
虚勢の真意を把握しなさい
大概、虚勢というのは現実を否定したいとか人の前で自分を過大包装したい時に現れる精神の副作用だということができる。
単純に人をだますための虚勢は、せめて被害者がいないという点で大きく非難することはできない。彼は何か空虚なために虚勢を張っているが人に害を与えるほど悪い人ではない。ただ、純真な自分が夢見た何か状況を現実のことのように大げさに言って自らを慰めを受けているだけだ。
本当に危険なことは人をだましてその対価として自分の利得を得ようとする目的からでて来た虚勢だということができる。
もし、ありもしない財産をちらつかせたり、人脈をちらつかせて他の人をだまして、経済的損失を負わせたり、労働力を搾取しようとすることはいわゆる詐欺師だということができる。
老練な詐欺師は虚勢に長けているだけでなく、雄弁家が顔負けするほど言葉が旨い。その上、相手がだまされるしかないほどに頭がよく演技力まで並以上だ。
反面、他人には被害は与えないが本当の姿を隠したいと思う人の虚勢はどこか粗末なところがある。詐欺師の緻密な計算で現れる虚勢に比べると多少消極的で格好の悪いところがあるからだ。
このように虚勢は大概いくらも経たない内に暴露されるもので、だからと言って詐欺師のように捕まったりしない。ただ、人がちょっと馬鹿を見ただけだ。だから、虚勢を張る人を無条件悪い人だということはできない。
もし、家族が苦境にいる時に
「大丈夫だ、俺に任せろ。皆に苦労かけない自身がある。」
家長がこのように言うのを、何のあてもないのに虚勢を張っていると非難する人は誰もいない。このような場合の虚勢は未来に対する希望的な予測であると同時に自分自身と家族の不安な現実を慰めるための積極的なジェスチャーとして解釈することができる。
会社でも同じだ。
経営の状態が難しくなって会社を閉めるといううわさが広がって、職員が動揺している時。
「家の会社は何の問題もないから安心してもいいです。私が社長として言うのですが、これから3ヶ月以内にはすべてのことが正常に回るようになります。」
経営主としての社長のこのような言葉の後ろには半分の虚勢と半分ぐらいの意欲が混じっているものです。会社の状態が難しいことは事実だが、社長は何の心配がないという。職員たちはその言葉がうそだということを知りながらも信じたい気持ちが切実なのだ。
「そうだ、社長がああいっているのに、何があるというのだ。」
「会社がつぶれる時につぶれたとしても、俺たちは一生懸命働こう。」
社長の虚勢によって職員が自己暗示的な希望を持つようになったらそれは害のあることではない。社長の虚勢を言葉その通りに信じはしないけれども、知ってか知らずかだまされてくれる職員が何人かでもいたならばその虚勢は半分ぐらい成功したことになる。
社長はまた、最後まで会社に残って最善を尽くしてくれようとする職員の誠意に答えようと自分の虚勢に責任をとるために最善の努力をするはずだ。
問題は責任感もなく虚勢だけ張る中身のない人間だ。大概、このような人が持っている特徴は大変な時だけ虚勢を張るということだ。
「よし、これは私が解決するから、見ていなさい。」
部署で問題が生じた時に、でかいことを言っておいていざ仕事を解決する時には何の助けにもならない。そんな無能のせいで虚勢を張る場合もある。時代感覚に遅れた自分の確信だけを信じて仕事に入っても結局失敗することになる場合もある。
どうでもいいように虚勢を張る人の中に、過去の類似体験を念頭において大口を叩く例がよくある。
「以前、これと同じようなことがあった時、このように解決しましたから今回も問題ありません。」
こんな安逸な考えで状況を前後の考えなく突き進んでいき、仕事をしくじってしまうのだ。そうしておいても自己反省は全くしないで周囲のせいにするのだ。
「おかしいな。どうしてこうなった。もしや、言ったとおりにやらなかったのではないか。」
「私がいつこの方法だけを使えと言った。私はただ参考にしろと言ったのだ。」
このように言い逃れをして報告書を出せとか、経緯書を上げろと言いながら部下をさんざんにいびるのだ。
こんな上司とふたりだけになる時には業務指示を受けるとか目の前で決済を受ける時には必ず注意しなければならないことがある。彼がいつまた自分がそんなことを言った覚えがないと言い逃れをするかも知れない人ならば、すべてのことを公に処理しろと言うことだ。
仮に、書類上で確認を受けるとか、わざと外にいる他の人も聞こえるように「常務、このことはオーケーですね。」と大きな声で言って前もって証人を確保しておく。
何よりも最もいい方法はできるだけ重要な決済を受けなければならない時は公の場で決済の判子を受けるようにすることだ。そうすれば後で違ったことを言っても抜け道を遮断できる。
「あの時みんなの前で常務が決済した内容です。」
このように言えば相手がどんなに話を変える名手であろうと答えに窮するしかない。
否定的イメージを与える人
1. 朝早くから威勢よくとにかくぺちゃくちゃしゃべる人
2. 人の後ろで声を殺して穏健でないやり方で
何かを話をしている人
3. 自画自賛する人
4. 部下に対する配慮のない上司
5. 自分の話しかしない人
6. 大声で休みなく笑う人