私の町吉備津

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仁徳天皇の善政(その2)

2015-06-09 09:02:22 | 日記
 天皇が高山から人々の暮らしぶりを見てから、三年間の間、国民からの税金(課役)を免除します。昨日、説明を忘れていたのですが、この人々が免除された「課役」を、「美都藝延陀知」<ミツギエダチ>と読ましております。「えだち」とは強制的な公用の労働という意味です。

 さて、天皇が国民からの税金を無くしたのです。と云うことは、三年間、国家の財政が0なのです。一銭も入らないのです。天皇を始め、その官僚たちの苦労はいかばかりだったかということが分かります。兎に角、天皇の生活自体も、いかに貧窮しきったか想像ができます。

 その貧窮ぶりを「古事記」では、次のように書いております。

 “大殿破壊悉雖雨漏都勿修理”<オオトノヤレコボレテ コトゴコニ アメモレドモ カツテ ツクロヒタマハズ>”

 で、紫宸殿など天皇が政治をする所の大屋根も、ことごとく<ヤレコボレテ>、即ち、屋根が破れ壊れて、至る所から雨漏りがしているにもかかわらず修理することも出来ないような状態でした。現在で言うなら、国会議事堂や首相官邸などの雨漏りがするにもかかわらず修理が出来ないという状態だったのです。

 さてどう成りましょうか。三年間もの間にですよ。雨が降る度に、天皇を始め、その屋根の下にいる人々はどうしたとお思いですか????

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