キューピーヘアーのたらたら日記

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『ねじまき鳥クロニクル』第3部 村上春樹

2021-11-28 11:40:23 | 
僕の通っていた高校は浄土真宗の学校だった。

週に一時間、現国や化学といっしょに仏教の授業があった。

1年生のときに宗教全般について、

2年生のときには仏教について、

3年生では浄土真宗の教えについて学んだ。

まだ純粋だった僕はとても影響され、

それがその後の人生を左右した。


キリスト教では「汝の敵を愛せよ」という。

浄土真宗でも「恩讐を越えて」という。


僕は社会人になって数年後、敵を知った。

敵はことごとく、僕の足を引っ張り仕事の妨害をした。

でも「敵を愛する」という思想だった僕は実に鷹揚に構えていた。

だが、社会は甘くない。

僕の立場はだんだんと危うくなり、

やがて職場を去らねばならなくなった。


その経験が心的外傷となり、

ついには、精神病院に入院することになった。

敵が僕の心から消えることはなく、

心的外傷は癒えることなく、

何度か入退院を繰り返し、

やがて職安も仕事を紹介してくれなくなった。

かわりに障害者が集まる作業所をすすめられ、

僕はそこで内職仕事に励んだ。



地味な生活だったが、僕は小さな幸福を

少しずつ貯金していった。


やがて、また宗教が恋しくなり、

聖書を読み、教会のミサにも出席した。



聖書には相変わらず、

「汝の敵を愛せよ」

と書いてあった。




絵空事か、、、、、。

イエスにもサタンという敵がいるではないか。

イエスはサタンを愛しているのか!?!?



僕の敵はいつまでも僕を苦しめた。

敵を愛する??????

いったいぜんたい、どうやったら可能なんですか?








昨日、『ねじまき鳥クロニクル』第3部を読み終えた。

とても読み応えのある、

素晴らしい小説だった。



だが、

主人公が綿谷ノボルという敵をやっつける

物語なんだよね。




それは真理なんですか?



確かに現世を生き抜く処世訓ではある。



村上春樹の小説は広く世界で愛されている。

世界中の人々の共感を呼んでいる。




だからって、真理とはいえないでしょう?





愛の王国の建設を目指したイエスが僕に語りかけるんです。



「愛せよ、


汝の綿谷ノボルを」



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