キューピーヘアーのたらたら日記

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『あたしのおばあちゃんは、プタ』 ニーナ・ボーデン

2024-10-27 11:41:56 | 
装丁のセンスの良さに惹かれ読んでみた。


児童書であるが読みごたえがあり


大人にもおススメできる。







主人公:キャットは13歳。


両親は有名な俳優で、


仕事が忙しかった彼らは早々と育児放棄して、


キャットは幼いころに高名な精神科医である祖母(プタ)


に引き取られてずっと一緒に生活している。





二人は和気藹々と仲良く生活していたのだが、


これ以上高齢の母に孫の面倒を見るのは無理と判断した両親が、


キャットを引き取ると申し入れてきた。





でも、キャットはプタが大好きで


離れたくはない。


両親の子育て失格ぶりはかなり強調されて描写されていたが、


13歳の少女の目から見ればこんなものかもしれないと思って読んだ。





学校でのいじめもあり、


前半の内容は重く、


なかなか読み進むのが辛かったが、


キャットが弁護士事務所に相談に行ったところから


面白くなり、後半は一気に読んだ。







プタと両親はどちらがキャットを養育するかを


裁判で争い


結局はプタが勝利しめでたしとなる。







だが、物語の最後にちょっとした事件が起こる。




ギリシャの別荘に遊びに行ったキャットとプタは、


海岸から離れた小島まで遠泳し、


帰りにプタが溺れ死にしそうになるのだ。





この事件は


「やっぱり子供が老人の面倒を見るのは無理だった。」

「やっぱり老人が子供の面倒を見るのは無理だった。」



という結末を迎える可能性があることを示唆していると思われる。





わたしたちの幸せは氷の上を歩いているようなもの。


いつ氷が割れて冷たい水底に落ちるか、


いつどんな不幸に見舞われるかわからない。







それでもわたしたちは幸せを追い求めて生き続けるしかないのだ。







内容は重たい小説でしたが、


明るくて快活な少女の語りで話が展開し、


最後は幸せな気分にしてくれました。

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