このは紅葉のお絵かき日記

トランプ大統領・たつき監督・irodoriの味方だよ

#3226 インディアンイエロー代替色

2019年09月07日 | 透明水彩
調子が悪いときの絵の具いじりシリーズ第3回です。

わたしが愛用しているメイン黄色の「インディアンイエロー(PY83,95)」はすでに廃色になってしまっていて、売り切れになる前に大量に購入して今まで使っていたのですが、気がつけば、最後の一本になっていました。(絵の具の整理をしていて今日気がついたという…)


いつ廃色になったのかと過去記事を振り返ってみたら、2011年でした…
#1319 新色と廃番と密かなる顔料変更(1)#1320 同(2)#1324 新色お試し(3)黄色
このあたりの記事ですね。

今回並べた黄色絵の具もその時買ったものです、たぶん…
ガンボージノーバ(PY153,154)、イソインドリノンイエローディープ(PY110)、キナクリドンゴールド(PO48+PY150)。(これらはホルベイン)

そして過去記事で「ホルベイン以外のメーカも探してみます」と書いたとおり、いつのことだったか、英国ウインザー&ニュートンの絵の具も買ってありました。
インディアンイエロー(PY153+PO62)、ウインザーイエローディープ(PY65)、ニューガンボージ(PY153) (これらはウインザー&ニュートン)

スキャナーで撮ると違いがよく分からないのは、昔の記事といっしょですね…肉眼だとはっきり違うのですが。

旧インディアンイエローの代替色としてメーカーが指定しているのはガンボージノーバなのですが、ちょっと赤みが足りないのが物足りないです。
キナクリドンゴールドは茶色系ですし、他の色はオレンジ味が強すぎてメイン黄色として使いにくい感じです。
と、思ったら、ウインザー&ニュートンのニューガンボージがかなり良い感じ!
いや、すっかり忘れていただけで、ニューガンボージを後継色にすると決めていたのでした。

そうしたところが、顔料のPY153が廃番になって、また絵の具の組成が変わったようです…

ホルベイン:ガンボージノーバ(PY153,154)→(PY154,150,110)
ウインザー&ニュートン:インディアンイエロー(PY153+PO62)→(PY139+PO62)
           :ニューガンボージ(PY153)→(PY150+PR209)

メーカーとして顔料の調合によって似た色の絵の具に作ってはいるでしょうけれど、全く同じ色にするのは不可能なので、そこは諦めるしかないです。
それにしても、黄色顔料はPY150が勢力拡大中なのですね…かなり多くの絵の具でPY150が使われているようです…

とりあえず、在庫限りの旧インディアンイエロー(PY83,95)は今年はもちそうです。無くなったら、在庫の旧ニューガンボージ(PY153)に切り替えて、その後はその時考えてみます。
新ニューガンボージ(PY150+PR209)が有力候補になりそう…

#3225 オリーブグリーン代替色

2019年09月07日 | 透明水彩

引き続き、調子が良くないときの絵の具遊びです…

前回同様、昔レギュラー色だったオリーブグリーン(PY17 PG36)を現在のレギュラー色で作ってみる実験です。
オリーブグリーンは暗い色なので、使う絵の具も暗めな「インジゴ(PR122+PB15+PBk6)」「シャドーグリーン(PBk31)」です。黄色は前回同様、インディアンイエローとキナクリドンゴールドです。
絵の具は全部ホルベイン製です。

暗い黄色のキナクリドンゴールドを使う方が似た感じに作りやすいですね。インディアンイエローは明るすぎかな。

キナクリドンゴールドはあまり使ってなかったのですけど、なかなかに良い感じなのでこれからは積極的に使ってみたい色です。
じつはキナクリドンゴールドは30色パレットではレギュラー落ちしていたのですけど、次期36色パレットで復活の予定なのです。

