青いお日様
息子が5歳の時、幼稚園で色を学んだ時のことです。
「ミンヒョク、これは何色。」
「空のお日様のような暑い赤。」
「よく知っているわね。じゃあ、これも何色かわかるでしょ。」
「海みたいに涼しい青だ。僕は青が一番好きだ。」
ひどく暑いせいか、息子は青をとても好みました。
ある日、幼稚園から「夏休みにあったこと」という題で、絵を描く宿題を持ってきた息子が、画用紙に果樹園とおいしそうなスイカをいっぱいに描きました。ですが、息子ができたと言って自慢げに見せてくれた時、私はびっくりしました。
「おっ、おかしいわね。どうしてこんな色を。」
赤い太陽がいるべきところに青い太陽があったからでした。
「ミンヒョク。何でお日様が青なの。お日様は赤い色じゃないの。」
息子がいくら青い色が好きだからと言っても、まちがったことは言ってやらなければ思って言ったのですが、息子は意外な話をしました。
「ママ、僕はお日様が青だったらいいと思うよ。そうすれば、お日様がかんかん照り付ける暑い夏にも、果樹園でおばあさんが涼しく仕事ができるじゃない。」
息子の言葉を聞いてもう一度絵を見て、やっと畑で仕事をする母が目に付きました。何日か前に、夏休みに合わせておばあさんの家に行った時、幼い心にも太陽がカンカンと照りつけるところで仕事をするおばあさんがかわいそうだったようです。
青いお日様は、暑さの中で仕事をするおばあさんに涼しい夏をプレゼントしたい息子の気持ちだったのでしょう。幼い息子ほどにも母の苦労を理解できなかった私自身を恥ずかしく思いました。お日様が赤いならばどうで、青いならばどうですか。その中にこめられた子供の心の色がいつも美しいのです。青いお日様がある絵の中の母は、顔に笑みを浮かべているように見えました。