季節は「三月尽」です。昨日上げた和漢朗詠集のなかの「三月尽」に、白楽天の漢詩と紀貫之和歌が載ってあります。
・春を留むるに春住(とど)まらず 春帰て人寂寞たり
風を厭ふひ風定まらず 風起(た)てば花蕭索(せうさく)たり 白
・またも来む ときぞと思へど 頼まれぬ
わが身にしあれば 惜しき春かな 貫之
白楽天の歌の意味は
「春は留めようと思っても決して留めることはできなく、いんでいまうので花見の人出もなくなって実に寂しい。また、折角咲いた花も”風よ吹かないで”と願っても、無情にも、風が吹き来て瞬時に花を散らしてしまい辺りを寂しげな景色にしてしまう。」
貫之のは
「再び巡って来る春だとは思うのですが、それまでは頼みにならない病身の我が身であるので ひとしを惜しまれる今年の春ですよ・」
この二首の歌を読んでみて、突然に、今年の今の日本の春を思わせられるように感じられるのですが、どうでしょうかね???というのは、白楽天の「春」と「風」はコロナを、貫之のは「志村けん」の心情を、あたかも読んだごとくに感じられるのですが・・・・・
「コロナを如何に止めようと思っても止めることができず、コロナがよその国から帰ってきた人から広がり、花見の客は一人もおらず寂しい限りだ。そのコロナが蔓延して人の行き来が途絶えて日本中がもの寂しく落ち込んでいることよ。」
「来年もまた春が来てお花見を楽しみたいのですが、今病身の我が身にしてみれば、来年なんて頼みにならず、考えられもせず、今年の花も過ぎゆき大変惜しまれるがそんな花も勝手でしょう。では、私も勝手にしょ・・・」
そんな今年の私の三月尽です。
・春を留むるに春住(とど)まらず 春帰て人寂寞たり
風を厭ふひ風定まらず 風起(た)てば花蕭索(せうさく)たり 白
・またも来む ときぞと思へど 頼まれぬ
わが身にしあれば 惜しき春かな 貫之
白楽天の歌の意味は
「春は留めようと思っても決して留めることはできなく、いんでいまうので花見の人出もなくなって実に寂しい。また、折角咲いた花も”風よ吹かないで”と願っても、無情にも、風が吹き来て瞬時に花を散らしてしまい辺りを寂しげな景色にしてしまう。」
貫之のは
「再び巡って来る春だとは思うのですが、それまでは頼みにならない病身の我が身であるので ひとしを惜しまれる今年の春ですよ・」
この二首の歌を読んでみて、突然に、今年の今の日本の春を思わせられるように感じられるのですが、どうでしょうかね???というのは、白楽天の「春」と「風」はコロナを、貫之のは「志村けん」の心情を、あたかも読んだごとくに感じられるのですが・・・・・
「コロナを如何に止めようと思っても止めることができず、コロナがよその国から帰ってきた人から広がり、花見の客は一人もおらず寂しい限りだ。そのコロナが蔓延して人の行き来が途絶えて日本中がもの寂しく落ち込んでいることよ。」
「来年もまた春が来てお花見を楽しみたいのですが、今病身の我が身にしてみれば、来年なんて頼みにならず、考えられもせず、今年の花も過ぎゆき大変惜しまれるがそんな花も勝手でしょう。では、私も勝手にしょ・・・」
そんな今年の私の三月尽です。