外は雪

　例年なら春を告げる復活祭準備でウキウキ気分なのに雪がどんよりと降っている。日本では若者の感染者が多いですが、こちらは70歳以上の病気のある方々、老人介護施設でのクラスター患者さんに集中し90パーセント以上を占めます。それで政府は徐々にお店を開くことを検討しています。ただし院内感染は劇的で医療従事者にも拡がっています。隣接する町に感染者がいないことから当市からのアクセスはロックダウン、罰金10万円近く課せられます。政府に素直に従っている州民に首相は感謝しています。右といえば左と言わずにいられない民族気質なので私も少し驚いてます。根が臆病なのかもしれない。

　おこもり生活の間、義妹達や義母と話しながら食べるぐらいしか楽しみがないよねとのことで新しいレシピを試してる。私もあるもので創作お菓子を焼いてみた。材料は卵、牛乳、自家製きな粉と小麦粉のみ。お昼は寒かったのでシチュー、シチューの素買わなくても家で簡単にできるホワイトソースで安く上がります。ジャガイモの代わりにバターナッツ使いました。白胡麻ドレッシング作ってサラダに。毎日、野菜や肉、粉や卵などで手遊びしてるみたい。混ぜたり、練ったり、切ったり、、、編み物やお料理は無心でいられ、いつのまにか時間が過ぎるのでいいですね。



　1ヶ月どころか2ヶ月になるかもしれないおこもり生活、みなさん何をしてますかの質問に：

ー　スパゲテイーミートソースを2年分作ってしまったよ
ー　いつも時間が足りないとブーたれてたのが今じゃ時間が有り余って誰かに売りたい
ー　僕は瞑想が好きだが目を開けると子供と妻が目の前にいる



　

ウルウル

　恒例となった午後1時からの政府のコロナウイルス記者会見、コロナ疲れでちょっとだけみようと思って編み物しながらみました。感染死者の80パーセントは老人介護施設の院内感染です。ある施設はスペイン旅行から帰ってきたお孫さんがお婆ちゃんに会いに行って感染が広がりました。ボランテイア仲間の一人がボランテイア用の部屋に置いてあった物を取りに行ったら警察官が入り口に立っており中に入るに大変だったそうです。家族すら会うことは禁じられてます。

　ケベックは医療費が無料なので死を待つための老人介護施設のコロナ感染患者（80歳だ90歳だの）救命に莫大な税金を投入する必要があるのかとの批判があります。死んで当たり前の年齢だと。私がボランテイアしていた施設でも毎週数人がなくなり、年間で200人近くが天に召されました。メンバーとよく話してました。「あの人が亡くなった、この人が亡くなったと言うけど亡くなる年齢なのよね」と。死亡平均年齢は84歳と見事に平均寿命と一致してました。中にはもちろん60代でアルツハイマーを患った方とか102歳のお婆ちゃんもいましたが。80代が多かったです。

　こういった巷の批評を耳にしておられただろう厚生大臣はきっぱりこう言いました。「介護施設におられる老人の方々は今あるケベック社会をつくるに働き貢献してきた世代、最後まで手を尽くすのが当然です」。それが毅然とした信念ある言い方だったんです。隣町の介護施設にアルツハイマーで入居している知り合いのお婆ちゃんがいるんですが、彼女からケベックの庶民の暮らしがどんなだったか何回も聞かされており、厚生大臣はもしかして彼女の母親の世代を知る方じゃないかと思いました。厳しい顔の女性と思ってましたが何故かウルッとしました。うえーん、それで編み物間違ったよ。泣きたい気分。



　お隣の奥様と2メートルの間隔を開けてお話ししながら、カジノに勤めている姪御さんが解雇となり生活支援金申請をしたら3日後に20万円近く振り込まれたとのこと。カナダ政府は、みなさん家賃や食料にと緊急にお金がいるので一刻も早く手を打ったとのこと。もちろん、間違いやずるいことする人がいますが後々じっくり調べる中で口は悪いですがその落とし前は付けてもらうと言ってました。解雇しないように企業に75パーセントの従業員のサラリー補填をします。二人で、どこからそんなお金が出てくるの、いつも赤字と騒いでるじゃないと首を捻りました。でもね、カナダとケベック両方に払う税金すごいですよ。公務員でもボーナス無し、退職金無し、お給料のほぼ半分は税金に持ってかれます。国の経済のこと、株とか、ダウジョーンズとか言ってもちんぷんかんぷんなので私も少しは常識程度にでもわかればいいんだけど勉強する気ないし。ほんとどこからお金が出てくるのか不思議です。