いや、絵の具はどの色もきれいで、どれも使ってみたい色ばかりなのですが、使いこなせるかどうかが問題です…

#3224 サップグリーン代替色

2019年09月07日 | 透明水彩

いまいち調子が良くないので、絵の具いじりでもしてみるのです。

昔レギュラー色だったサップグリーンを現在のレギュラー色で作ってみる実験です。

「サップグリーン(PY17 PG8,36)」の透明度の高さを考慮して、使う絵の具も透明度の高いものを選びました。
黄色は「インディアンイエロー(PY83 95)」「キナクリドンゴールド(PO48 PY150)」、青色は「プルシャンブルー(PB27)」「フタロブルーイエローシェード(PB15)」緑色は「バンブーグリーン(PG36)」「ビリジャンヒュー(PG7)」です。
すべてホルベインの絵の具ですが、ここに挙げたサップグリーンは古い絵の具で現在売られている絵の具と顔料組成が異なっています。さらに、インディアンイエローは廃色になっています。(黄色については後の記事で)
予想通り、青色とインディアンイエローか緑色とキナクリドンゴールドの組み合わせが、良い感じです。

まあ、サップグリーンそのままの色が必要ならサップグリーンの絵の具を使えば良いですし、そもそもあまり必要が無いのでレギュラー落ちしているわけですが…ただの絵の具遊びなので深く考えてはいけないのです。

#3213 黒系三色

2019年08月16日 | 透明水彩
現在パレットのレギュラー色には黒系絵の具が三色あります。ペインズグレイ(PR83+PB27+PB29+PBk7)・インジゴ(PR122+PB15+PBk6)・セピア(PBr7+PBk6)です。
メーカーで黒を混ぜて作っている絵の具です。上の例で言うとPBk6とPBk7が黒の顔料です。ピグメント・ブラックです。

「黒は絶対に使わない!」と言っている人もいますが、そういう人もペインズグレイは使っていたりして、知らずに黒を使っているなんてこともあります。
わたしは別にそんなこだわりは無くて、むしろ黒をレギュラー入りさせようかと検討中です。#3203 水彩パレットの写真でもすでに部屋外に黒(ランプブラックPBk6)がいます。
黒を入れたら、ペインズグレイ・インジゴ・セピアの三色を外せて、二色分の席が浮くのではないかと目論んでいるのです。

実験の結果、ペインズグレイは黒+ウルトラマリンディープ、インジゴはプルシャンブルー+黒、セピアはバーントアンバー+黒で簡単に代替できるとわかりました。

ついでに、黒を使わずに代替色を作ることも出来るか実験です。
ペインズグレイはイエローオーカー+クリムソンレーキ+プルシャンブルー
インジゴはプルシャンブルー+ブリリアントオレンジ
セピアはバーントアンバー+プルシャンブルー…と思いましたが赤みが足りなくて失敗…ライトレッド+プルシャンブルーが近いかな…

…というわけで、レギュラーに黒を加えて黒系三色を外すことは可能なのですが、この黒系三色は便利でよく使う色なのでいちいち作るのも面倒です。
今は黒系三色を外さずにさらに黒を加えることまで検討中です。そうなるとやはり36色パレットが必要…

#3212 レモンイエロー(2)

2019年08月15日 | 透明水彩
レモンイエロー席のパレット入り三候補、ハンザレモン(PY3)・カドミウムレモン(PY35)・イミダゾロンレモン(PY175)の比較実験の続きです。

レモン候補3色と、プルシャンブルー(PB27)・カドミウムレッドディープ(PR108)・キナクリドンバイオレット(旧名パーマネントマゼンタ)(PV19)をそれぞれ混ぜてみました。色選びはその時の気分で特に意味はありません。

同じように塗っているのにイミダゾロンレモンだけ塗りむらがはっきり出ます。前回もイミダゾロンレモンだけ出てましたが、わたしの塗り方が下手なだけかと思ってました…
塗りむらも悪くないのですが、これだけはっきり出やすいのは扱いが難しいかな…わたしの腕では…


レモンイエローのレギュラー絵の具はカドミウムレモンにほぼ決まりな感じです。

#3210 レモンイエロー

2019年08月14日 | 透明水彩
これまで黄色はインディアンイエローの一色だけでまかなってきたのですが、レモンイエローも使ってみようと思って、最近使い始めました。
(パレットには黄色のお試しでもう一色イミダゾロンイエローPY154を入れているのですが、好みに合わなくてあまり使わないのでレギュラーから外します

パレット入りの候補は「ハンザレモン(PY3)」「イミダゾロンレモン(PY175)」「カドミウムレモン(PY35)」の3色です。レモンイエローと言っても顔料の違いから絵の具はいろいろあるのです。(PY=黄色顔料の番号)
ハンザレモンは白を混ぜていないセヌリエの絵の具が候補です。蜂蜜入りの絵の具です。他はホルベイン製。

