いままで、いろんなところへいってきた。
53歳から会社をやめて、むやみに徘徊した。
都内の庭園・千葉の低山。それぞれ自分との話をするためだった。
千葉の山歩きが発端で、「奥多摩」へ出かけるようになった。
最初は「御岳」「川苔山」「三頭山」など日帰りコース。
一人で歩いていると落ち着いて自分と話が出来る。
「どこまで来た?」「つらい」「あとどのくらい?」常に自問自答。
全ては自分の判断・責任。準備も含め失敗は自分に帰ってくるが、
得るものはすべて自分の物。
今まで山へ行って後悔したことはない。自分の阿保さ加減はいつも感じるが
帰ってみるとどうしてももう一度いきたくなる。
そんな私だが、山で感じるものについてちょっと述べてみる。
静寂
ラッシュアワーのようなルートでも、それなりに静かになることがある。
目が悪いので、鳥はなかなか見えないが、声は聞こえる。
意図を想像しながら、黙々と進む。
道端の小さな花。
遠くの雄大な山頂。突然鹿が斜面を音を立てて下っていく。
すべては自然の息吹。
雲
雲は美しい。河口湖から富士山眺めると、いつも雲が気になる。
流れる雲・傘雲、刻刻と変容する姿はあきない。
そういえば、雲取山山頂では、鴨沢方面への尾根を流れる雲海が
早朝垣間見える。
まあ山頂へのピストンの日帰りの方には分からない光景。
星と夜景
一番好きなのは「雲取山山頂」一月中旬から雪の少ない時期。
晴れ渡った空と、東京湾の先まで見渡せる都会の夜景。ご馳走。
丹沢の「塔が岳」「蛭が岳」も素晴らしい。
雪の花
「塔が岳」から「蛭が岳」の間の稜線は、冬海から湿気がある風が吹いて
早朝枝に霜がついて、霜の花の街道になる。
日に照らされてすぐ消えるので、眺められる機会は少ない。
まあここだけではないのだが、一度は眺めてほしい。
当然装備はしっかりしませんといけません。(アイゼン必須)
富士山
今まで一番印象に残っているのは「赤石岳」からの眺め。
たまたまのタイミングだったのだろうが、忘れられない。
まともに眺められるのは丹沢。
「塔が岳」「蛭が岳」からはまともにみえる。
富士五湖でのお勧めは「精進湖」いいポイントがある。まあ探してください。
なんとなく展望のことになってしまったが、山は息吹を感じる所。
それは自分を感じる所。自然を敬い自身を顧みるところ。と思っている。