有為転変(物事は移り変わって儚いの意)

更新が遅く現状では有りません。名前が間違ってる事も有るのでご承知おきを。

特集・ハルリンドウ

2020年03月31日 | 山野草
ハルリンドウを見に、低山を少し登ります。
と言っても頂上までではなく、普通に歩くだけなら30分ほどですが・・・。
花を撮りながらで約3時間ほど掛かりました。(^^;)
登り始めの斜面から既にハルリンドウ(春竜胆)が咲いています。

リンドウ科リンドウ属の2年草で、北海道~九州に分布する春を代表する花の一つ。

登山道脇にも点々と。

花の中の蕊の色が違うのにお気付きでしょうか?
こちらの薄赤色のは雄蕊です。


そしてこちらの、白い先端が二つに割れたのが雌蕊。
雌雄異株?と勘違いしそうですが、雌雄同株です。

雄蕊先熟と言う性質で、雄蕊が花粉を出し切った後に雌蕊の柱頭が開きます。
自己受粉を避ける為の工夫ですが、自己受粉が良くない事をどうして知り得たのでしょう?
自然界は実に不思議なのと、実に上手く出来ています。
↓ は雄蕊が花粉を出してる花と、雌蕊が開いた花2輪が並んでいました。

リンドウは背が低いので、私のカメラでは背景ぼかしが難しい花。


なんとか背景が抜ける花を探して。

ここは山全体の草や笹が刈られているので、有難いです。

他にも色々な花が咲く場所で、地元の方達が草刈りをして山野草を守っています。
お陰でこんな写真も撮る事が出来ます。

同じ山に咲く同じハルリンドウですが、色が微妙に違います。
一ヵ所に咲いてる花でさえ、色が濃いのや薄いのや。

こちらは青に赤味が入った花。

そして青が濃く、花弁に僅かに白い縁取りの有る花。

青が薄く、中心の白い部分が目立つ花。

因みにリンドウの花弁は10枚に見えますが、5花弁の花です。
先端が尖っているのが花弁で、先端にギザギザの有るやや小さいのは副片と言います。
薄い桃色の花も有りました。

そして更に色が薄い、ほぼ白花のハルリンドウも。

写真を撮っていたら、虫がやって来ました。
モモブトカミキリモドキ(腿太髪切り擬)です。(カミキリムシは天牛とも書きます。)
後ろ脚の付け根の筋肉モリモリが雄の証。(^^)

次回はこの山で撮った他の花を。
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山裾の花を少々

2020年03月30日 | 山野草
春の花がほぼ出揃い、以前載せた花ばかりになって来ました。
場所により開花時期が違うので、同じ花が何度も登場する事に。(^^;)
田圃脇の斜面のショウジョウバカマ(猩々袴)。

一昨年まで稲作されてましたが、昨年から休耕田に。
斜面の草が刈られなくなり、撮り難くなってしまいました。

一つ上の段は刈られているので、なんとか撮れてますが・・・。
刈られない所の山野草は、徐々に埋もれて行く事になりそうです。

ショウジョウバカマ以外にも、色々咲いてたのに残念です。

畔に咲いてた黄色の花はオオジシバリ(大地縛り)。
キク科タカサゴソウ属の多年草で、全国に分布しています。

まだ咲き出したばかりで、数がすくなかったです。
別方向から花だけを撮ってみました。

林縁に咲いていた、モミジイチゴ(紅葉苺)。

バラ科キイチゴ属の日本固有種で、本州中部以北に分布。
葉がモミジに似ていて、花が下向きに咲くのが特徴です。
肝心のモミジに似た葉が、まだ完全に展開していませんでした。

同じく林縁に咲いていたツツジ(躑躅)。
日の当たる原色の花は、反射で色飛びするので撮るのが難しいです。


こちらは植栽のシデコブシ(四手辛夷)。

モクレン科モクレン属の落葉低木で、中部地方にしか自生しない日本固有種。
植栽物は民家の庭等、至る所で見られます。

花の中が上手く撮れるのが見付かりませんでした。

鳴き方を練習中のウグイスです、YouTubeに載せたまますっかり忘れてました。(^^ゞ
1分近く「ホケキョ」が言えずでした。

次回は少し山に登って撮ったハルリンドウを。
沢山咲いていて沢山撮ったので、リンドウ一色の特集で。
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カタクリとイチリンソウ