見たところ単色で一番レモン味が強いのはハンザレモンで、次にカドミウムレモン。イミダゾロンレモンがより黄色寄りです。
まあ、スキャナーで拾えないくらいの差ですが。


混色したり重色したりいろいろ試しています。
三者三様でそれぞれに面白みがあるのですが、パレットの席には余裕が無く、レモンは1つあれば十分なので、どれかに絞るのです。
透明度が高いのはイミダゾロンレモンが一番で、次にハンザレモンとカドミウムレモン。カタログでは不透明色とされているカドミウムレモンが意外に透明感があって驚きました。やはり自分で実際に使ってみないと分からないですね。

今のところカドミウムレモンが最有力で、#3206の絵からすでに実戦登板しています。肌の色を作るのにはインディアンイエローより良い感じです。

また、現在赤の主力はピロールレッドなのですが、カドミウムレッドにも興味が湧いています。
ずっと透明度の高い絵の具、安価な絵の具という基準で選んできたのですが、好みの移り変わりがありますし、紙代に比べたら絵の具代はたいしたことがないので、新しい色に挑戦するのも良いかなと思います。

#3203パレットの色の並びを整理をする一環で絵の具の入れ替えを大規模検討中なのです。

#3203 水彩パレット

2019年08月08日 | 透明水彩
先週からずっと暑くてぐったりしておりました…

暑すぎてパソコンも点けたくなくて、パソコン無くても描けるのがアナログ絵の利点と思ったら、汗ダラダラで紙がたちまち大洪水になってしまって、絵を描く気にもならなかったのです。
それで水彩絵の具いじりをしていました。

上の写真が今使っている水彩パレットです。色の並びがメチャクチャなのは、絵の具の新加入やレギュラー降格などの入れ替えを繰り返した結果、こんなことになっているのです。
暫定版パレットと称してすでに10年以上この状態なので、そろそろ決定版のパレットを作りたいなと思いつつの絵の具いじりです。

いくつかの色はすでに降格が決まっているのですが、新加入候補の絵の具が多くていろいろ検討中です。

36色パレットを買おうかな…

なるべく少ない色数で効率良くまとめたパレットが理想的ですが、やっぱり新しい色も欲しくなっちゃいますね。

#2785 プルシャンブルー(4)

2018年09月28日 | 透明水彩
引き続きお絵かき休業中の絵の具遊びです…

■ビリジャンヒュー+プルシャンブルー
ビリジャンヒューはビリジャンに似せて作られた安価な絵の具。青寄りの緑色です。
準レギュラー色です。この色単独で使うことはほとんどなくて、混色や下塗りなどに使ってます。


■バンブーグリーン+プルシャンブルー
この色も単独で使うことはなくて混色用。準レギュラー色です。
緑色は黄色と青色を混ぜて作るのですが、薄い黄緑色などはスキャナーが色を拾ってくれないので、この絵の具を混ぜて補強したりします。
スキャナーを使わないで肉眼で見るだけなら、この絵の具はあまり必要無いのですが。
でも最近はキャラクター絵を描くようになって使用頻度が増えたかな。


■イエローオーカー+プルシャンブルー
イエローオーカーは黄土色の代表色。わたしのパレットでも主力級です。
子供の頃は「ぐんじょういろ」に次いで「おうどいろ」が第二位の消費量でした。
もしかしたら今も第二位かも。


■ローシェンナ+プルシャンブルー
ローシェンナはイタリアのシエナと言うところの土から作られた絵の具に由来した名前で、ローは生(焼いてない)の意味。
好きな色なのですが、溶けにくくて使いにくいせいであまり出番が無くパレットから外そうかどうしようか考えてしまいます。


■ローアンバー+プルシャンブルー
イタリアのウンブリアの土で作られた絵の具に由来した名前で、ローは生の意味。
この色も好きなのですがなかなか出番がありません。


■バーントシェンナ+プルシャンブルー
バーントシェンナは焼いたシエナの土の意味ですが、今も焼いて作っているのかどうかはわかりません。
主力級の色です。フルカラー絵なら使わないことが無いくらい。
そのままの色でも使いますし、混色でもどんな色とも相性良い感じの万能色。

