積極的な意思表示で協力を求めろ
同じ話でも状況によってその意味が変ることがある。特に、職場での対話は家庭での対話とは違い必ず互いに対する理解が前提とされなければならない。どんなに親しい同僚だと言っても自分の家族に対して知っている事ほど、相手の心の中まで知ることはできないからだ。
職席上上下関係にある上司と部下の間はより、言葉一言も慎重な配慮と選択が必要になる。
例えば、部長が業務指示を出しているのに、部下が言葉が終わるたびに「それは私もわかっています。」あるいは「それこそ当然なことです。」などと楔をさしたなら、上司を不快にさせる発言だ。
本人の本心がどうであれこの言葉は「あなたは言葉が多すぎて単調な人だ。私もそれぐらいは知っていますから早く終わらせろ。」と言う意味に伝わる危険がある。
同じように、「何でもいいです。」と言うような表現は上司の前になるほど自制するのがいい。
例えば、食堂に行って部長が何を食べるかと聞いた時、「何でもいいです。」と言ったならば謙遜な表現として解釈されることもあるが、仕事において2つの解決方法を置いて意見を聞かれた時も、「さあ、何でももいいでしょう。」と答えたら、いずれにしてもあなたがやる問題で私には関係ないという意味に解釈されることもある。
上司の助けを借りて何かを推進しようとする時もこんな誤解が生じることもある。
「あの、個人的な事情のために今回の仕事からちょっと抜けようと思うのですが、部長が善処していただけませんか。だめならば仕方ないのですが。」
この言葉は、あなたが私を助けてくれたらいいが、そういう能力がないならば仕方ないでしょうと言う意味に解釈され、助けを請いながらも上司を無視する発言になってしまう。
業務指示を受けた場で「それは私もよく知っています。」と言いたい時も「はい、わかりました。」と簡単に答えながら頭を下げてうなづきの意味を表現すればそれまでだ。
また、「何でもいいです。」と答える理由が上司の意見をすべて尊重する意味ならば、むしろ「私は、部長の意見に全面的に従います。」と積極的な意志を表現するのがいい。
助けを請う時もそうだ。
個人的なことのせいで上司に迷惑をかけることがすまないと思って、「だめならば仕方ないですが」ということを付け加えたならばそれば語彙を間違ったと言うことだ。もしそんな言葉の代わりに「部長ならば助けたくることができるのではありませんか。」と言ったならば部長の体面も保ち自分の切実な立場もより強調されることになる。
はじめからだめだと考えると、はじめから頼まないとか、頼んだとしても頼まれた相手をこき下ろすような表現は使わないように注意しなければならない。
しかし、このように本意ではない失言が上司の気分を悪くさせた時はどのように対処しなければならないか。
すぐに、上司の指摘を受けて自分の言葉の間違いがあることを悟ったならば丁重に謝罪して誤解を解くのがいいが、そのために無駄に意気消沈することはない。
「自分では注意して答えたことが部長に対しては失言としたという結果になった。しかし、それは本意ではなかった。」
この程度なら、あなたの真心が伝わることができます。ただ2度と同じ失敗を繰り返さないように注意しなさい。失敗も繰り返すと自分の欠点になってしまいます。
上司と対する時特に注意しなければならない点はどんな場合でも相手の体面とか人格に傷を与える致命的な言動はしないことだ。そして、たとえ、失敗をしても、対話を中間でやめないで、解明しなければならないことは積極的に明らかに解明しなさいと言うことだ。
もし、言葉がふと出るかと心配しすぎてその場を避けようとするならば、もっと大きな誤解を呼び起こすこともありうるということを覚えておきなさい。
※ 上司に何かを頼む時は
「だめでも仕方ない」と言う風な表現は使わないように注意しなさい。
そんな言葉は頼まれる人の威信を傷つけると
解釈されることがありうる。