6.深い河 2007年12月21日 | 語る恋 ピーポー。ピーポー。頭の中で救急車のサイレンが鳴り響いている。信号機が赤でもお構い無しに夜の街を走っているようだ。 田川義三は工事現場で働いていた。 若い兄ちゃんがアルバイトで入って来て、一緒に飯を食べている時「おめぇ彼女でもいるんか。」と聞いた時からの記憶が無かった。 それから、なぜか河の辺に来ていた。 河の砦の所には大きな古い看板が立っていて、掟が書いてある。 「今から流れて来る舟 . . . 本文を読む