#2784 水彩紙比較(2)

2018年09月28日 | 透明水彩
ついでに他の紙もやってみましたが、ウルトラマリンディープの色が拾えないのはスキャナーの性能の問題なので紙を変えたところであまり意味がないという予想通りの結果でした。

「ワトソン」は最近お気に入りの紙で主力です。紙の色が濃いめですが、それもわりと好きです。
「クレスター」は元主力。今も使ってますが、首位はワトソンに譲りました。
「TMKポスター」はたまに使います。値段が安価なのが良いです。
「マルマン画用紙」は水彩には使いにくいですが、さらに安価なのが利点。色鉛筆用が主です。
「ヴィフアール」は元は「コットマン」という名称。水彩を描き始めてから数年はこの紙しか使ってませんでしたが、クレスターに出会って完全に乗り換えてしまいました。
「モンバルキャンソン」はお試しで買った紙で今初めて使ってみました。これだけではまだわかりませんが、悪くない感じです。

#2783 水彩紙比較(1)

2018年09月28日 | 透明水彩
スキャナーがウルトラマリンディープの色を正確に拾えない問題に関連して、紙の違いによってスキャナーが拾う色に差違があるかの実験です。
ホワイトワトソンは普段使いではいちばん上等な紙です。
ホワイトアイビスはあまり使わないもっと上等な紙です。
ウオーターフォードホワイトはお試しで買ったかなり上等な紙です。ほとんど使ってませんが…
ウルトラマリンディープとコバルトブルーを塗ってみました。
多少の差はありますが、ウルトラマリンのためだけに紙を選ぶほどではないですね。

#2782 プルシャンブルー(3)

2018年09月27日 | 透明水彩
絵描きは休業中なので引き続きプルシャンブルーの混色サンプルを作ってます。
絵を描くのとは違う単純作業です。
全色・全組み合わせやると決めたわけではないですが、とりあえずプルシャンブルーだけ完走することにします。

今回は青色群とプルシャンブルーの混色です。
絵を描く際にはほとんど使わない組み合わせですが、こういう機会でもないとやらないので、意味はあるかな?

書いてなかったですが、色サンプルのいちばん左側が各絵の具の純色で、右へ行くに従って徐々にプルシャンブルーを足しているということです。

■ウルトラマリンディープ+プルシャンブルー
ウルトラマリンディープはレギュラー色でかつ主要3色筆頭です。
好きすぎて消費量が圧倒的に多い絵の具です。
今回の「青群+プルシャン」サンプルの中で唯一使ったことのある混色だと思います。
絵に使う絵の具は、大抵このウルトラマリンブルーディープを中心に考えて構成するので、ほとんどの絵の具と混色したことがあるはずです。


■ロイヤルブルー+プルシャンブルー
ロイヤルブルーはお試し色。
このプルシャンブルーとの混色はたぶんこれからも使うことがないと思います。

■コバルトブルー+プルシャンブルー
コバルトブルーは一般の人が思い浮かべる「青と言えばこの色」みたいな平均的青かな。
…ですがわたしはほとんど使ったことがないという不遇の青…パレット上には居ますが放置状態…

今回コバルトブルーについて驚いたのは、混色のことではなくて、純色のことです。
サンプル画像のウルトラマリンブルーディープとコバルトブルーの純色(左端)を見比べてください。ほとんど同じに見えますね。
でも肉眼で見ると実物はぜんぜん違う色なのです。
コバルトブルーの方はデジタルと肉眼の色が近いですが、ウルトラマリンブルーディープの色が違いすぎるのです。
スキャナーがウルトラマリンブルーディープの色を正確に拾ってくれないのは以前からわかっていましたがこれほどとは…
わたしはデジタルでしか絵を発表していないので、コバルトブルーとウルトラマリンを使い分ける意味が無い…いや、ウルトラマリンブルーディープを使わない方が良いということになります。

でもやっぱり、いちばん好きな色なのでウルトラマリンブルーディープは外せません。ここはコバルトブルーに退席いただくか…
それともスキャナーをもっと良い機械に買い換える? ウルトラマリンディープの色を正確に拾ってくれる機械があるのかわかりませんが。

