有為転変(物事は移り変わって儚いの意)

更新が遅く現状では有りません。名前が間違ってる事も有るのでご承知おきを。

二種類の絶滅危惧種を見に

2019年05月31日 | 山野草

この時期に咲く絶滅危惧種を見に行って来ました。
最初はナガボナツハゼ(長穂夏櫨)です。
ツツジ科スノキ属の落葉低木で、愛知と静岡県境だけに分布する日本固有種。
愛知、静岡共に絶滅危惧Ⅰ類指定で、環境省の絶滅危惧ⅠA類指定種。
因みにスノキ属は他に、スノキ、シャシャンボ、ウスノキ、ナツハゼ、ブルーベリーが有ります。
花冠は長さ約5mmの鐘形、かなり小さいです。
残念ながら少し行くのが遅く、綺麗な花はこれしか撮れませんでした。


もう一つはクサナギオゴケ(草薙尾苔)。
キョウチクトウ科カモメヅル属の多年草で、関東~四国の太平洋側に分布する日本固有種。
愛知では準絶滅危惧指定ですが、環境省は絶滅危惧Ⅱ類に指定しています。


花の直径6~9mm、上部は蔓状になり、細い花柄は僅かな風で揺れて撮り難いです。
淡紫色の花が多い中、この辺りでは白い花が多く、淡紫色の花はなかなか見られません。


目的の二種類を撮った後、当然他の花も撮りました。(^^ゞ
ネジキ(捻木)の花。
ツツジ科ネジキ属の落葉小高木で、本州~九州に分布。
名前の由来は幹が捻じれながら成長する事から。
花冠の長さは8~10mm。


イボタノキ(水蝋木)
モクセイ科イボタノキ属の落葉低木で、北海道~九州に分布。
花冠の長さ7~9mmの漏斗状。


ネズミモチの花と良く似ていて、どちらか迷うほど。


スイカズラ(吸葛)が咲き始めていました。
スイカズラ科スイカズラ属の蔓性常緑低木で、全国に分布。
名前の由来は、花の蜜を吸った事から。


咲き始めの花は白く、次第に黄色になって行くので、別名「金銀花」とも言われます。


これは何の幼虫でしょうね、沢山見られました。


そうそう、二種類と思っていた絶滅危惧種、実はもう一つ咲いていました。
それはカザグルマ(風車)です。
キンポウゲ科センニンソウ属の蔓性落葉低木で、本州~沖縄に分布。
花弁に見えるのは咢片で、花弁は有りません。
萼片も花とすると直径は7~12cm、今日載せた中では特大の花です。
環境省の準絶滅危惧指定種で、愛知では絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。
花の時期が短く、開花後二日ほどで茶色く変色してしまい、綺麗な花はなかなか撮れません。


次回はシライトソウを。

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湿原の朱鷺色

2019年05月30日 | 山野草

エンシュウムヨウランを撮りに行った序に、葦毛湿原に咲いてた花達を。
この時期は何と言ってもこれ、湿原内に咲くトキソウ(朱鷺草)です。


ラン科トキソウ属の多年草で、北海道~九州の日当たりの良い湿原に生育します。
名前の由来は、薄いピンクの花の色が鳥の朱鷺(トキ)の羽の色に似ている事から。


46都道府県で準~絶滅危惧Ⅰ類に指定され、愛知では絶滅危惧ⅠB類指定種。
唯一東京が絶滅となっていて、環境省が準絶滅危惧種に指定しています。


こちらは湿原周辺に咲いていたハンカイソウ(樊噲草)。
キク科メタカラコウ属の多年草で、静岡県以西~九州に分布。


草丈50~100cm、花の直径8~13cmと、在来の花では大型。
和名の由来は豪壮な姿を、中国の前漢の武将(樊噲)に見立てたと図鑑に有りました。


その武将にアゲハチョウが訪花。


クロアゲハ(黒揚羽)だと思います。
アゲハチョウ科アゲハチョウ亜科で、前翔長45~70mm。


撮った時は飛び去っては戻りと思っていたのですが、↓を見ると別の蝶のような?
もしかしてオナガアゲハ?後翔が尾に見えるだけの様な気もします。


湿原周辺に僅かに残っていたタツナミソウ(立浪草)。


今年はオカタツナミソウ(丘立浪草)を見そびれてしまったようです。


昼食を摂り、別の山裾に移動しましょう。
この日もインスタント焼きそばでした、冷蔵庫に1枚だけ残っていた豚のロース肉を入れて。
今回は付属のソース味にしましたが、1/3しか使いませんでした。