　久々にケベックお馴染みのチキンブロシェット作りました。自慢はコールスローサラダに入れたパセリ、自家製です。ハーブは育てるのも簡単だし増えるのでセージでもローズマリーでも干して揉んで瓶に詰めてます。家庭菜園で年間20万円を浮かしてるという御家庭のルポがあり、今年は本腰入れて菜園に取り組みます、じゃなくて取り組みたいです。おやつは昨日の残りでアップルパイ、写真無し。



　さて、今日のケベックジョークは首相のです。

　コロナウイルス感染を避けて、結婚されてるみなさん遊びたければ、たった一人の相手（妻あるいは夫という意味）とだけ遊んでください。

ありがたや

　久々にお昼寝無しの1日。ケベック州政府のコロナ対策の素早さに、カナダ政府に先んじて何故かくも早急な決断ができたのか不思議だったが今日わかった。それは、ペシミストモデルとしてイタリアの状況、オプチミストモデルとして最も感染を制御したドイツをモデルに、あらゆる統計をとり手を打っていたから。もし最悪のイタリアの状況になっても患者さんが公園に設置されたテントでなく、きちんとした病院のベッドで手当てを受けられるよう8000床を準備してありました。ケベックでのウイルス感染リズムはドイツとよく似ており、4月18日がピークとの予想。これが過ぎれば下降に向かうがくれぐれも油断しないようにとのこと。厳しい顔つきの厚生大臣は女性ですが元モントリオール大学病院の総合デイレクター、公共厚生デイレクターは元お医者さんです。緊急事態宣言など医学的な見地から首相に進言したんだろうな。
　　
　午後３時から夫の仕事の関係でネット会談がありました。派遣を首にしたのは生活保障費の申請ができるから（自己の都合による退社は支援金受け取れないそうです）ということと、コロナがおさまったらまた採用するとの連絡でした。4年間週2日しか働かないのにありがたいことです。無収入のフリーランサーや個人事業主の方々には月20万の支援があります。もちろん収入として計上され来年の課税対象になりますが4ヶ月間の生活のめどはつきます。すべての契約がボツになったあるアーチストの方が泣き出さんばかりに喜んでました。もしそれで国庫が空になったらどうすんのと思うけど、ポストコロナについてすでにいくつかのシナリオが準備されつつあります。

　夕食はスムージーにして少し体重が落ちました。1KG太るに3日もかからないのに減らすことの大変さよ。ベスト体重というのがあり、それを身体は知ってるのね。もう太らないでくれと叫んでました。

　お昼は冷凍しておいたワンタンを餃子のように焼き、白菜、キューリ、人参の一夜漬けと大根のお味噌汁。おやつはアップルパイを焼きました。パイ生地がサクサク美味しい、砂糖をうんと控えめ。お隣さん、我が家の前庭のお掃除してるのでおすそ分け。お隣さんにとって私達夫婦だらしなく見えるんだろうな。夫がお隣さんに申し訳ないと話すと好きでしてるんだそうです。考えればありがたいことかもね。勝手に我が家の小屋に出入りしてスコップや熊手なんかも研いでくれてます。



今日のジョークは、いつもブラックユーモアを放つ夫の友達からのもの：

第三次世界大戦は一発も銃を放つことなく中国の勝利に終わった。
　

コロナ疲れ

　毎日、日本のコロナニュースと、午後１時からのケベック政府の州民へ向けての現状説明記者会見を見てますが疲れてきました。今日の首相第一声は「自分は州民を誇りに思う」という感謝のメッセージ。今朝、正式に夫の解雇の連絡がありました。リタイアして直ぐに五年契約で見つけた仕事でしたがいかんせん、夫が担当の仕事がコロナで全てキャンセル。というか派遣社員全員契約半ばにて打ち切りです。4月に別な仕事の面接がありますが時期が時期だけにあてにしてません。面接はネットで行われます。散歩しながらこれからのこといろいろ話します。根がオタクな私は、今みたいに年金のみの暮らしでも十分幸せですが、活動的な夫は62歳とはいえまだまだ働きたいみたいです。と言いながらフルタイムの仕事はしたくないのね。早期リタイアの意味がないとかで週2日勤務が理想とか。まあ、人間は状況によっていろいろ諦めてゆくので心配してませんが。

