黒日売は、天皇の船出を見送る時、“夜麻登弊爾・・・・和禮和須禮米夜”と、どうぞ、ご無事で、難波にある都まで、安全にお帰りになられますようにと、祈りを込めて歌を歌います。でも、この歌が、別れの哀しさなどが全く感じられないような、誠に、淡々としていて、わざわざ吉備まで行幸して頂いた天皇に対して失礼に当たるのではないかと思ったのでしょうか?????、更に、歌います。
“夜麻登弊爾 由玖波多賀都麻<ユクハダガツマ> 許母理豆能<コモリズノ> 志多用波閇都都<シタハヘツツ> 由久波多賀都麻”
と。
これを現代訳にすると、「倭方に 行くは誰ガ夫 隠り水の 下よ延へつつ 行くは誰ガ妻」となります。