福ちゃんの散歩道

コロナ禍で関空での遊びも卒業、栂地区ウオーキングコースを中心に近場の日々の散歩で何か見つけよう。🚶‍♂️🚶‍♂️

【難読漢字】「一入」って読めますか?読めそうで読めない! 「いちにゅう」「ひといれ」などは間違いです! マネー現代 クイズ部

2021-12-07 06:00:00 | 難解漢字 現代ビジネス 連載
【難読漢字】「一入」って読めますか?



読めそうで読めない!

「いちにゅう」

「ひといれ」

などは間違いです!

ひといれ」じゃなくて?


突然ですが


「一入」って読めますか?


日常会話では使う機会は少ないですが、


皆さんも聞いたことのある言葉です。


「喜びも一入だ。」のような使い方をします。


果たして正解は?


正解は?

正解は「ひとしお」でした。


マネー現代 クイズ部

「一入」の読み方・意味

「一入」は「ひとしお」と読みます。 同じ読みの熟語に「一塩(ひとしお)」というものもあるので注意してください。 「一塩」の意味は「魚・野菜などに、さっと薄く塩をふりかけること」で、「一入」とは全く関係ないのでスルーで問題ないです。 「一入」の意味は副詞「ひときわ・一層・一段」です。 「他の事・場合などより程度が一段と増すこと」を表します。 「喜びもひとしお」というフレーズでよく使われます。(詳しくは後述します)

「一入」の語源・成り立ち

「ひとしお」の原義は、「染め物を染汁の中に1回ひたすこと」です。 元々「ひとしお」はひらがな表記でしたが、「一回入れる」と書いて「一入」という宛字が使われるようになりました。 では、なぜその「一回入れる=一入」が「一際(ひときわ)、一層」といった意味になったのかというと、染め物を一回染汁につける度に染めた色が濃く鮮やかになっていくことが由来しています。 平安時代の頃から用いられている言葉になります。 そもそも「しお(しほ)」は上代から回数の意味で用いられいてる接尾語であり、その語源は「濡れる、湿る」といった意味を持つ「霑る(しおる)」などとされているが、詳しくはわかっていません。 そのため本来の「一入」とは現代語では「一回」という意味でした。 そのため、「入(しお)」を用いた様々な回数の表現がありました。 ・「二回ひたすこと」を「再入(ふたしお)」 「何回もひたすこと」を「八入(やすお)」 「百入(ももしお)」「千入(やすお)」「八千入(やちしお)」 などです。 ※上記の表現は日常会話で使われることはほとんどありません

「ひとしお」と「一入」正しい使い方はどっち?

「一入」を「ひとしお」と読める方が少ないので、「ひとしお」ひらがな表記で書く方が一般的です。 しかし「ひとしお」は古い大和言葉であり使うことでより上品なニュアンスを出すことができお祝いなどの言葉や手紙などに用いられていますが、ビジネスシーン向きの表現ではありません。 文章中での使い方もクセがあるので慣れが必要です。 主に「◯◯もひとしお」というフレーズで使われることが多くあります。例えば、「感動もひとしお」というフレーズが有名です。「非常に感動している様子」を意味する表現です。その他にも「喜びもひとしお」「美味しさもひとしお」などもよく使われています。 さらに「◯◯がひとしお」という表現もあります。「寒さがひとしお」「懐かしさがひとしお」などと使われています。 また「ひとしお○○」「ひとしおの○○」と「ひとしお」を先につけて表現しています。「ひとしお美味しい」「ひとしおの深さ」などと使います。 またよく使われる言葉に「感慨もひとしお」がありますが、「感慨一入(ひとしお)」と四字熟語としても使われています。 「感慨もひとしお」よりも「感慨一入」の方が、より一層「心に響き、しみじみとした感情が強く深いこと」を表現しています。

「ひとしお」の例文

「日本の食は、旨さがひとしおです」 「10年ぶりの同窓会は、懐かしさひもとしおでした」 「久しぶりに京都に行き、喜びもひとしおの家族旅行でした」 「成人式での娘の晴れ姿を見て、喜びもひとしおでした」 「ずっと好きだったバンドの生演奏をついに聴けて、感慨もひとしおだった」 「幼稚園年少のお遊戯会で子供がステージに立つ姿は、感慨一入でした」 「久々に会った友人はひとしお美しくなっていた」 「大きなプロジェクトを成功させるにはひとしおの苦しさもあったが、成功したときの達成感で全て吹っ飛んだ」