神官としての天皇陛下 天照大神が日本国民に願うこと――
2017.02.04(LIVERTY WEB)
「ご高齢でいらっしゃるから、お気持ちを汲んでさし上げたい」
天皇陛下の生前退位について、国民の多くがこのように考えているようです。しかし、ここには「天皇家の存在理由」という視点が欠けているようにも見えます。
今年の1月11日、大川隆法・幸福の科学総裁の霊言により、天皇家の始祖であり、日本国の主宰神でもあられる天照大神の「神意」が明らかとなりました(『天照大神の神示 この国のあるべき姿』所収)。
祈りという宗教的使命
この中で今上陛下の生前退位を巡る問題に対し、天照大神は「天皇制は不可効力を除き、自発的に退位できるものではありません」とのお考えを示されました。
自らのご意思で退位することができないのは、天皇陛下が神へ祈りを捧げる「神官」というご存在であることによります。戦前の明治憲法では「元首」、戦後からは「象徴」と表現される天皇陛下ですが、本来のお仕事は、日本国の繁栄および日本国民の幸福を祈ることです。実際、年間約20件の神道行事を行われ、神官としてのお仕事を果たされています。
神官、僧侶、牧師など、宗教に殉ずる職業は基本的に終身制です。さらに、日本神道の主宰神・天照大神の肉体的子孫であられる天皇陛下は、いわば「神官の長」。一般企業の社長が退職するような感覚で語ることはできません。
霊言で天照大神は、天皇を「今の日本において、生まれにおいて、その『存在』と『天職』とが、あるいは『天命』が決まっている存在」だとされました。もし、天から下りたる使命を途中で放棄なさるようなことがあれば、天皇家の存在理由が揺らいでしまいます。
国会で生前退位に関する議論が進んではいますが、その前に天皇家の神性について十分に考慮すべきです。
日本の主宰神の願い
天皇陛下は国民の幸福を願って、日本の神々へ祈りを捧げられています。では、主宰神であられる天照大神は、日本国民に対してどのような思いをお持ちなのでしょうか。霊言では、天照大神が願われる日本国民のあり方が述べられました。
「どうか、真っ当な信仰心に立ち返って、その結果、『信仰からの繁栄』というものが成り立つ国家になってもらいたいものだと考えています」
「どうか、『太陽の子』となって、この国のなかで元気に活躍する人々が増え、この国を照らし、世界を照らす日が一日も早くくることを、心の底より希望しております」(前掲書所収)
このような神々の願いを忖度し、それを国民に伝え広めることこそが、天皇陛下のお仕事です。これが、祈りの意味であり、天皇家の存在理由でもあります。
神の声を聞くことができない国民
遠藤周作原作の映画『沈黙―サイレンス―』が公開され、苦しむ人々が神からの「答え」を求める姿が描かれました。しかし、霊言における天照大神のお言葉からも分かる通り、神が黙しているのではなく、ただ人間がそのお言葉を聞いていないというのが真実です。
人々が神の願いや愛を素直に感じられなくなった現代こそ、天皇家の本来の役割である祈りが求められていると言えます。
(片岡眞有子)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『天照大神の神示 この国のあるべき姿 聞き手 大川咲也加』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1810
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