『写真詩人』・・・ 「グラスたち」

「グラスたち」

この類まれな時空と空間を超えて
あなたと私は　同時の存在

一緒に存在することに　宇宙の神秘を感じます

些事に流される　毎日に
苦悩が絶えない　日常に

ついつい　流されてしまいますが

この類まれな　大切な出会いは
現実における　奇跡なのです

『写真詩人』・・・ 「心のピント」

「心のピント」

私は独り
独りきりで　空をみる

私は他人（ひと）との　関わりが辛い
相手に合わせる　努力が苦しい

心にピントを合わせてみても
背伸びをしても　届かない


そんなときは
私は独り
独りきりで　空をみる

空をながめ　遠景（とおく）をながめ
ぼんやり　彼方に目をやれば

目の焦点（フォーカス）を解放し
心のピントも解放して

心も　体も　遥か遠景（とおく）の彼方へ
一気に　空飛び　瞬間移動

ひときり　精神（こころ）を飛ばしたら
遠くへ　遠くへ　飛ばせたら

ふたたび　現実世界に舞い戻り
心のピントを　合わせてみよう

そしてもしも　疲れ果てたら
ふたたび　ここを訪れよう

『写真詩人』・・・ 「優しくない」

「優しくない」

私は　優しいわけじゃない
自分が一番　大切なはず

誰かの犠牲に　なりたくないし
誰を助ける　わけじゃない

かわいい自分は　孤独な自分
常にひとつ　上に立ち
あたりを　睥睨（へいげい）　してしまう

さびしい自分は　孤独な自分
常に周囲の　評価に流され
自分自身を　失ってしまう

だけどそんな私にも
あなたはいつも　心底　優しい

本質的に持ち得ない
私の欠陥を　補ってくれる

そんなあなたと　接していると
ちょっと自分を　勘違い

ふと　自分も優しくなれるかなって
勘違いしてしまう

いつかこれが本当に
勘違いじゃなくなったらって
それならどんなに　幸せだろうと

願ってしまう　初夏の夜です

『写真詩人』・・・ 「薔薇のような」

「薔薇のような」

たとえ　どこに咲いていようと
あなたは　一輪の薔薇のような

周囲がどんな　景色でも
どんどん　それを昇華させ
かき消してしまう　孤高の存在

あなたは　孤高であるが故
周囲の羨望　享受するけど

あなた自身は　疲れ果て
自分の居場所を　探し続けた

いまはもう　あなたの
苦しい旅は終わりを告げて

平穏のときを　片時でも
迎えることが　できたのでしょうか