2020年03月29日 | 山野草
イチリンソウ(一輪草)を見る序に、以前も載せたカタクリ(片栗)を。
満開でしたが、沢山咲いてるところは撮らず。
敢えて大写しで撮ってみました。

この日はあまり陽射しが無かったので、反り返りが中途半端でした。

横向きの背景ぼかしで。


カタクリの花を前ぼかしにしてみました。


こちらは別の場所のカタクリ。


既に終わり掛けで、花弁の先端が萎れ始めています。

カタクリ2厘と、背景のタンポポぼかし。


少しカメラを上向きにし、背景を抜いてみましょう。
やはり背景に何も無い方が花が際立ちますね、撮る人の好みにも依るでしょうけど。

さて、本命のイチリンソウ(一輪草)です。
と言っても群生はしていません、何処か群生してる所はないものでしょうか?

キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、本州~沖縄に分布する日本固有種。

山麓の林縁や草地に生育するようなので、探し易い気はします。
とは言っても、有りそうで簡単に見付かりません。

カタクリとイチリンソウは割と大きな花、対してこちらは極小の花です。
スズメノエンドウ(雀の豌豆)。

マメ科ソラマメ属の蔓性2年草で、本州~沖縄に分布。
花の長さは3~4mm、小さいし揺れるしで、なかなかピントが合ってくれません。

次回は山麓の花ですが、以前載せた花が何度も登場する時期になりました。
珍しい花ばかり、と言う訳には行きませんのでご容赦を。(^^;)
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沢沿いのネコノメソウ

2020年03月28日 | 山野草
今日は、山麓の小さな沢の中に咲くネコノメソウ他を。
ニッコウネコノメソウ(日光猫の目草)。
ユキノシタ科ネコノメソウ属の多年草で、東北~中部の太平洋側に分布する日本固有種。


名前の「日光」は、栃木県の日光で発見された事から。


ネコノメソウ属は、国内に約30種余り有り、地方や個体変異が大きく同定が難しいです。


とは言え、近辺で見られるのはネコノメソウ、ヤマネコノメソウ、ニッコウネコノメソウくらい。

一応ニッコウネコノメソウとしていますが、多分そうだろうなぁ・・・くらいな感じ。(^^;)

葉が対生し、上部の苞は黄色。
萼裂片は黄緑色、花時に平開し、雄蕊は長く普通8個、葯は暗紅紫色。
以上の点からニッコウネコノメと同定してます。

こちらは同じ沢の中に咲いていたネコノメソウ(猫の目草)の仲間。
多分、頭に何も付かないネコノメソウではないかと?
花がピンボケになってしまい、良く解りません。(T_T)

ネコノメソウとヤマネコノメソウの在処は幾つか知ってます。
しかしニッコウネコノメソウは、今のところここしか知りません。

沢の周辺に咲いていたヤマアイ(山藍)の花。

トウダイグサ科ヤマアイ属の多年草で、本州~沖縄に分布。
昔は染料に用いられ、名前は「山の藍」の意味で、日本最古の染料とも言われるそうです。

雌雄異株で、画像は雄株です。
花弁に見えるのは萼で、大きさは直径約6mm。

ヒメウズ(姫烏頭)がスポットライトになっていました。

キンポウゲ科ヒメウズ属の多年草で、関東以西~九州に分布。
「烏頭」とはトリカブト(鳥兜)の事で、「姫」は小さいの意。
花の直径約4mmと小さな花で、下向きに咲くので撮り難いです。

次回はカタクリ再びとイチリンソウを。
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カンヒザクラ

2020年03月27日 | 山野草
こちらではソメイヨシノはまだ咲いていませんが、他の桜が咲いています。
そんな中の一つ、カンヒザクラ(寒緋桜)を撮ってみました。
全体を撮るのは苦手なので、一部を切り取って。(^^;)