■コバルトブルーヒュー+プルシャンブルー
コバルトブルーヒューというのは安価な代替顔料を使ってコバルトブルーに似せて作られた絵の具です。
…のはずですが、本家コバルトブルーとはかなり色が違いますね。
お試し色で、パレット上では本家と相席したまま同居中です。絵の具を出しておく場所が足りないので…

■セルリアンブルー+プルシャンブルー
セルリアンブルーの「セルリアン」は「空色の」と言う意味です。まさしく青空のような明るい青です。
わたしのパレットではレギュラー色です。
文字通り空の色に使ったり、混色で明るい緑を作ったりいろいろです。


■マンガニーズブルーノーバ+プルシャンブルー
元はマンガン化合物を顔料に使ったマンガニーズブルーだったのが製造中止になって、代替顔料で似せて作られた絵の具がマンガニーズブルーノーバです。
レギュラー色です。
セルリアンブルーより明るい透明感のある青で、空や水の色にも使いますが、特にミナト先輩の瞳の色に欠かせない色です。

#2781 プルシャンブルー(2)

2018年09月25日 | 透明水彩
絵は描けなくても絵の具は塗りたくることはできるので、引き続き絵の具の混色を続けて行くのです。
特記以外はすべてホルベイン社製の透明水彩絵の具です。

■キナクリドンレッド+プルシャンブルー
キナクリドンレッド(PV19)は準レギュラー色です。
準レギュラー色というのはあまり使用頻度は高くないですがたまに使うのでパレットに席を確保している色です。
主力赤のクリムソンレーキとピロールレッドでは出せない明るく華やかな色で、使うときはあまり混色しないでそのままの色を活かすことが多いです。
最近の絵では#2771 キタキツネの背景色に使っています。

混色しないで使うことが多い関係上、プルシャンブルーと混色したのは今回が初めてです。
プルシャンブルーをごく少量加えた赤紫がきれいで良さそうな感じです。
あまり青寄りになるとキナクリドンレッドの良さが消えて、この色を使う必要が無くなってしまう感じがします。

■旧ローズバイオレット(現キナクリドンマゼンタ)+プルシャンブルー
旧ローズバイオレット(現キナクリドンマゼンタ)(PR122)は準レギュラー色です。
「クリムソンレーキの明るい版」みたいな使い方をしてます。
…と言うか、名前がややこしいです。
以前は「ローズバイオレット」という名称で、今持っているチューブにもそう書いてあるのですが、名称が変更されて「キナクリドンマゼンタ」になりました。
いやそれだけなら、あまりややこしくないのですが、次に取り上げる絵の具も名称変更して「パーマネントマゼンタ」から「キナクリドンバイオレット」になりました。
ローズバイオレット→キナクリドンマゼンタ
パーマネントマゼンタ→キナクリドンバイオレット
旧名で記憶が定着してしまってどっちがどうだったか、わからん…
メーカーは最初からちゃんと考えて名前を付けてください。

■旧パーマネントマゼンタ(現キナクリドンバイオレット)+プルシャンブルー
旧パーマネントマゼンタ(現キナクリドンバイオレット)(PV19)は準レギュラー色で、「クリムソンレーキの暗い版」的な使い方をしています。
暗い色を作る混色用なので、プルシャンブルーとの混色が多いです。

■パーマネントバイオレット+プルシャンブルー
パーマネントバイオレット(PV23)は去年までは準レギュラー色だったのですが、今年に入ってからよく使うようになってレギュラー色に格上げになりました。
格上げになるとどうなるかというと、年に一度の安売りのまとめ買いで多めに購入して在庫に余裕を持たせたりするので、格付けしておくとわかりやすいのです。
この色は混色専用色で紫色単色ではほとんど使いません。紫色が単独で欲しいときには赤と青を混ぜて作ります。
「じゃあ、紫必要無いべさ」というわけでもなく、たとえばAという色に紫を加えたい場合、紫色の絵の具を使えば「A+紫」の2色混合で済みますが、赤+青で作った紫を使うとなると「A+(赤+青)」の3色混合になって手間がかかり、色味や鮮やかさなども違ってきます。
ただし、欲しい色によっては「A+(赤+青)」で作った方が良いこともあり、その時々でやり方は変わります。
#2652 モリコキンメフクロウは混色でパーマネントバイオレットを多用している例です。

プルシャンブルーとの混色は今回が初めてです。
この紫を青と混ぜて使う必要性がぜんぜん無いと思うので、これから先も使わなさそう…あるとすれば「使用色限定遊び」とか特殊な条件下くらい?

