と、思ったのですが「古事記」には、この後にも、応神天皇のお酒好きが伺える歴史が書いてあります。序でに、よくご存知とは思いますが書いてみます。
仁番が日本に酒造りの製法を伝えたのですが、その後、天皇は彼が醸造した酒が気に入り、余計に酒好きが嵩じたのです。それを
”於是天皇宇羅宜是所献之大御酒而”
と書いてあります。<ココニ スメラミコト コノタテマツレル オホミキニ ウラゲテ>です。この「宇羅宜<ウラゲ>」を宣長は
「すずろに心おもしろく、浮き立つを云う」
と説明しております。一杯飲んで、むやみに、何のこれといった理由もないのに、すずろにです、浮き浮きして大変愉快な気分におなりになったのです。
なお、この「宇羅<ウラ>」ですが、もともとは「心」「内心」のような名詞として使われていたのですが、「うらかなし」「うらさびし」のように形容詞の接頭詞としても用いられるようになってきます。蛇足ですが????