次回は移動先の山裾の花を。

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エンシュウムヨウラン

2019年05月29日 | 山野草

何時もの湿原付近に、エンシュウムヨウラン(遠州無葉蘭)を見に行って来ました。
この時は少し早かったようでまだ蕾が多く、完全に開いた花は少なかったです。


ラン科ムヨウラン属の腐生植物で、遠州の名の通り愛知と静岡だけに分布する日本固有種。
愛知と静岡だけとなってたのですが、岐阜、茨城、埼玉、高知、宮崎でも確認されているようです。


ムヨウラン属は、〇〇ムヨウランが各地に分布していて、環境省RDBには12種類載っていました。


エンシュウムヨウランは環境省にも愛知県にも指定されていません。
しかし名前の由来となった静岡県(遠州)では絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。


名前のように葉が無く光合成をしません、菌従属栄養植物だそうです。
と言われても良く分りませんけど。(^_^;)


花の中を撮ろうとするも、上手く撮れません。


やや暗い林内に自生し、草丈約20cm、花の長さ15~20mm、茎は細く、花の色は薄い。
小さい、細い、光量不足、背景とのコントラストがはっきりしない、コンデジの苦手の揃い踏みです。
あの手この手で、なんとか撮れたのをトリミング。


次回は湿原と周辺の花を。

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撮り溜めの蝶と虫

2019年05月28日 | 生き物

今回は撮り溜めておいた蝶と虫を、と言っても少しだけですけど。
オサムシ(筬虫/歩行中)と言っても種類が多く、何オサムシか分かりません。


コジャノメ(小蛇の目)、前翅長20~30mm。
タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科、本州~九州に分布。


ダイミョウセセリ(大名挵蝶)、前翅長15~21mm。
セセリチョウ科チャマダラセセリ亜科の蝶で、北海道~九州に分布。


正面から顔を捉えようとするも、上手く行きません。


逃げられないよう「そ~っ」と正面に回り込みましたが、肝心の顔は良く分らず。(>_<)


ヒメウラナミジャノメ(姫裏浪蛇の目)、前翅長18~24mm。
タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科、本州~九州に分布。


コミスジ(小三筋)、前翅長22~30mm。
タテハチョウ科イチモンジチョウ亜科、北海道~九州に分布。
似た種類にミスジチョウ、ホシミスジ、オオミスジが居て、区別が難しいです。


花探しの合間の息抜きでした。

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山中の白い幽霊

2019年05月27日 | 山野草

家から7kmほどの所に、白い幽霊の出る山が有ります。
幽霊と言っても心霊現象では有りません、ギンリョウソウ(銀竜草)の事です。(^^ゞ
薄暗い森床に自生し、葉緑素の無い白いその姿は別名「ユウレイタケ」とも呼ばれます。

ツツジ科ギンリョウソウ属の多年草で、全国に分布する腐生植物。
 ※分類体系に依りイチヤクソウ科やシャクジョウソウ科に分類される事も。


ここは例年多くを見る事ができますが、今年はダムが枯渇するほどの少雨でした。
そのせいか、それとも時期を外したのか、ほんの僅かしか見られません。
反対側斜面にも出るはずなので、仕方なく標高400mの山を越えます。
山頂に咲いていたアマドコロ(甘野老)。


花を下から。


山を越えたものの、反対斜面も当然カラカラの乾燥状態。
殆ど人が通らない山道は落ち葉に埋もれていて、乾き切った落ち葉は滑る滑る。(>_<)


暫く下って行くとユウレイ発見。


こちら側の方が少し多く見られ、山を越えて来た甲斐が有りました。


少し下ると、細い山道の真ん中にキンラン(金襴)が一株。


道の真ん中に生えているとは、余程人が通らないようです。


更に下って行くとフタリシズカ(二人静)が咲いていました、ここに有るとは知りませんでした。


しかし名前の由来の2本の花穂が1本しか有りません、これでは一人静かですね。(^_^;)


例年ギンリョウソウの頃に来てましたが、キンランとフタリシズカは見た事が有りませんでした。
今回覚えたので、来年はもう少し早く来て、他にもないか探してみましょう。
ここで見られるなら近くて良いですから。