■ウルトラマリンバイオレット+プルシャンブルー
ウルトラマリンバイオレット(PV15)はウインザー&ニュートン社製の絵の具で、お試し色です。
…というか、先月購入して今はじめて使いました。
元はホルベイン社製のミネラルバイオレット(PV15)という絵の具をレギュラー色として使っていたのですが、色名そのままで製品の中身(顔料)が変わってしまったので、その代替色を探している最中です。
このウルトラマリンバイオレット購入時の期待は高く、ホルベイン社製以外の絵の具で初めてのレギュラー獲得か!?と思っていたのですが、残念ながらいろいろと期待外れでした…。
絵の具がある内は使うので、もしかしたらその間に好きになるかも知れないですけど。
プルシャンブルーとの混色は上のパーマネントバイオレットの場合と同じであまり意味ない感じ。

#2780 プルシャンブルー

2018年09月25日 | 透明水彩
絵を休んでいるので絵の具いじりをしているのです。

■プルシャンブルー
プルシャンブルーはわたしのパレットではレギュラー色です。
暗くて静かな青です。和名で言えば「藍色」でしょうか。
使用頻度は高いですが混色に使うことが多くて、プルシャンブルーそのものの色を活かした絵はあまり描いてないです。
青の部門だとウルトラマリンブルーディープが好きすぎて他の青の出番が少ないというのもあります。
プルシャンブルーも好きですが。

最近の絵だと#2270 アメリカビーバーの背景色に使ったなと思って見てみたら、これも混色でした…


何色か混色テストもしてみました。
よく使う組み合わせなのでわたし自身にはあまり意味は無いのですけれど、ブログ記事のためのデモンストレーションです。

■クリムソンレーキ+プルシャンブルー
クリムソンレーキ(臙脂色)はわたしのパレットでは主力3色の一角をしめる重要色です。プルシャンブルーとの混色で渋めな紫色に。よく使う色です。
ホルベイン社のクリムソンレーキは顔料が変更になってしまったのですが、今使っているのは変更前のを大量購入した古い絵の具です。

■ピロールレッド+プルシャンブルー
ピロールレッド(赤色)はレギュラー色。プルシャンとの混色でかなり渋い紫色になります。
#2659 サーベルタイガーの背景などのようによく使います。


■ブリリアントオレンジ+プルシャンブルー
ブリリアントオレンジはレギュラー色。プルシャンとの混色ではさらに一層落ち着いた渋い色に。
この2色の絵の具だけで描いたのが#2611 アリツカゲラ(2)です。


■イミダゾロンイエロー+プルシャンブルー
■インディアンイエロー+プルシャンブルー

黄色を混ぜると緑色になります。
イミダゾロンイエローはお試し色。もとはレモンイエローの席だったのですが、レモンイエローが白濁しすぎなのを嫌って他の黄色を模索中…。イミダゾロンイエローは悪くないですがまだ決定版という感じではないです。
ホルベイン社のインディアンイエローは主要3色の一つで重要色…なのですが廃色になってしまって現在は手に入りません。店頭から消える前に大量購入したのでまだ使ってますが、無くなるのは時間の問題です。代用色を探していますが、この色が好きすぎてほかの絵の具ではなかなか満足できないです。


レギュラー20色としたときの2色組み合わせは190通りになります。3色組み合わせなら1140通り!?
同じ組み合わせでも混合比や濃度を変えたり、重色やグラデーション、滲みなどテスト項目は多岐にわたります。
まじめで勉強熱心な方は全部やるのでしょうけれど、わたしは不真面目で面倒くさがりなのでしたことがないです。

でもまあ、やってみたら一度も試したことがない組み合わせで良い感じの色が見つかるかもね。

#2778 ロイヤルブルー

2018年09月24日 | 透明水彩
絵は描いてないですが水彩絵の具には触ってみました。

「ロイヤルブルー」というのはホルベイン社独自の色名で、一般的には「インダンスレンブルー」と呼ばれているようです。

なんとなくロイヤルブルーはウルトラマリンブルーディープ(以下ウルトラマリン)とプルシャンブルーを混ぜたら作れるかなと思って試してみたのですが駄目でした。勘が鈍ってますね。

