見見楽楽 ~九州ぶらり放浪記~

おむすびころころ
鹿児島を中心にあちこち出歩いております。

厚焼き卵…おびの茶屋

2009年03月15日 05時35分30秒 | 雑誌取材同行記…宮崎編
“和風プリン”
なめらかな舌触りと濃厚な卵の風味が楽しめる飫肥名物『厚焼き卵』です。
食感はプリンで味は甘い卵焼き。卵焼きと言うよりはお菓子です。
かつては殿様への献上品だった『厚焼き卵』、現在はこの地方でお祝い事やお土産に使われるようです。
この飫肥伝統の『厚焼き卵』を昔ながらの手作りで作っているのがおびの茶屋の久島さん。
新鮮な卵に砂糖・味醂を加えよく溶かせ、一晩寝かせた後に裏ごしして、18Cm×18Cm×5Cmの特性鍋に流し込み、炭火で1時間じっくり焼き上げます。
下からは七輪の炭火と上からの炭火で、均一に火が通るようにじっくり焼き上げます。
厚さが5Cmもあるので、中が半熟にならないように、また外は焦げないように焼くには、長年の“感”が必要。
オーブンで焼けば、温度管理も時間もセットすれば均一に焼けるようですが、そこは伝統の手作りにこだわる久島さん。
1個焼きあがるのに1時間付ききりなので大量には出来ません。
それでも伝統の手作りにかける情熱はまさに“厚焼き卵職人”です。
飫肥に行かれたら必ず寄ってみてください。


当日の天気や温度…、炭火の火力…、長年の感と指先の感触で厚さ5㎝の厚焼き卵の中を感じ取ります。


いよいよ焼き上がりました。
鍋から出す瞬間は今でも緊張するようです。


綺麗な焼き上がりです。
湯気が立ち上がり、ふぁっと卵の香りが立ち込めます。


満足の焼き上がりに職人の顔にも笑みがこぼれます。


焦げ目も付かずになめらかな焼き上がりです。


お店でもいただけますが、事前に電話で注文されたほうがよろしいかと…
または、注文して焼き上がりまで街を散策するのもいいです。

※おびの茶屋
宮崎県日南市飫肥8-1-12
098-725-1240