
対話の目的に忠実であれ
すべての対話には目的がある。
合意を得るための対話、情報交換のための対話、探索のための対話など、私たちが誰かを相手に交わすすべての有形の対話は、それなりにある志向点に向っていく過程である。
もし、対話が相手との話自体だけで終わってしまったならば単純な雑談に過ぎなくなる。無駄口を叩くことと対話を交わすことは明らかに区別されなければならない。対話で重要なことはまず、結論を出さなければならないということだ。結論がないならば対話は無意味だ。頭の中に浮かぶ言葉を勝手にしゃべりまくることだけでは対話の目的を達成することができない。それはまるで主婦が買い物に行って買い物をしないで店主としゃべりまくっているのと同じだ。まず解決しなければならない問題は寄せておいて役に立たないことに時間と精力を浪費することがないようにしなさい。
対話とは一人の人の圧言を皆が一緒に聞いて、皆が一緒に考えて、そしてその内容をより価値のあることに磨き上げ完成することだ。だから、対話の質を高めるためには話しに一定した順序を決めておいて話をするのが効果的な話法になる。
もうひとつ、対話を本来の目的から離すような障害要素としては同じ話の反復をあげることができる。
仮に大勢でひとつの問題を討議しているのに、ある人がすでにでて来た意見を何回も反復したら、対話の空転が避けられなくなる。これは個人間の対話を通してもよく見られる現象だが、一つの言葉を何回も繰り返す人を相手にしたならば並みの苛々ではない。
対話の方向を、皆が向っている方向に積極的に推進していくためにはむやみに繰り返さず、新しいことを加えていくとか、他の意見と解釈を加えて全体的な思考を刺激していかなければならない。だからと言って、「それはそうじゃないか。」「今終わった話だ。」のような言葉でつっけんどんに抑えることは相手を対話から疎外させる危険があるので注意しなければならない。
しかし、どうして人は対話の途中、終わった話を繰り返したりとんでもない話を出したりするのだろうか。
それは一言で、他の人の話をよく聞いていないからだ。
対話が一人の人の発言を皆一緒に考えると言うことだとしたら、その真義がどこにあるのかを知ることが重要な目的になる。よく聞いていなければ、言った話を繰り返したり話題からそれた話を多くするようになることは当然だ。
同じ話が何回も繰り返されて話題とかみ合わなくなったら、結局一人の人のせいで他の人までも被害を受けることになる事実を知らなければならない。
対話を交わすことに嫌気がさすスタイルがもうひとつある。
真っ最中の話がどのように発展していくかわからないのに、人の話の途中で割り込んでなんだかんだと言う人だ。本当にこんな人は対話の過程から追放してしまいたいほどに苛々を呼び起こす人だ。
このような分をわきまえない人を称して「出しゃばり」だと言う事実をその人たちは知っているのだろうか。こんな人は少しの間でも口をつぐんでいいたらむずむずして耐えられないように発言の途中でなくても自分の意見を先んじて主張し、他人に強要するくせまである。
しかし、どんなにつまらない話でも自分の順序でなければ割り込まないのが対話の原則だ。つまらない演説を聴いているのはつらいと思うだろうが我慢する術を知ってこそ対話の相手としての資格があると言うものだ。
大概を見ると、規則違反をする人は決まっている。その人がもしかしてあなたではないか点検してみなさい。
効率的に話す7つの方法
1. 必要な内容だけ要約して話す。
2. とんでもない話はしない。
3. 短く説明して反応を観察する。
4. 同じ内容は繰り返して話さない。
5. 新しい問題を提起する。
6. 繰り返す時は新しい内容を添加する。
7. 具体的に話す。