日本人の宗教に対する信頼が高まる 本来、日本人は高い宗教心を持っている
2019.10.17(liverty web)
伊勢神宮の正宮・内宮の鳥居。
《本記事のポイント》
- 宗教に対する信頼度は高まっているものの、宗教行為を行う人は少ない
- 女優・樹木希林さんは「神様のために少しでもお役に立ちたい」と考え、演技していた
- 日本人は本来高い宗教心を持っており、それを取り戻すことができる
日本における宗教に対する評価や信頼度が高まっている。庭野平和財団がこのほど、「日本人の宗教団体への関与・認知・評価」を発表した。それによると、「神道」と「仏教」の信頼度が継続的に高まっていることが分かった。
調査はこれまでに1994年、2004年、09年に実施。今年は1203人から回答を得た。それによると、神道と仏教の信頼度は99年から継続的に高くなっている。特に神道を「信頼できる」とした回答の割合は、この20年間で42.2%から65.1%となり、22.9%も増加した。
背景には、パワースポットブームや式年遷宮などがあるようだ。伊勢神宮や出雲大社、明治神宮などの認知度は90%を超えた。
一方、新しい宗教団体について、「信頼できる」と回答した割合は4.1%だった。新しい宗教団体の認知度では、「幸福の科学」以外は低下傾向を見せている。
宗教は、地域の交流に貢献している
また、宗教団体が「地域社会の交流や安定に貢献している」という回答割合は21.5%から33.6%、「災害救援やボランティアで貢献している」は10.7%から19.1%にそれぞれ増加した。
だが、普段行う宗教行為に関しては、「お守りやお札を身につけている」「近くを通れば神社やお寺にお参りする」「家内安全などの祈祷をしに行く」という割合は20%台後半。「宗教に関する本を読む」「座禅やヨガ、修行、布教などをしている」は5%前後。さらに「宗教団体の行事に参加したことはない」は8割を超えたという。
こうした結果から見れば、「ぼんやりとした宗教心はあるが、一つの宗教に属すまでではない」というような、日本人の宗教観が見て取れる。
日本人は"宗教の玄人"!?
日本人は「無宗教」と答える人が多いが、宗教心そのものはけっこうある。
正月には神社に初詣に行き、クリスマスにはケーキを買い、結婚式は教会で挙げ、葬式はお寺で行う──。こうした"寛容"的な国民性もあり、"錨を下ろす"ようには、信仰心がなかなか定着しないのかもしれない。
背景には、実は、日本が「宗教王国」であるという面がある。日本にはさまざまな宗教があり、長年競争し続けてきた。日本人はある意味で目が肥えており、"玄人好み"でもあるため、宗教を簡単には信じないのだろう。
欧米からは、「日本人には無宗教で信仰心のない人が多い」と指摘されることもあるが、日本人は本音と建前が違うために、一筋縄ではいかない。
日本人に共通する宗教心
日本的な宗教心の持ち主と言えば、昨年亡くなった女優・樹木希林さんがいる。
味のある演技に定評があり、日本アカデミー賞の常連だった樹木さんは、ある宗教団体の信者だった。宗教を学べば、人の考えや行動の良い悪いなどが分かるようになり、心のひだができてくる。「他人の気持ちが分かる」ということが、演技に深みをもたらしていたのだろう。
亡くなる十数年前にがんを発症し、全身に転移したがんと闘いながら、名作を紡ぎ続けた。この背景には、「宗教心」があったようだ。
2018年9月、大川隆法・幸福の科学総裁が亡くなったばかりの樹木さんの霊言を行ったところ、樹木さんの霊は次のように語っていた。
「神様のために、ちょっとでもお役に立ちたいなあと、もう毎日毎日、そればっかり思うてました。だから、神様に何かをもらおうなんて思っちゃいけないんだって、神様のために、お役に立たなきゃいけないんだって、老骨に鞭打って、やったし。ガンに罹ってもねえ、神様を恨むんじゃなくて、『ガンになっても仕事をさせてくれる神様、ありがとうございます』っていう気持ちでね、ずっとやっていたんですよ」
また霊言によると、「神様の御心を演技で伝えて、少しは神様のお役に立ちたい」という思いを持ち、演技をしていたという。この素朴な信仰心に、多くの日本人は共感できるのではないだろうか。
宗教は、基本的に「多くの人を幸福にしよう」と願う善なる存在だ。日本人の宗教心も伝統的には、篤いとも言える。「宗教は善なるもの」と認識し、自らのうちにある宗教心を自覚できれば、「宗教団体への関与・認知・評価」はもっと高くなるはずだ。
(山本泉)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『公開霊言 女優・樹木希林』 大川隆法著
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