映画「ラーゲリより愛を込めて」の原作 辺見じゅん著「収容所から来た遺書」を読み始めた。
映画を先に見てしまったが、原作はどう表現しているか気になって原作を買った。まだ、3分の1しか読めてないが、描かれてない部分も多い。
ラーゲリでの、捕虜に対する扱いは、強制労働の厳しさは筆舌に尽くしがたく、読者の背筋も凍り付くようで、何万人もの死者がでた中、よく生存できたものだと
心が震えた。ところが、この非人間的な環境の中で、終身刑となりながらも、密かに短歌・俳句を作りコミュニケーションを培いながら、
人間らしさを失わない活動をしていた男、山本幡男。監視の目をかいくぐりながら、句会、勉強会と学びう事で希望を失わず耐え抜く力を持ち続ける。
映画では、句会や、勉強会についてはほとんど描かれてなく、原作を読みながら少し残念に思った。
まだ、全部読めてないので、これからが楽しみだ。実在の人物の歴史だけに、心が痛み、戦争は絶対してはいけない,戦前の時代に近づけてはいけないと思う。
これまで、シベリア抑留の映画や書物を何冊か読んで、胸を痛めていたが、この作品は、克明に史実をデーターで示しながら記録的な表現に、胸をえぐられた。
読み応えのあるノンフィクションの作品だ。