【難読漢字】「夥しい」って読めますか?
読めたら自慢しましょう
突然ですが、「夥しい」という漢字、読めますか?
「非常に多い」「程度が激しい」といった意味です。
全部で6文字、「○○○○しい」です。
答えは…
答えは
「おびただしい」でした
わかりましたでしょうか?
現代ビジネス編集部
夥しい」とは?
現代の日本語において、「夥しい」(おびただしい)という言葉の持つ意味は、
大きくわけて2つあります。
1つは、数量がはかりしれないくらいに、きわめて多いこと。数量の多さの表現として、
「夥しい」は最大級のものの1つです。
2つ目の意味は、程度や度合い、レベルが大きいこと。
この場合、ほとんどが悪い意味で用いられます。
つまり、程度や度合いをはかられているもの自体が、
無責任、暴力性、などのようなネガティブなものだということです。
夥しい」の由来
「夥しい」の言葉は、「怯ゆ(おび・ゆ)」の「おび」に、「湛ふ(たた・ふ)」の「たた」が合体した構成が由来とされています。
「怯」はおびえること、「湛」は量が多いことを意味します。したがって、「おび」+「たた」しいは、怯えるほどの量の多さ、という意味をもつにいたりました。
「夥しい」という言葉で表現されるような、あまりの数量の多さには、どこかぞくりとするような感覚を伴います。美しい花畑の表現に、「夥しい美しい花々」とはまず言いません。
「夥しい」にふさわしい表現は、「夥しい鳥の群れ」「夥しい虫」「夥しい血」…。ちょっとホラー映画のようですね。
「夥しい」と「甚だしい」
程度や度合いの大きさを表す「夥しい」の類語として「甚だしい」(はなはだしい)が挙げられます。「~すること夥しい」「~なこと夥しい」と同じような使い方では、むしろ「甚だしい」のほうが頻出です。
ただし、この二つの言葉の持つニュアンスには、若干の差があることに注意しましょう。「甚だしい」は、「夥しい」に比べて、程度においてあまりにも激しすぎる、行き過ぎる、という非難の度合いがよりいっそう強い表現です。
- この仕事を一刻も早く仕上げなければならないときに、君はなにをのんびりと休憩しているんだ。無責任なこと甚だしいぞ。
- デパートの外商部員は、上流階級の顧客のお相手を務めることが多々あるというのに、あなたは礼儀作法に無知なこと甚だしい。もっと勉強しなさい。