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専守防衛の危うさ

2017年08月16日 05時48分07秒 | その他
 戦争体験に気を取られて見落とした事が。

 戦後制定された日本国憲法では戦争を放棄し戦力を持たないとされましたが、その後起こった朝鮮戦争を契機に警察予備隊が発足し、保安隊を経て自衛隊となりました。現実を目前にして丸腰では困ると考えたものと思います。

 しかし憲法の制約を無視できないため、自衛隊は他国の国防軍と同様に見えても、日本の国土が攻撃を受けた際にのみ反撃し、敵を撃退する「専守防衛」と言う特別な考え方で組み立てられています。

 一般人にも認められている正当防衛を国の規模に拡大したものと言えますが、その後の情勢の変化も有り、これでは対処できない事態も起こり得ます。

 例えば日本の武器が届かない遠距離、いわゆるアウトレンジからの攻撃に対してはやられっぱなしになります。具体的には射程距離の長い弾道ミサイルなどで、我が国では他国を攻撃し得る武器は憲法上の制約で保有しないとしているので、国際的な常識である同等の反撃すら出来ません。

 因みにロシア、中国、北朝鮮、韓国は日本を攻撃できるミサイルを持って居ますが、日本はこれらの国に届くミサイルを保有していません。

 次に、敵が上陸作戦を仕掛けて来た場合、日本の領海、領土で迎え撃つと、かつての沖縄戦が再現する事になる危険があります。3カ月に及んだ沖縄戦では将兵以外の多数の住民(10万人近い)が犠牲になりました。日本が戦争をしない決意をしても、モラルの無い国は有ります。

 いささか極論になりますが、現状では、いざと言う時にやられっぱなしで、なおかつ沖縄戦が再現する恐れが否定出来ません。従って、もう少し現実的で国民の生命と安全を守る手段を講じるべきと思います。


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