追い詰めて忠告すると毒舌になる
皆がそうだということはないだろうが、新入社員の中には仕事よりも個人的なことが優先され上司を慌てさせることもある。
仮に、仕事が後1時間で終わるという時、重要な指示を出したなら、その仕事が退社時間までに終わることなのかどうかから聞いてくる場合もある。学生時代にアルバイトをした経験のせいで、会社の仕事をしながらも、自分の労働を時間単位で売っているという潜在意識が強く現れるのだ。
もし、相手が女性職員ならば特に、上司として困る点がたくさんある。急に急ぎの仕事が生じて残業をしなければならないのに、一番必要な女性職員が難色を示したならばどうするか。
「私は、今日、残業できません。約束があります。」
しかし、彼女がいなければ複雑なグラフ作成は誰がするのだ。心の弱いパク部長としては苦しいことこの上ない。頭もよく、何でも教えたら理解が早くて期待が大きかった女性職員だった。それに、彼女のワードプロセッサーの実力は他の誰よりも信じるに値した。
入社して1ヶ月しかたたない新入社員の唐突な態度に慌てもしたが、だからと嫌だという残業を無理やりに強要する訳にもいかなかった。
「そうか、ならばこれ明日の午前中に全部やることができるか。」
「はい、わかりました。」
女性職員がきっぱりと言うので、パク部長は一旦ゆがんだ自尊心を回復したのだ。しかし、もっと奇特なことは、次の日の午前中に本当にその多くのグラフを全部処理したということだった。
「やはり、、、」
パク部長は、昨日退社時間になるや否や事務室を出て行った彼女の勇敢な姿(他の職員は6時30分になるにつれて少しずつ少しずつ出て行っているのに)を思い出しながらも、内心満足した心情だった。
しかし、何日か後、今度は問題の彼女が何の連絡も無く無断欠勤をしたのだ。パク部長としては慌てた。もちろん会社には有給休暇というものがあって本人が望んだ時はいつでも休むことができる。だからと言って前もって話をしなければならないのではないか。さらにあきれたことは、あくる日、何事も無かったかのように出勤した彼女の態度だった。
「昨日は何で欠勤したのだ。」
「家の用があって。」
それだけだった。
「家に何かあったらあったと事務室に連絡をしなければならないのではないか。」
心の中では言いたいことが山ほどあったが、パク部長はぐっと我慢して言った。まだ会社にもなれていない新入社員に、それも女性職員にあまり激しく対して傷つけたらとためらったのだった。
それから、1週間が過ぎないうちにまた事件が起きてしまった。たまたま、彼女が私用電話を30分以上しているのを見ることになった。退社時間の前にしなければならない仕事があるのに、周辺の状況にはお構いなく電話に夢中になっている彼女を待っていて内々いらいらした。
我慢できずパク部長が彼女を手招きした。それを見た後も5分電話を続けた彼女がやがてパク部長に前にやってきた。
「君はいったい会社を何だと思っているのだ。私的なことで無断欠勤をしない、残業はちゃんとする。会社が遊び場だとでも思っているのか。それから電話が長すぎる。」
その言葉に彼女の顔は青くなった。慌てた表情で部長をしばらく言葉もなく見つめていた彼女が一言言った。
「申し訳ありません。」
そして自分の席に帰ってしまった。
おそらく彼女の心の中には返す返すパク部長の絨毯攻撃がとげのようになって刺さっているはずだ。たとえ自分の間違いを認めたとしても、この間、注意を一度も与えず急に態度が変わった部長の仕打ちをどうやって受け入れることができるだろうか。
実際に彼女はまだ会社になれることができず、あたふたと自分勝手に行動する傾向があったのだ。そういう時は、誰かがその時々に注意を与えたならば、少しずつわかってくるものがあるはずだ。
しかし、パク部長はそれを一度に追い詰めてやったから、理性的な措置を取ることができず、結果的には盛り育とうとする新芽のような女性職員に、人知れず別名だけもらったことになる。
細かい人間ないしは変態と言う、、、、
※ 部下職員に忠告することがあったら、その時々確実にするのがいい。
問題が起こっても、一度、二度不満を鎮めると結局いつか
怒りが爆発して、互いによくないイメージに映るものだ。