桜はご存じのようにバラ科サクラ属で、ヒカンザクラは中国原産の一種。

名前の通り早春から咲き出し、葉の展開前に開花。
↑ の2枚は順光で、以下は逆光で。

鐘形の花托筒(花弁を支えている筒)の赤味が強く、花が下向きに咲くのが特徴。


ソメイヨシノのように花弁は散らず、萼の付いたまま落花します。


元々「ヒカンザクラ(緋寒桜)」と呼ばれてました。
しかし、別種のヒガンザクラ(彼岸桜)と混同し易い為、現在の呼び名になったとか。


似た花に、カンヒザクラとマメザクラの交配種のオカメザクラ(阿亀桜)が有ります。
イギリスの桜研究家イングラムと言う人が作った品種だそうで。
カンヒザクラとしてますが、どちらなのか素人には解りません。(^^ゞ
因みに、蜜を吸いに訪花しているのはビロードツリアブです。

カンヒザクラの周辺に咲いていたタチツボスミレ(立坪菫)。

花の色が濃いのや薄いのや、同じ種類とは思えません。

透かし撮りで。

次回はネコノメソウを。
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山裾の花と植栽の花

2020年03月26日 | 山野草
キクザキイチゲ(菊咲一崋)が咲く頃かと見に行ってみます。
それは、山裾の林道脇に僅かに咲いていました。

ほんの少し早かったようで、完全開花していません。

後日また見に来る事にしましょう。

小さな沢の岸辺に芽吹いていたヤブレガサ(破れ傘)。
芽吹時の様子が、破れた傘に似ている事が名前の由来。


キク科ヤブレガサ属の多年草で、北海道~九州に分布。

芽吹いたばかりのヤブレガサは、山菜として知られています。

こんな沢の岸辺に有りました。

同じ場所を上から。

山裾で見付けたゴヨウアケビ(五葉木通)、アケビとミツバアケビの交雑種です。


アケビの葉は5小葉の掌状複葉、花に見える萼片は淡紫色~白色。
対してミツバアケビは3小葉の掌状複葉、花に見える萼片は濃紫色。
そしてゴヨウアケビは、両方の特徴を備えています。
葉は5小葉の掌状複葉、萼片は雌花が濃紫色、雄花が淡紫色~白色。
対比用の、アケビとミツバアケビの画像が無いので分かり難いかも。(^^;)

こちらは植栽のシデコブシ(四手辛夷)、使えるのが一枚しかなかったので、詳細は省略。
後日撮り直します。(^^ゞ

こちらも植栽のコブシ(辛夷)。
モクレン科モクレン属の落葉高木で、北海道~九州に分布。

開花と同時に、小形の葉が花の基部に1個付きます。
右の横向きの花に付いてるのが見えます。

次回は桜とスミレを。
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ヒトリシズカ

2020年03月25日 | 山野草
昨年見付けた場所に、ヒトリシズカ(一人静)を見に行くと咲いていました。


実は一週間前に様子を見に行ったのですが、全く見られなかったのです。


一週間で随分変わるものです。


センリョウ科チャラン属の多年草で、北海道~九州に分布。
チャラン・・・変な名前ですね。(^^;)
お茶に香りをつけるための、中国原産の常緑低木の茶蘭の事だとか。

大きな株は有りませんが、あちこちに点在しています。


白く見えるのは花ではなく雄蕊、雄蕊の付け根に黄色の雌蕊が有ります。

たった一週間で、既に雄蕊が落ちてしまったものも。
かと思えば、まだこれからの花も。

落ち葉が積もっているので、まだ見えない株が有るかもしれません。

昨年見付けたのは4月だったので、殆ど雄蕊が落ちたものばかりでした。
今年はそうなる前にと思ったのですが、やはり暖冬のせいでしょうか。


背が低くて、背景が抜ける所に咲いてるのは殆ど有りません。
なんとか探して地面にカメラを置き、這いつくばって撮ったのがこちら。

逆方向からも撮ってみました。(^^ゞ

次回は別の山裾で撮った花を。
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ヒトリシズカ

2020年03月25日 | 山野草
昨年見付けた場所に、ヒトリシズカ(一人静)を見に行くと咲いていました。


実は一週間前に様子を見に行ったのですが、全く見られなかったのです。


一週間で随分変わるものです。


センリョウ科チャラン属の多年草で、北海道~九州に分布。
チャラン・・・変な名前ですね。(^^;)
お茶に香り付けをするための、中国原産のセンリョウ科センリョウ属の常緑低木だとか。(茶蘭)

