インフルがまだ出て行ってくれません。
地方私鉄を遊ぶとき、案外引っかかってくるのが貨車だったりますよね?
客扱いする電車や客車は、ここ10年くらいでものすごい勢いでキット化されたり、鉄コレで出たりと大繁盛状態ですけれども、
案外こういう鉄道は木造を中心とした貨車が意外なポイントとなってくることに気が付きます。
鉄コレでも、第一弾だったかに小さな貨車が出てくれましたが、まだコレくらいが普及品で、もっとほしくなってくるのは性だったりします。
ということで。
あちこちで見た、「私鉄貨車」を纏めて遺して置こうかなと。
今回、自分が撮り歩いた中ではこの数点。
元美唄鉄道の木造有蓋車。
同じく美唄鉄道の木造有蓋車
元三菱南大夕張の木造有蓋車
同じく元三菱南大夕張の木造有蓋車
北海道拓殖鉄道の木造無蓋車
近江鉄道の貨車
小湊鉄道の木造貨車
を複数カットで、あとは数カットであげていきます。
意外と気が付かなかったり、気が付けばなくなっているものですから、私も油断して撮り損ねたり、
十分に撮っていないことも多く自分にがっかりしたりしています。
ワンショットですが、夕張鉄道のワフ4です。
特徴的なのが、全て縦に板が張られていることです。
コレはほかで余り見ることができませんでした。
バネはシュー式です。
床からは小さなバッテリー箱が吊り下げられているのが見えます。(蓋はもうなくなっております)
煙突も見えますし、屋根にはトタンが最初から張られているようです。
夕張鉄道ト20と記録にはあります。
全長は5.4mと記録しています。
全体的にはずんぐりむっくりで、国鉄貨車を短くした様な印象です。
バネは1段リンク式です。
秩父鉄道鉄製有蓋車スム4000
私鉄貨車としては立派ですね。
バネもヨンサントウ以後にも乗り入れられた2段リンク式ですし。
三岐鉄道ワム200.ただこれは国鉄ワム23000形の同型と言われていますので、割と大型ですし、模型も似たようなものがありますね。
これが国鉄貨車の断面と言う基準とするならば、
今回のタマはコレより断面が小さく、模型的には本当に小さいものばかりです。
これとて国鉄貨車としては小断面のほうになるわけで、ワムハチやワラ1は本当に大きく感じ、
模型的に私鉄のしなびた貨車に代替するには大きすぎると言うことになります。
詳細を撮ったもののいくつかから。
美唄鉄道の木造有蓋車です。
もちろん、色はあとから塗ったもの。トタンも張られていますが、原型をよく残しています。
形式は解りません。
ドアレール部
台枠は、かなり狭いものの上に車体が載せてあることが解ります。
斜めの手すりは開きやすいようにしているのでしょうかね。
台枠のつなぎ目です。
縦柱が回り込む形で締結されているのが解ります。
真横カット。
横の板目に見えるのはとたんであるので正確なピッチではないかもしれません。
縦柱は鉄のアングルです。
剥げていたところの板目ピッチを採寸しました。
134mmの板幅。
正面から。
三岐のものよりさらに細いことが解ります。
なによりバッファ穴が歴史を感じますね。
一体いつのころなのか・・・?
胴受け。
後付け感があります。
躯体の補強具はかなり複雑なかたちです。
正面のリブ上部はこのように段差が付いています。
四面写真だけでは解りにくいところです。
正面リブの高さ。
135mmです。
ドア滑車
115mm程度でしょうか。
全長は6725mm幅は2500mmのものです。
荷重は10tクラスでしょう。
美唄鉄道のワム1です。
上記と同クラスと思いますが若干異なる部分があります。
各部構造がかなり異なるのですが大きさは一回り大きい。
先のものより若干幅が広く、全長も長いようです。
片方にテールランプが取り付けられていました。
よく見ると埋め込んであります。
残念ながら詳細を撮る前に解体されてしまいました。
南大夕張の木製有蓋車です。
前二両と異なるのは、側面縦柱が木製と言うこと。
バッファ穴が無く、美唄のものより新しいのではないかという推測が経つことです。
2600mm幅くらいでした。
若干太め。
妻には標識灯掛けがあります。
基本的に鉄の補強具が余り目立たぬこと、そのためか筋交いがあります。
形式・・・
ワ・・・
ワ1と言うことでしょうか?
昭和36年6月には大夕張にいたようです。
もう一台はトタンに包まれて原型木目はありませんが、先とは異なり、美唄に近いようです。
縦柱が鉄材です。
私鉄の貨車は、国鉄では戦後まもなくとか言うレベルで放棄された古典貨車をかなり後年まで使用していたりしますので、
こういうだるまであっても貴重な資料になります。
確かに国鉄機関車に牽かせるとなると偉い古典機しかない訳ですが、変な話。
地方私鉄電車に牽引させたり、C11とかC12、B6、9600などにはいつ牽引させても私鉄風景が再現できるんですね。
鉄コレの「ワ」は、こういったものの組み合わせの中庸なものと思いますが、本物をもう一寸見てみましょう。
ということで、どっかのガレージメーカーが、この狭さの小さな貨車を出してくれないかなぁと。
続く。
↑食欲はまだですが少し回復してきた気がする