キューピーヘアーのたらたら日記

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『ねじまき鳥クロニクル』第2部 村上春樹

2021-08-29 13:18:13 | 
第1部で仕掛けられた装置が

第2部で動き出した。

奥さんが失踪し、

「僕」は井戸の底に降り立った。

暗闇と静寂の中で

空腹と喉の渇きに苦しみ、

体は軋み始める。

異常な状況の中で空間に溶けていく意識。

なんで?

なんで村上春樹は主人公にそんなことさせるの?

読んでる側もつらかった。

苦悶にあえいだ。

それが加納クレタによる救出で物語が明るくなった。

彼女だっていい女じゃないか。

このまま加納クレタと逃避行してくれよ。

そう願った。

だが、「僕」はその明るい道を選択しなかった。

二度と戻ってこないと宣言した奥さんを

待ち続ける道を選択した。

自分の宿命からは逃げることができない、

と「僕」は言う。

それが村上春樹流の愛の表出なのだ。

どんなことがあっても

一途に一人の女性を愛し抜く。

それが「僕」が「僕」である証だ。




とりとめもなく物語は広がっていったが、

QPの中で最後には一つの愛に収束した。



それがQPにとっての「ねじまき鳥クロニクル」です。

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