よく見れば色味はウルトラマリンに近くて、かなり暗いです。
ウルトラマリンとペインズグレイを混ぜたらけっこう近い色になりました。
色を見ただけで「この絵の具とこの絵の具を混ぜたら作れるな」と予想できないと難しいところがあります。

今のところロイヤルブルーはお試し中です。
色を暗くするための混色用としては使ってましたが、そういえばロイヤルブルー自体の色を活かした使い方はまだしたことがなかったです。
しばらく使ってみて、レギュラー入りするかどうか決めるのです。


パレットに出せる色数には限りがありますし、あまり多すぎると能力的に使いこなせないので、ある程度色数を絞っておくのが一般的です。
パレットにセットする色を選び、自分だけの「パレット(絵の具セレクション)」を作るというのも楽しみの一つです。
わたしは30色出せるパレットを使っているので、30色選ぶのが当面の目標です。(今のレギュラー色+準レギュラー色は20色くらい)

市販されている透明水彩絵の具は何色あるのかというと、メーカー1社当たりで数十~百色以上、メーカーはわたしが行く画材屋さんでは八~九社くらいあるかな?(憶えているだけで)
メーカー違いで同名の絵の具があったり、近い色の絵の具があったりしますが、全く同じ色のものは無く、色以外にも滲み具合・ざらつき具合や透明度などのさまざまな性質も異なります。
その中から自分の好みの絵の具を探すのはとてもわくわくします。

お店に色の見本(実際に紙に塗ったもの)がありますが、見ているとどれもきれいでみんな欲しくなるので困ります。
しかし色見本を見て選べば良いかというとそれで済まないのが水彩絵の具です。
好きな色だけれどもすでに使っている他の絵の具や紙との相性(好み)が良くなくて自分の絵に活かせなかったり、逆にあまり好きでないと思っていた色でも使っているうちに好きになったり、意外と下地や混色用(つまり裏方)として重宝したりするので実際に使ってみないとわからないものです。

加えて、メーカーで製造中止になったり、中身(顔料組成)を変えてしまったりするので、せっかく気に入った絵の具を見つけても無駄になってしまうこともしばしば…

一生かかってもたぶんパレットの決定版は出来ないでしょうけれど、完成したら楽しみが終わってしまうのでそれで良いのです。決まらなくても絵を描くには支障がないですし。
絵を描く楽しみとは別の楽しみもあるというとりとめない話でした。

#2237 絵の具が固まらない

2017年12月10日 | 透明水彩
先週、水性鉛筆を買ってきた話をしましたが、それ以外にも今まで使ったことがない絵の具や紙などいろいろ画材を買い込みました。

新しいパレットを買ったので、テスト用絵の具を出してみました。
去年買ったままだったセヌリエ(フランス製絵の具)も出番です。

パレットが折りたたみ式の二段なので、まず上段に絵の具を出して放置して乾燥・固めます。
上段の絵の具が固まった後に下段の絵の具を出すのです。
固まっていないと、折りたたんだときに逆さになった絵の具が流れて悲惨なことになってしまうので。

しかし、セヌリエがなかなか固まりませんでした…一週間でようやく折りたたんで蓋が出来るようになった…かな?
今まで使っていた絵の具(ホルベイン・日本製)はだいたい三日もあれば十分だったのですが。
原料に蜂蜜を使っているとかそういう関係で固まりにくいのでしょうか?

まあ、かちこちに固まりすぎてあとでぜんぜん溶けなくて使いにくい絵の具よりは良いでしょうか。
ホルベインのローシェンナ(黄土色)は好きな色なのですがなかなか溶けなくて使いにくいです。
セヌリエのローシェンナはどうかな? 溶けやすかった良いのですが。
もし固まりにくい上に溶けにくかったら最悪ですが…まあ固めた後で試してみるのです。

お店で絵の具を見ているとどれもきれいでみんな欲しくなってしまって困ります。
単色で気に入っても他の色との相性が悪かったり、逆に単色であまり好きでなくても混色に大活躍だったり、何事も自分で試してみないとわかりません。
それがやっかいでもあり、同時に楽しみでもあるのです。