日々雑感

心に浮かんだこと何でも書いていく。

平沢興先生

2011年02月11日 | Weblog
平沢興先生

先生は京都大学の総長の他に、学士院会員、京大医学部の名誉教授、世界的な解剖学の権威であると聞いた。僕が先生に親しみを覚えたのは、致知出版から出版された「生きよう今日も喜んで・・・」を読んでからだった。肩書きとはうらはらに
人生にとって大切なことを、どうしてここまで庶民にわかりやすく語ることが出来るのだろうかと、感嘆したことがある。
そしてこれらの考え方は時代を飛び越えて、あるいは男女の別なく、まっとうな生き方を求める人であれば、心すべき事ばかりである。人生を楽しく生きようと思えば、先生の名言を頭の片隅において、何事も実行するところから喜びに満ちた人生が展開されるのでは無かろうか。少なくとも僕は先生の名言を心に収めて悔いのない人生を送りたいものと、常々考えてきた。

そもそも先生との出会いは仏縁だと思っている。先生は当時80歳を過ぎていて奥様を亡くされ、ご自身は大腸癌の手術を受けられ、いつも体に便器をを巻き付けておられた。
どんなにかうっとしい日々だろうかとお察しはした。
僕のその思いとは裏腹に、先生は何時もにこにこと人生を楽しんでおられたように思える。
高いところから、お説教をのたまうのではなくて、一般庶民と同じ次元に立って、手をつなぎながら、君も僕も人生を楽しく生きよう、にこにこしながら、呼びかけておられた。
そしてこれらの呼びかけは、庶民の間にしっかり根を下ろし、人生の師として仰がれていた。皆と手をつなぎながら、語られるその言葉や姿には、無言の内に、大きな宝物を宿しながら、僕の心に響いてきた。今でも先生の名言を頼りにしながら、人生を楽しもうと心掛けている。

先生との出会いは奈良斑鳩の里にある門跡寺院・中宮寺においてであった。
この寺の観音さまに僕は曲を奉納演奏したことがある。たまたま先生が同席されていた。僕がどういう思いで、音楽法要をするかと言うことを挨拶のときに皆さんに紹介して、それから演奏を開始した。
同席された先生は、僕の考えにいたく感動されて、後日巻紙に墨書でお礼状をくださった。僕は先生のお説のように、生きたいと考えていたから、感激した。

今その墨書のお礼状を表装して僕の宝物にしている。あんなに中味が濃い先生から頂いたお礼状だ。夢にも粗末には扱えない。先生の教えと共に今も心の中で、輝いている。
インターネットから、2,3の読者の感想を引用するが、それは私も同感でそういいたい、と言うことばかりであった。(原文通り)

ピッタリの本でした。言い換えれば、私にとってのお経としても一説一説を般若心経のように音読し噛み締めたいと感じる本です。内容はただひたすら、人生において「人に喜びと希望を与えること」が最高の事だ、という事が書いてあるように思いました。そして極めつけの一言が「ニコニコ顔で命がけ」という言葉です。いつもニコニコと笑顔で、人生を真剣に生きろ!という事だと思います。まさに「生きよう今日も喜んで」というタイトル通りの一冊です。この本からは、生きる喜びや、働く喜びや、考える喜びを教えられます。

『生かされて 生きるや 今日のこの命 天地(あめつち)の恩 限りなき恩』
(平澤 興)
生きよう今日も喜んで・・・(平澤 興 恩師)