私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

和邇は・・

2019-02-27 15:27:17 | 日記
 海神の命令通りに一尋和邇は一日で、事無く、火遠理命を上国まで送り届けて帰ってみます。そのお礼として、これまた「そんなものを」と思うようなものを、命は和邇にあげます。

           “紐小刀<ヒモガタナ>”

 です。腰に差すような大きな刀ではなく、紐がついている小さな刀ですから「匕首」か「ドス」のような懐に入れておく小さな刀です。ワニがそんなものを貰って持っていたとしても何ら使い道はないのではと思いながら読んでおります。第一ワニには手が無いし、そんなものを貰っても、それよりももっと鋭いあの牙があるでしょうにね。

 まあ、それも、安倍さんじゃあないのですが、「無視」する方がいいのでしょうが・・・・

 でも、この和邇を

                 “佐比持神<サヒモチノカミ>”

 と呼ばれたとありますが、何か「佐比」が刀と関係有るのでしょうかね。そこら辺りについて、宣長も、甚く心を悩ませたのではと思うのですが、深くは追求はしてはあらないようです。

和邇の頸に・・・

2019-02-26 09:02:51 | 日記
 いよいよ火遠理命は、海彦の鉤と塩盈珠と塩乾珠を持って、一尋和邇に送ってもらって上国に帰るのです。そこには何んらの問題はないのですが、どうでしょうか。その帰る様子を古事記には

          “即載其和邇之頸”

 と書かれております。誰もがあまり問題にしないことですが、よく考えてみると、大変な問題があります。そうです。背中ではなく、「その頸に乗って帰った。」と、あります。普通なら背中に乗せてもらうのですが、どうして頸なのでしょうかね。

    どうしてだと、考えられましょうや????

 そなん事は無視して、有るがままに読めばいいのだと宣長先生に叱られすですが???

         [無視して」・・・・

 この日本語を一目見て貴方はどんな感じをうけますか???
 
 又話が飛びますが。今朝の新聞のこの文字が見らました。一昨日行われた沖縄の辺野古に関する沖縄県民による投票が行われ、それに対して
    
      「首相、無視の姿勢」

 と書かれてありました。更に、この新聞を読み進めて行くと、コラム欄にも
 『「無視する」という言葉には類語が多い。
             ・耳を貸さない
             ・受け流す
             ・知らん顔する
             ・どこ吹く風
 人を無視することのひどさをごまかすため、色んな言葉が編み出されてきたか』
とあり、「真摯に受け止める」が、どうして知らん顔することに繋がるのでしょうか。何処までトランプに「阿倍」を貫き通せばいいのでしょかね??「ええかげんにせえ」と言いたいのですが

”無令惶畏” 海神は一尋和邇に言います・・・

2019-02-25 09:17:18 | 日記
 「一尋和邇よ!!!!お前に注意しておくが、これから上国にお送りする虚空津日高命をその途中で、

            “無令惶畏<ナ カシコマセマツリ ソ>”

 決して、恐ろしい思いをさせてはいけません。」
 と、海神は和邇に厳重注意して送り出します。ワニは、本来は、どう猛な恐ろしい生き物ですから、特に、海神がそのように注意したのです。
 
 ここで又、余残事を・・・
 この「ナ・・・・・ソ」と云う、この読み方は、これも宣長の読み方であって、現在では、学校の教科書等では、一般に
        「惶(おそ)れ畏(かしこ)ましむることなかれ」
 と普通に読まれているようです。しかし、私は、宣長の「な・・・・そ」と云う、日本古来からの、その動詞の示す動作を禁止する副詞を使った方が、この場合、より適切にその場の状況を表現しているのでなないかと思うのですが?????

 ちょっと、今日は文法的な解釈をも試みてみましたが、どうでしょうかね???つまらんとお思いでしょうが、御読みいただけますといいのですが・・・・・

集まった和邇達にお尋ねになります。

2019-02-24 09:32:46 | 日記
 火遠理命を上国にまでお送りする任務を海神は“和邇<ワニ>”にとお考えになられ、集めます。そして、
           
           “誰者幾日送奉<タレハ イクカニ オクリマツリテ>”

 「此処に集まっておるワニ達よ、お前たちの中で、誰が幾日で、此処にいらっしゃる虚空津日高<ソラツヒダカ>命を上国に送って帰って来られるかね。」
 と、お尋ねになります。そうすると、ワニたちは、てんでに

           “各随己身之尋長<オノモオノモ ミノナガサノ マニマニ>”

 「自分の体の大きさに随って何日で上国まで行って帰ってこられます。」
 と、申上げたのです。
 すると、沢山いた和邇達の中の「一尋和邇<ヒトヒロワニ>」が
 「私は一日でお送りいたしましょう。」
 と申上げます。そこで、海神は、火遠理命を「一尋和邇」に乗せて、上国まで送らせることにお決めになります。
 
 なお、日本書紀には「八尋和邇」も出て「八日で」とありますが、ワニの世界では、体の小さい方が大きい方よりスピードが速いのです。念のために、これも宣長の入れ智恵ですが???

火遠理命、葦原中国へ・・・

2019-02-23 07:22:51 | 日記
 いよいよ、火遠理命は葦原中国にお帰りになります。海神の宮に来る時は塩椎神が用意してくれた小船

            “旡間勝間之小船<マナシカツマノコブネ>

 で来たのですが、三年の経っていますから、もう、その小船は無かったのでしょうか、海神は

           “悉招集和邇魚<コトゴトニ ワニドモヲ ヨビアツメテ>”


 を呼び集めて言います。
 「お前たちを今日集めたのは、此処にいらっしゃる虚空津日高を“上国<ウワツクニ>”に送り届けてもらいたいのじゃ。」
 と。
 ここに見られる「上国」ですが、火遠理命が今いる所は海神の住む海の底にある宮殿ですから、これから帰り行かれる所はその海の上にある国ですから「上国」なのです。