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キリとセッコクの花

2019年05月26日 | 山野草

青空の中にキリ(桐)の花が咲いていました。


キリ科キリ属の落葉高木で、在来種かと思いきや中国中部原産の帰化種です。
とは言っても、かなり古い時代に渡来したようです。
↓ のように円錐花序に多くの花を付けます、ちょっと花が落ちてしまってますけど。


樹高が15mに達するものも有り、花が高い所で咲くので撮り難い事も。
今回のは樹高5~6mなので、何とか撮れました。
ご存じのように、軽くて通気性の在る材は高級箪笥等に使われます。
キリの花に蜂がやって来ました。


蜂の名前は分かりませんが、花の拡大を撮る序に。


そして桐から左程離れてない、小さなお寺の庭にセッコク(石斛)が咲いています。


ラン科セッコク属の多年草で、中部地方以南~九州に分布する着生植物。


環境省の絶滅危惧種には指定されていないものの、37都府県で準~絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。
愛知では準絶滅危惧に指定。


本当はもう少し色が薄いピンクなのですが、色が飛んでしまったのが残念。
撮ったのは低い所に着生していたもので、上の方までびっしり着生している杉の木も。


次回は山の幽霊?を。

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昼食後は山裾で

2019年05月25日 | 山野草

昨日は前日仕事で帰りが遅くなり、更新ができませんでした。
なので、今日は二日分まとめて。
昼食後の題名なので、まずはその昼食を。
熱くなって来たので、ラーメンから焼きそばに変更しました。
と言っても、作ったのは焼きそばではなくペペロンチーノ擬きです。
ニンニクと鷹の爪を入れ、焼きそばを作ります。
 ※インスタントなので焼くと言うより茹でるですね。


ソバだけでは腹が満たないので、水分が少なくなって来たら肉と野菜を投入。
味付けは塩と黒コショウで。
インスタント焼きそばペペロンチーノ風の完成です。星は幾つでしょう?
画像だけでは味は分からないですね。



さて、腹が満たされたところで花探しです。
コゴメウツギ(小米空木)が満開でした。


ウツギ(空木)はユキノシタ科ウツギ属ですが、こちらはバラ科コゴメウツギ属。
名前から分かるように、花の大きさは直径4~5mmとかなり小さな花。


こちらも小さなヤブジラミ(藪虱)。
セリ科ヤブジラミ属の2年草で全国に分布し、花の大きさは約3mm。


名前の由来は、果実に鉤状に曲がった刺が有り、シラミのように衣類にくっつく事から。
服に着くと取り難くて困ります。


シライトソウ(白糸草)が咲いていました。
シュロソウ科シライトソウ属の多年草で、秋田県以南~九州に分布。


例年沢山咲く場所なのですが、まだ少ししか咲いていませんでした。


道の脇には終り掛けのトウバナ(塔花)。
シソ科トウバナ属の多年草で、本州~沖縄に分布。
花の直径約3mmと、これも小さな花です。


さてこれは何の花でしょう?
カマツカではないし、シモツケのような違うような、葉の先端だけに鋸歯が有るようです。


分かる方が居たら教えて下さい。


ホウノキ(朴ノ木)の花、山の中腹も咲いていましたが麓にも咲いていました。


少し離れていましたが、こちらの方が鮮度が良かったです。


以下は花探し中に見付けた虫達。
最近良く登場するコジャノメ(小蛇の目)。


ヤマトシリアゲ(大和尻上げ)、シリアゲムシ目シリアゲ科で本州~九州に分布。
横から撮れなかったので、名の由来のサソリのように尻を上げてるところは撮れませんでした。


イトトンボだと思いますが、イトトンボは種類が多くて良く分りません。


次回は桐の花と石斛を。

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少し山を登ります

2019年05月23日 | 山野草

登ると言っても、30分くらいですけど。(^^ゞ 
もう咲いてるかなと思った花は、ようやく蕾が膨らみ始めたところでした。
これでは仕方ないと秘密の場所へ。
2年前に見付けたエビネ、今年は咲いてるだろうかと。
有りました、今年も咲いててくれました。


ラン科エビネ属の多年草で、本州~九州に分布。


環境変化で自生地は年々減少、更に愛好家が多く盗掘が後を絶ちません。
そのせいか46都道府県で準~絶滅危惧Ⅰ類に指定し、環境省は準絶滅危惧に指定。
愛知では絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。


ここには数株自生しています。


来年もここで花が見られるでしょうか?


