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日常の中に俺があり、俺の中に日常がある。それは矛盾の中にひそむ真実である。真実を記録する。それは事実になる。

やがて忘れる思い出ならばまたそこに行けばよい

2011年08月03日 23時22分37秒 | Weblog


7月28日
ウエタケユキオリーダー率いるデリボーイズ一行は東へと車を走らせ
岩手県田野畑村へとたどり着いた。
やっちんを除くメンバーは2度目の参加となった。
去年と今年では震災前、震災後っちゅう大きな違いがあったが、それは現実での話。
夢の中を彷徨う俺たちにとっては違いはない。
去年行って素晴しかったから今年も行く。
でかい地震で揺れた俺たちの場所に向けて歌いに行ったつもりだ。
しかし福島を通過するときには原発の事を考えたし
現地に向かう道中でも地震でぶっ壊れた橋やら道路やらを通るたびに
あの日あの時、ここはどれだけ揺れたのだろうかと現実に引き戻された。
そして少し暗い気持ちになったのだ。

とはいえウエタケユキオ、やっちん、小野雄介、高哲典、俺と揃えば10時間超の道中
つまらないわけがない。喉が取れるほど笑いながら車中の時を過ごした。


左:小野組の構成員、高哲典 右:小野組組長、小野雄介


小野組組長、小野雄介。いびつな形をした人差し指がなんとも不気味である。


どこかのPAにて。


道中のダムの辺。やっちんとデリボーイ号


河童のようにおどけてみせるユキオウエタケ


構成員は組長の好きな花がタンポポである事を熟知している


田野畑到着直後の様子。組長の就寝時間を気にしているのか構成員、高哲典の表情が険しい。


数時間しか話していないのに友情が芽生えた村守水分氏書の扇子。我々の楽曲「風の中」と書いてもらった。


フレッシュギャル、アベエリカ嬢と逢引を試みるも組長に発見されあえなく断念


最終日にリョーストラマー氏に撮ってもらったデリボーイ号と一行。

俺は自分の為に田野畑へ行ったと思っている。
ひょっこり顔出した俺の歌で地震や津波を喰らった人達を救えるなんて思っていない。
だが、名も知らぬ死者の魂がもしあそこにいたのなら、
黙祷の際の祈りと共に
少しだけでも「こいつら楽しそうね、歌がすきなんだね」と思って頂けたらと思った。
何かを感じてくれるだけで良い。
それがたとえポジティブな事じゃないにせよ。

ケーナちゃんと山ちゃんはおそらくまともに寝ていないだろう。
彼等とゆっくり話せる時間があればよかったなとか思う。
当方が酔っ払い、テンションマックスで彼等によからぬ事を言ってしまった出来事は
まあ、ゆるしてちょうだいってなもんや。

ケーナちゃんの父ちゃん母ちゃんは相変わらず元気で良かった。
キャッチボールも出来たしな。
ライブ当日だっけな、便所に行く途中にグラブバッグを担いだユキオウエタケに出くわした。
「だれとキャッチボールするんすか」とたずねると
「ケーナちゃんの父ちゃんとキャッチボールしようと思ってさ」としわくしゃの顔をさらに
しわくちゃにして笑ったのを覚えている。
彼が子供だった頃、父ちゃんとキャッチボールする時も同じ顔をしていたのかなとか思った。

歌はやはり素晴しい。
それは人にとってそうとも限らん。
でも俺にとって素晴しい。
友達もたくさんできたし、素晴しい場所でこんなにも集中できる物事は他にない。

他にも書くべき事は山ほどあるのだろう。
記録する事で後ほど忘れても確認する事ができるからだ。
しかし、タイトルの通り、

やがて忘れる思い出ならばまたそこに行けばよいのだ。

匂いで、雰囲気で素晴しい思い出は必ずや思い出す。
そうやって俺たちは歳をとる。

最後に

帰りに津波の被害があった海岸へよった。
瓦礫の山、壊れたテレビや冷蔵庫の山、船、曲がったガードレール、集められた消火器、工事のトラック、
5人で車を降りて海に出たのだが、
言葉はなかった。
その後、一時間ぐらい言葉はなかった。


ただただ、現実はでかかった。それを小さな人間が一ミリずつ作業をしていた。
とてつもなくでかい恐怖を俺は見た気がした。
とんでもない事が起きて、今も尚そこにあった。


帰宅して俺は風邪をこじらせ寝込んでしまった。
上京して18年、2度目の出来事だ。

集約された疲れやら何やらが汗になって全て出尽くした。
今は、
来るべき世界に向けて意識は良い意味で集中している。
人事は尽くした。
あとはやるのみ。
ビールは呑まずに寝よう。

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8月4日(木)高哲典 「配信記念ライヴタイム~レッツゲットロマン スペシャル!」に

今村竜也とウエタケユキオにてオープニングアクトとして出演決定!
出演:高哲典→HP http://eroom5sessions.dreamlog.jp/
オープニングアクト:今村竜也とウエタケユキオ / 安部裕二
※ゲスト
武藤昭平(ソロ)
※サポートミュージシャン
藤井一彦(THE GROOVERS)
黒川修(バンバンバザール)
武藤昭平(勝手にしやがれ)
OPEN : 18:30 / START : 19:00
CHARGE : 前売り 2000 / 当日 2300(+1drink 500)
会場 : 下北沢440(four forty)
地図参照 : http://www.club251.co.jp/440/
CCO TEL.03-3422-9440(16:00~)
チケット発売
プレイガイド : 7/18(月)よりローソンチケット、イープラスにて発売
440店頭 : 発売中(16:00~)