草食系 6,336位 / 1,680,613
結婚したがらない、女を求めない男のことを言うのだろうが、人にもよるが、いつの時代にもいたのだろう。最近この言葉がとみにクローズアップされているが、男女どちらに主導権があるかということも含まれるだろう。こういう言葉が出る前までは、女を求めない男なんて奇人変人の部類で片づけられていた。
今日病院の受付で隣の夫婦の会話を聞くともなく聞いた。年は二人とも70過ぎ。
「いつも私に理屈で、なんとか、かんとか言うが、世間はあんたの言う理屈通りにはいかないよ。がちゃがちゃ言わないで、早く受付に此の書類を出してきて」
トーチャンは受付へ。
カーチャンあ追い打ちをかけて
「なにを、もたもたしてんのよ。早く受付てもらわないと、順番が遅れる。早くして!!。」
「、、、、、」
「もういい。自分でやるわ。こんな時には何の役にもたたんのに。いつも偉そうに言うて。
あんたは普通やけど、私は病気やねん。ちょっと気を働かせたらどうや」
「、、、、」
こういう調子の矢が次々に放たれる。
会話を聞く限りトーチャンはコテンパンである。
なるほど。これが高齢世代の草食系なのか。 いや草食状態なんだと同年配の僕は苦笑する。
ダンナはカーチャンよりも年上でよぼよぼしている。年齢からくる体力や精神力の衰えは避けようがない。こうなれば、なべて平均寿命の長い女性の方が有利である。カーチャンは年が若く近頃の女は強くなっている。そしてダンナより体力がある分有利である。
老人介護というけれど、普通は70歳以上の夫婦は互いに支え合って生きている。どちらかが体調不良の時、相方が支えて生きている。
TVでよく見かける光景だが、実際どちらかが倒れたら心配と不安でおろおろする。
倒れ方にもよるが、救急車を呼ばなければならないような事態になると、生きた心地がしない。草食系だとか肉食系だとか吹っ飛んでしまってどちらも関係ない。
ただ思うことは、男が活力を失うと、すべての面でレベルが下がってくる。
かといって何等かの手も打てるわけではなし。人生はそうしたものだと観念するほかはないのかなー。