ここにはフタリシズカも咲いていました。


花が咲いてない時に、葉を見てここに有るのは知っていました。
しかし、花が咲いているのを見るのは初めてです。
背景にエビネを入れて。


おっと!遠くから登山者の話し声が聞こえて来ます。
ここは登山道からそれほど離れていません、場所を知られたくないので急いで登山道へ。
やって来たのは男性4人組、花を見に来たようですが、道が良く分らないとか。
仕方ないので分かり易い所まで案内してあげました。
帰りは別の道で、昨年はキンランが点々と咲いてましたが、今年は殆ど見られません。
一株だけ咲いていたキンランが、見事にスポットライトになっていました。


この道の途中には、この時期ホウノキ(朴ノ木)の花が咲いてるはず。
しかもまだ背が低い木で、花が間近で見られます。


残念、少し遅かったですね。
ホウノキの花は寿命が短く2~3日で萎れてしまうので、良い花と出会う機会は少ないです。
モクレン科モクレン属の落葉高木で、北海道~九州に分布。
花の直径は15~20cmで、日本の樹木の中で最大の花。


次回は山から下りて、昼食後の山裾の花を。

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とある花を見に山中へ

2019年05月22日 | 山野草

近くの山に、ある花を見に行きました。
登り口に咲いてた、マルバウツギにヒラタアブ(扁虻)が訪花してました。


山道を少し歩くと目的の花が、その花はフタリシズカ(二人静)です。


センリョウ科チャラン属の多年草で、北海道~九州に分布。
名前の由来は花穂が2個のため、一人静かに対比してつけられたとか。


花と言っても花弁らしくなく、これ以上開いたのを見た事が有りません。
図鑑には、雄蕊や雌蕊も有ると書いて有りますがいったい何処に有るのやら?


急な山道を少し登ると二つ目の目的の花、アリドオシ(蟻通し)が咲いていました。
少し早かったようで、花の数が少なかったのが残念。


名前の由来は、蟻を刺し通すほど刺が鋭い事から。


アカネ科アリドオシ属の常緑小低木で、関東以西~九州に分布。


花の筒部の長さ7~9mmに対し、棘の長さは1~2cmと花よりも長いです。


ここには10本ほど自生していますが、常緑小低木と言う事で背丈は50cm程しか有りません。
そんな背の低い木に咲く花を、棘にチクチク刺されながら下から撮ってみました。(^_^;)


秋に熟した実が翌春の5月まで残り、花と実が同時に見られる事が有ります。


下から実だけを撮ってみました。(ちょっとピンボケ)


次回は更に上に登ります。

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用水路沿いで

2019年05月21日 | 山野草

山裾には、この地方の田畑に供給する用水路が有ります。
その水路沿いに咲く、ジャケツイバラ(蛇結茨)を撮りに。
しかしまだ咲き始めたばかりで、花は僅かしか咲いていませんでした。


一応証拠写真をと、花をズームアップ。


マメ科ジャケツイバラ属の蔓性落葉木で、本州~沖縄に分布。
名前は蔓が絡み合う様子が、蛇が蛇が絡み合う様子と似ている事からだとか。
沢山生えてるので、気の早いのが咲いてないかと探すと、有りました。


花を撮ろうと近寄ると、雑木の根元にエビネを発見。


まさかこんな所に有るとは思いませんでした、しかも5~6株固まって。
しかし急斜面で足場が悪く、更に雑木の下で一度に全部撮れず。


一花だけをアップで。


「えっ!こんな所にヤマルリソウ?」と思いましたが、残念キュウリグサ(胡瓜草)でした。(^_^;)
ムラサキ科キュウリグサ属の越年草で、全国に分布し花期が3~11月と長いです。


そんな用水路周りには、蝶や蜻蛉も。
コジャノメ(小蛇の目)、本州~九州に分布、前翅長20-30mm。


こちらはイトトンボの仲間だと思いますが・・・この種は見分けが難しくて同定できませんでした。


そしてこのトンボも。
良く見るトンボだと思いますが、調べても解りませんでした。
何トンボでしょうね?


大雨になる予報でしたが、午前8時現在の雨量はこの辺りで103.5mmです。
ダム周辺では125mmの雨が降りました、これで少しは水が溜と良いのですけど
次回は少し山の中に咲いてた花を。

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