大きな株は有りませんが、あちこちに点在しています。


白く見えるのは花ではなく雄蕊、雄蕊の付け根に黄色の雌蕊が有ります。

たった一週間で、既に雄蕊が落ちてしまったものも。
かと思えば、まだこれからの花も。

落ち葉が積もっているので、まだ見えない株が有るかもしれません。

昨年見付けたのは4月だったので、殆ど雄蕊が落ちたものばかりでした。
今年はそうなる前にと思ったのですが、やはり暖冬のせいでしょうか。


背が低くて、背景が抜ける所に咲いてるのは殆ど有りません。
なんとか探して地面にカメラを置き、這いつくばって撮ったのがこちら。

逆方向からも撮ってみました。(^^ゞ

次回は別の山裾で撮った花を。
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フモトスミレは咲いたかな?

2020年03月24日 | 山野草
フモトスミレが咲いてるかも?と見に行ってみました。
名前の通り山麓に自生します。
例年より少し早めですが、暖冬で開花が早いだろうと。
フモトスミレ(麓菫)。
スミレ科スミレ属の多年草で、宮城以西~九州に分布。
名前の由来は前述の通り、山麓で良く見られる事から。

花は直径約1㎝で白色、唇弁に紫色~赤紫色の筋が入り、唇弁の先が尖ります。
側弁の基部は有毛で、距は紫色を帯びます。


本来陽当たりの良い所に自生しますが、ここは殆ど日陰の山道です。
残念ながら、まだほんの僅かしか咲いていませんでした。


画像のように様に白い筋(斑)が入っているのを、フイリフモトスミレ(斑入麓菫)と呼びます。

例年通りなら沢山咲いてるはずなのに、暖冬で花期が読めなくなりました。
仕方なく他のスミレでも撮りましょうか。(^^;)
最も普通に見られるタチツボスミレ(立坪菫)。

先日から登場しているニオイタチツボスミレ(匂立坪菫)。
タチツボスミレより花の色が濃く、中心の白い部分が目立ちます。


ニオイタチツボスミレとは言っても、全く匂いの無いのも有るようで。
本当にニオイタチツボスミレなのか?

花茎に微毛が有るので、ニオイとしてますが・・・。
実際のところ自信が有りません。(^^ゞ

おっ!、まさかこんな所にヤマルリソウ? と思うも、ルリではなくキュウリでした。(>_<)

キュウリグサ(胡瓜草)
ムラサキ科キュウリグサ属の越年草で、全国に分布。
花の直径約3mmの極小の花。

またテングチョウ(天狗蝶)を見付けました、翅を閉じていると殆ど蝶だとは分かりません。
この日は風が強く、必死に笹の茎にしがみ付いていました。

次回は別の場所で撮ったヒトリシズカを。
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黄色のスミレ

2020年03月23日 | 山野草
湿原を出て山道を登り、約40分で尾根に出ます。
尾根の一部の笹が刈られている所に、目的の黄色のスミレが咲いています。

スミレ科スミレ属の多年草で、静岡以西~九州に分布。


黄色のスミレは十種以上有り、〇〇キスミレが北海道~九州に分布に分布しています。


このキスミレは、愛知では絶滅危惧ⅠA類に指定されています。

それにしても花数が少ないです。


暖冬だったので例年より一週間早く見に来てみましたが、少し早過ぎたようです。(^^;)

疎らに咲いている中で、比較的かたまって咲いてたのを。

背が低いので、背景ぼかしや玉ぼかしは難しいです。
カメラを地面に置き、辛うじて撮れたのがこちら。

花が殆ど南を向いていて、逆光透かし撮りができません。
仕方なく後ろ姿で。(^^ゞ

ここは保護の為にロープが張られていて、思うような方向から撮る事が出来ないのです。
なんとか春の陽を入れてみました。

黄色ばかりになってしまったので、登山道に落ちていたスポットライトになっ椿の花を。

次回は山裾に咲いていたスミレ等を。
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