恋愛睡眠のすすめ

僕は、この何とも形容のしがたい孤独感を、誰にぶつければいいのだろうか？

父か、

母か、

兄弟か、

親友か、

はたまた、片町のちひろちゃんか、

精神科医の横田先生か、

元主治医の嘉手納先生か、

最初に入院したときに診てもらった三沢先生か、

精神障害者地域生活支援センターの佐世保さんか、

授産施設の横須賀さんか、

ハローワークの障害者コーナーの択捉さんか、

元職親の歯舞さんか、

福祉工場のケースワーカーの色丹さんか、

元同じ病室で、今は病院の掃除夫の国後さんか、

センターのメンバーで先輩の尖閣さんか、

元同じ工場で働いていた知的障害の竹島君か？


まあまあ、たくさんの人たちに囲まれて、なんて恵まれてるの。


でも、魂って、どうやってぶつければいいの？

いざ、さわろうとすると消えてなくなるやっかいなもの。


ステファニーはステファンをどこまで癒すことができるのかしら？


僕の百億光年先の彼方にある魂の孤独を癒すステファニーはどこにいるの？



遅ればせながら、邦題もおかしいが、原題の"The Science of Sleep"というのもけったいだ。

この作品はぎこちない恋愛映画であると同時に、

精神病を独創的に描いた優れた芸術作品でもあります。


☆☆☆☆★

どうだ、この高得点！