ゼンショー

　すき家の持株会社ゼンショーの労働環境改善策を提言する第三者委員会の報告が出されました。内容の一部が報道されていて、うわさ通りのブラックさが公開された感じがします。「蟹工船」が引き合いに出されていましたけれど、いまどき古いよね。北海道のカニを食べさせるお店の名前と間違えるのでは。

　会社が第三者委員会に調査を委ねたのはとても不思議で、ブラック度は幹部がよく承知していた筈。第三者に依頼すれば経費もかかるし恥を公開することになります。外部の調査を依頼した背景には何か理由が有りそう。

　得意の裏読みをしてみると、多分、創業者か創業者の意向を汲む一部の幹部が現状維持を考える一方、将来を見越して考えればブラック企業からの脱却を図らなければならないと考える幹部が相対立した結果なのでは、と想像します。

　昨今のチキン騒ぎでは安価な中国製品の輸入で利益を上げようとしたケースがありましたが、この企業では労働条件を低くして利益向上を図っていました。いろいろな方法があるもので、目指すべき理想が無いのではと思います。

　私が在籍した会社、入社当時は残業２００時間超（月間！）の職場もあったくらいで、そのうち人件費が嵩むと思ったのか、フレックス勤務や裁量労働を口にするようになりました。こう言う制度、聞こえは良くても人件費圧縮が目的のいかがわしい制度と思いましたね。なお念のため、今では品格が向上した会社になっています。

　脇道にそれましたが、ゼンショーが改革に取り組む姿勢を見せているのはこの業界には珍しく、労働環境が改善される事を切に願うものであります。


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