　政府も、経済界もポストコロナについてのビジョンを語るようになりました。私もポストコロナどのように暮すか考えますが、やはり家計をいかにやりくりするかですね。年金25パーセント減になったらのシュミレーションしてます。苦しくなって、テレビジャパンやMEZZO契約をやめても音楽は私の生きる喜び離れたくない。嬉しいことにCDの代わりにAPPPSTORE ＄　ITUNESで好きな曲を買えるんです。去年レストランで働いたおかげて新しいパソコン買うことができほんとによかったです。音響がいいんです。選びに選んでただいま2曲買い、毎日聴いてます。1000円ほどしました。これくらいの贅沢はオッケー。

　毎日、あっという間に時間が過ぎます。時間にストップかけたいです。ポストコロナは、自分が本当に好きなことを優先にしたいと思ってます。

　今日はポークピカタに大根おろしと生姜かけました。付け合わせはマッシュさつま芋とインゲン。お料理って別にこうじゃないといけないという規則ないんですね。老舗日本料理のシェフがお味噌汁の具にベーコンを入れカマンベールチーズを乗っけて、お味噌とベーコン、チーズは相性が良いんですと、自由自在な発想で目から鱗でした。デザートは再度、蕎麦粉のクレープ。生活苦しくなったらデザートは蕎麦粉レシピオンパレードになるかも。きな粉、糖蜜の組み合わせって飽きないです。

　そうそう、育苗の発芽一番乗りはトマトです。



アメリカの感染拡大にケベックジョークは：

大国アメリカは世界を救うというのが良くわかった、それは映画の世界でのことだった。

コロナヴァカンス延期

　州政府からの発表でコロナ緊急事態体制が1ヶ月延びることになりました。5月4日までです。これから毎週日曜日はスーパーマーケットもお休みに入ります。食料関係に携わる従業員を休ませるためとのこと。今日の政府からのメッセージは新しく開設したネットサイト、パニエブルー「青い買い物カゴ」（青い色はケベックの旗に使われてます）を利用するようにとのプロモーション。つまり買い物は中小企業経営のケベック産を買い、アマゾンに対抗するというものです。ちょこっとサイトを見たら夫の親戚の小さな紳士洋服店の名前とお店の写真がありました。地元ビールとかの名前もあります。グローバル化が進むと反動としてレジオナリスムに回帰すると、政治の見方について多くのことを学んだ堀田善衛の言葉を思い出しました。20年以上前に語っていたと思います（どの本のどのページに書いてあったか本を探す気力ありませんが）。つまり大国家よりも小国家を目指すスモール　イズ　 ビューテイフルの世界です。

　3人の小さい子供を抱え、保育園も幼稚園もお休みでてんやわんやの姪は、生活リズムが狂い疲れると話してます。5歳の男の子は朝５時に起きて動き回るそうです。周りを見渡せば、特に医療従事者の方々の激務を思うにつけ、楽しい暮らしをしてるので申し訳ない気がして、何か私でもできる事あるかなと思ったりしますが、政府のメッセージが、「もし、皆さんが何かお役に立ちたいと思うのなら、コロナウイルスに感染しないよう政府からの注意事項を厳守する事です」とのことで気が楽になりました。現首相、エコノミー畑出身で、お金お金と思いきや、州民の生命を第一に守るに全力を傾けており、政府に対して厳しいジャーナリスト達もシャポー（帽子を取り敬意を表する）してます。
　
　朝、お掃除や編み物して飽きたらお料理、昼食が終わったらテレビ見てお昼寝して散歩、散歩から帰ったら夕食の準備、それから就寝まで音楽聴いたり読書したり体操したり、いい気なもんです。食べ物がなくて困る人々も世界にたくさんいるのに体重が増えたと慌ててる。今日は日曜日だし、夫に好きなピザでも注文したらと勧めたけど（レストランのテイクアウトはOKです）、あるものでいいよということで蒸し鶏サラダとハンバーガーパンにチーズを乗っけて焼き、トマトジュースと一緒にいただきました。おやつは蕎麦粉のミニクレープに自家製きな粉とカナダ版黒蜜をかけたもの。むむ、キナコの味がしないとよくよくビンを見たらアーモンドプードルと間違えてました。これだよ老化は、ちゃんと老眼鏡かけて見なかったから。




　長引くコロナヴァカンスに心のバランスを崩す人が増えてるというニュースに早速ケベックジョークが：

あなたの奥様が植物に話しかけていても問題ありません。でも、ある日突然、奥様が植物が私に話すのよと言い始めたら即精神科に連れてゆきなさい。