「蜑の苫屋」と云う言葉を、どうして、ここに芭蕉が使ったのかと云う理由を菅菰庵梨一は、それは、古来から、この象潟を歌った歌の中に沢山あるからだと説明しており、その例として
“世の中は かくてもへけり きさがたの あまの苫やを 我が宿にして (後拾遺)”
“きすらうや わが身にしあれは きさがたや あまの苫屋に あまたたひ寐ぬ (能因 新古今)”
“象潟や 蜑の苫屋に きぬる夜は 浦風寒み たつ鳴きわたる (藤原顕仲朝臣 方角抄)”
の三首を挙げております。更に、“膝をいるるは陶淵カ帰去来辞ニ
“審容膝之易 安”ト云文ヲ取ル也”
と。そこで、又、私の自慢の江戸期(安政年間)の書物を見てください。
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