共感しようが共感しなかろうが先ずその発言に耳を傾ける事から始まるのだが、
強い人間ってのはそれらを聞く事はするが「我こう思う」だったり「それは好かん」などはっきりと自身の考えを発する。
強さってのは他人を傷つける事もあるが、例えその傷がネガティブな感情であってもその人にとっての衝撃だし、心を動かされた事には変わりないのである。
弱さとは丸い玉のようなものであり、その玉は人々を不快にさせる事はないが、逆に人々になんらかの衝撃を与える事もないのである。

さて俺は今、晩飯のうどんと天ぷらを喰らいビール35缶一本、ハイボール二杯目を嗜みながらこの文章を書いている。

リビングではナッツとジュリーと嫁さんがすごろくをやっている。
サイコロがないのでダンボールで作ったらしい。
サイコロの目には「10」とか書いてある。ナッツが書いたらしいがサイコロは1から6の数字って概念が無いのだろう。
こういう発想は大事にしてほしい。

話が逸れたが、また文章を書こうと思ったから書き出したのだ。

これはコミュニケーションの一つだ。
我が師匠は「俺はコミュニケーションが苦手なので音楽でそれをやる。それ以外の方法を知らない」と言っている。
ミュージシャンとして正論だし、俺もそうしたいと思う。
だが、生きて来た経緯が若干異なる。経緯が異なると音楽で何をやるのかってのが若干異なっているって事に気付いた。
俺はガキの頃からコミュニケーションが上手かった。
皆から信頼された時期もあった(あくまで自分でそう思っていた)。
音楽で表現せずとも行動や言葉で自身の思いを他人にうまく言う事が出来た。
それが今となっては仇となっていると考えている。
自身の表現が音楽のみじゃ無かった類の人間だと気付いた。
音楽ってのは
歌でしか表現できない感情の荒ぶりであるべきだと思っている。
ああこんな感じのニュアンスの音楽やりたいなあとかなんとなくこの言葉がいいなあってな
ふわっとしたドリーム音楽では人々の心には届かん。当たり前だ。届けたいほどの感動やら怒りを歌って無いからだ。

ゴタゴタ色々書いたが、俺はまた自身としっかり向き合う時期にきたなと思ったのだ。

感性の文字起こしを再開する。

これは誰の為でも無い俺の為の文章だ。
勿論、ブログでアップするので他人の目を気にしている自分がいる。
だが、先にも書いたが自分の思った事やら怒りやらイラつきやら日々の普通やらを書く事で他人と繋がる事ができるのだ。

なんかようわからんしナッツとジュリーが喧嘩しだしたので今日はこのへんにしよう。

このへんにしようと書いた直後静かになったので続きを書く。

今日は平日だ。
東京に出て来た二十数年前、俺の中に平日とか休日とかって感覚は無かった。
全ての日が休日だった。自由だった。
バイトも適当に切り上げてライブを観に行ったりベースの練習をしたり酒を吐くまで飲んだ。
平日と休日ってのはミュージシャンである俺には関係の無い決まりごとであり、俺は毎日がスペシャルであった。
毎日がスペシャル
毎日がスペシャル
稼いだ金は全て俺のものであり、24時間全ての時間が俺の時間だった。

今俺は5連勤真っ只中で、仕事は炎のように忙しく慌ただしい。
仕事中に本当に疲れてしまい、定時で切り上げいつものように自転車で帰る水道道路でふと思ったのだ。
「はよ休みにならんかいな」
俺はいつの間にか一番嫌悪していた関係の無い決まりごとの中の住人になっていた。
平日は帰って風呂入って飯食って酒飲んで寝るだけの1日になってしまった。
18の時、高校の先生に「俺は音楽で勝負したいので就職しない。東京に行きます。」と言った時、
「今村、とりあえず東京の就職先探してやるけん、先ずは仕事しながら音楽やったらどうや」と言われた。
俺は
「先生、俺はサラリーマンとか普通の感じが嫌なんです。やりたい事だけやる為に東京に行くんです。就職とかしたく無いとです。」
と言った事を思い出した。

何がどうなってこうなったかは只々「運命」としか言いようがないが、俺はその18の時にもっとも嫌だった平日と休日がある仕組みの中で
音楽をやっているんだなあと思った。

1人でなんか笑ってしまった。
おいおい何仕事で疲れておるんだ。普通すぎるだろう。仕事で疲れて酒飲んで帰ったりマスオか。
何しに東京に来たんだ俺はよ。疲れて草臥れてニヤニヤしてんじゃねえぞ。背筋を伸ばせ。
この世界をもっと味わえ!お前がどうしたいなんてのはただの幻想だ!なるようにしかならんのだから頭でっかちになって
思うようにならん事に対していちいち暗くなってんじゃないよ!

竜也!
竜也!あんたなら大丈夫!いつも応援しとうけんね!

と旅立った母ちゃんの声が聴こえた気がした。
机の前にある写真を今見たのだが笑っている。只々笑っている。


俺は生きる楽しみを再開する。



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