

昨夜、前市長の奥様から電話。「今日亡くなりました」と。
あまりに突然のお話に、聞き返したほど。あまりの驚きで声も出ないほど。まさかこんなに突然に―――と。
長いことお会いしてなかったところ、昨年、相談したいことがあるとのことでご連絡があり、それ以来、時々お会いしていた。
市長を辞められてから、岡大・商大の教授として教鞭をとられていたが、その後体調を崩され、難病重症筋無力症を再発され、
闘病をされながら、地方自治の研究を執筆し専門誌に連載されながら、そのほか水墨画や隷書に励んでおられるなど、強い精神力に感嘆。
歩行も制限があり、外出もままならない状態のため、書関係の専門書、特に隷書の本を県立図書館から借りて差し上げ、書談議に花を咲かせるなど
闘病中とは思えないほど、感情豊かに感性鋭くお話しされていた。ご自分で書かれた半切の隷書を沢山拝見させていただいた。
引きたての薫り高いコーヒーをご馳走になりながら、時間を忘れて話し込むこともあった。
友好都市洛陽との交流にも力を注がれた。半田山植物園に、洛陽から贈られた大きな牡丹園を作られ、姉妹都市締結15周年を記念して、
中国の有名な書家の拓本の石碑がたくさん贈られ、牡丹園のほとりに設置された。ずっと見てないとのことで、写真に撮り、パネルにしたので、
ゆっくり見てもらおうと思っていたが、丁度コロナ感染で自粛となり、お渡しする機会が取れなかった。
それだけに、突然の訃報で、見てもらえなかったことが心残りで、ご一緒に埋葬して頂こうと、お通夜の席に持って行かせてもらった。
最後の短い期間だったが、芸術談義が出来たことは、私にとっても素敵な時を持てたことにとても感謝している。
夕方からのお通夜、アーバンホール西川原で行われ、お参りさせていただいた。心から、ご冥福をお祈りする。