
あまりカメラそのものの写真はアップしなかったが・・・これが2005年度のデジタル一眼のトピックス、Canon 5Dである。Nikonが12月ギリギリにD100の後継機のD200を発売し、Nikonマニア達はいっせいにそちらに流れたが、そちらはAPS-Cサイズで1000万画素オーバーと、フルサイズセンサー1240万画素の5Dとでは、同じ土俵というよりは、むしろ正反対の考え方のカメラと言える。CanonとNikonの姿勢の違いが感じられる。
私がカメラ道に入った頃は、NikonはまだNikomat最後の時代で、やっとAi化された頃であり、当時のフラッグシップはNikon F2 Photomic ASであり、カメラ店で触ることすら憚られる憧れの機種であった。中学の帰りにカメラ店のショーウインドウをじっと眺めていると、店長が機嫌のよい時は、触らせてくれたものである。
仕事に就くようになって、趣味のカメラから10年程離れていたが、東京出張の時に偶然、非常に状態の良いNikon F2 Photomicのブラックボディー(おそらく未使用?)を手に入れて、過去にフィードバックされたようにカメラにのめり込んでしまったのである。
余談になったが、Nikonにはこのように特別な思い入れがある。越えることができない永遠の憧れなのである。かたやCanonは、昔、A-1を購入しようとしてライバルのMinolta XDに流れてしまったという経緯があり、なんとも中途半端な存在であった。さらに余談だが、当時のCanon A-1はスターウォーズの第1作目の封切り年であり、カメラロボットと言われたA-1が、スターウォーズのイメージで宇宙に飛んでいるCMが印象的であった。奇しくも今年はEpisodeIIIの封切られ、スターウォーズの世界も振り出しに戻った気分であるが、そのあたりはまた別稿で。どうもブログというのは脱線しやすい。
本題に戻って5Dであるが、さまざまな雑誌で高名なプロが書いているので、本気で購入を考えている方は、私のような素人の戯れ言を読むよりは、そういうまっとうな記事を読んだ方が賢明だろう。
私のように、各社の50mmレンズを使ってみて、特にCanonの50mmの解像力に惚れ込んだ人間にとっては、従来のデジタル一眼のAPS-Cサイズは、いかにも中途半端な画角であった。SIGMAの30mm F1.4も非常に素晴らしくて、文句のつけようのないレンズだが、やはりボケ方は50mmとは異なる。しかしEOS1系に踏み込めない者にとっては、これ以上の朗報はないというカメラなのである。
購入時は超広角ズームと合わせてその広い画角と繊細な解像度の威力を痛感したが、今回は50mmであり、懐かしい画角を十分に堪能できた。これからの夜景やイルミネーションが美しい時期には、最適な機種だ。