ケベックリタイヤ日記

ケベックでリタイア暮らし。ながらえば憂しとみた世も今は忘れた。毎日悦びの種をみつけてぽりぽりかじりたい。

鬼やらい

2020-03-26 02:01:45 | 読む
 鬼やらい見えざるものに豆を打つ

 ついさっき市の図書館から来月の講演会延期のメールが来た。去年の11月お話があり、日本の祭をテーマに選び、とりわけ鬼について話すつもりで本を取り寄せ準備していた。担当者にも鬼の写真を送っていた。偶然とはいえ、世界の現状とオーヴァーラップする。豆まきの起源がウイルス蔓延で死者の数夥しかった706年に遡ることや、鬼の系譜なども知り、もし講演会が中止になっても後悔するどころか鬼について興味を抱かせてくれたことに感謝あるのみ。特に馬場あき子著(鬼の研究)に心打たれるものがあった。2月のNHK俳句、追儺(ついなー鬼やらい)がテーマ季語で上に挙げたのは入選者の句。講演会をこの俳句で始めようと思っていた。

 こうしたお仕事の話を引き受けるは良いが、日本から本を取り寄せ読み、プランを練り、フランス語で書き、友達に直してもらい、夫の前でリハーサルをし意見を聞き、書き変えたりと、たった1時間半の講演に3ヶ月ぐらいの準備が入ります。レストランで肉体労働してる方がずっとお金になるしストレスフリーです。それでも引き受けてみようと思ったのは、やはりガブリエルマルクスとジェラールノワリエルに刺激を受けたからです。自分が思うこと、自分に見える現実を発信することは、たとえ笑われようが批判されようが、各人一人一人が勇気を持って発言するということに意義があるのではないかと。また、どの人の世界観にも耳を傾けることを私は学ばないといけないと思ったこともあります。

 ケベックで恐れていたこと、即ち、急に感染が拡大しています。皆さん、家に引きこもってます。でも私は解放感を味わってます。ほんとしばらく何もありません、ボランテイアもアルバイトも。あれ食べたい、これ食べたいと騒いでる夫を除けば自由時間たっぷりです。お昼はせがまれて海苔巻き作りました。去年、200枚入り海苔を買って来たので1年は持つでしょう。


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