スサノヲは姉アマテラスニ云います。
“自勝云而。於勝佐備<ノズカラ アレカチヌトイイテ カチサビニ>”
と。「私の方が姉上との“宇気比<ウケヒ>”(神誓)で勝ちましたね」と、さも満足そうに勝ち誇ります。「佐備」とは、どうだと言わんばかりに大柄な態度で進み荒らぶることを云うのだそうです。
では、どうして、スサノウが自分が勝ったと言ったのでしょうかね。それはアマテラスがスサノウの十拳剱を使って産ませた神は三人は女でした。それに対して、スサノヲが姉の八坂勾璁を借りて生まれた五人の神は男でした。それを見てスサノヲは
「どうです。私の剱から生まれた神は総て心やさしい女の子です。“手弱女<タワヤメ>”。これからも分かるように、“我心清明<アカキ>”。私の心は清らかで何の異心も隠してはいませんよ。姉君」
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