昔の鉛筆らくがきです…
前回同様、当時住んでいたところの近所の風景です。
* * *
昔、友人と選挙の投票について話したことがあります。
その友人は一度も投票したことがありませんでした。
なぜ投票に行かないかという理由を「誰に投票したって同じでしょ!」と言ったり、「今の政治は腐っている」「投票するだけ無駄」などといろいろと言うのですが、結局の所「面倒だから行きたくない」と言うことでした。
わたしは、「政治に無関心」「投票しない」「どうでも良い」と言うことが政治家を野放しにして好き放題にさせ、政治が腐敗している元凶である、と説明したのですが、友人は得心行かない様子。
友人は、投票しない言い訳として、さらに「誰に投票したらよいかわからない」と言いました。
紅葉「最も簡単な方法は、さいころを転がして投票する人を決める」
友人「そんな馬鹿な! それこそ意味無いじゃない!」
紅葉「たとえ誰に投票しようとも、投票しないよりはまし。悪徳政治家が最も恐れるのは投票率が上がること。投票率が低くて、民衆が政治に興味を持たないということが、政治家を安心させているの」
友人「もし、でたらめに投票した人が当選して、それが悪い政治家だったらどうするの?」
紅葉「そう思ったら、次の選挙の時に別の人に入れたら良いよ。それだけでもかなりの進歩です」
友人「でも、闇雲にさいころで決めるのは…」
紅葉「もう少し、高等な方法だと、今の政治についてどう思うかで決めたら良い」
(1)政治なんてどうでも良い。悪徳政治家が私腹を肥やして、税金を無駄遣いしていてもかまわない。
(2)今の政治に満足している。
(3)今の政治に不満がある。
紅葉「(1)なら、投票を棄権する。(2)なら、現在の政権与党に投票する。(3)なら、現在の政権与党以外に投票する。その枠の中で、誰にするかはさいころで決める」
友人「また、さいころ?」
紅葉「それでも、全く投票しないよりはましだよ。少なくとも、よくわからないから投票しないということに比べたらね」
友人「そんなんで大丈夫なの?」
紅葉「今まで言っていたのは初心者向けの話で、もちろん、ちゃんと自分で考えて決めるのが一番良いのよ」
友人「面倒くさいから考えるのはイヤ」
結局、友人はその後もずっと選挙に行きませんでした。
わたしの力説はまったく意味がなかったようです…
数年前に、その友人から来た手紙を読んで驚きました。
政治に関心を持つようになって選挙にも行くようになったというのです。そればかりか、どんなにか選挙が大切で、わたしに「必ず投票に行くように」と力説しているのです。
(それ、ずっと昔にわたしがあなたに言ったことですから!
)
この変わり様はどうしたことかというと、子どもが生まれて、自分の子どもの将来のことが心配で政治のことをよく考えるようになったとのこと…
子どもが生まれると、こうも変わるものかと…
…いや、まあ、それはそれで良いことです。

前回同様、当時住んでいたところの近所の風景です。

昔、友人と選挙の投票について話したことがあります。

その友人は一度も投票したことがありませんでした。
なぜ投票に行かないかという理由を「誰に投票したって同じでしょ!」と言ったり、「今の政治は腐っている」「投票するだけ無駄」などといろいろと言うのですが、結局の所「面倒だから行きたくない」と言うことでした。
わたしは、「政治に無関心」「投票しない」「どうでも良い」と言うことが政治家を野放しにして好き放題にさせ、政治が腐敗している元凶である、と説明したのですが、友人は得心行かない様子。

友人は、投票しない言い訳として、さらに「誰に投票したらよいかわからない」と言いました。

紅葉「最も簡単な方法は、さいころを転がして投票する人を決める」
友人「そんな馬鹿な! それこそ意味無いじゃない!」
紅葉「たとえ誰に投票しようとも、投票しないよりはまし。悪徳政治家が最も恐れるのは投票率が上がること。投票率が低くて、民衆が政治に興味を持たないということが、政治家を安心させているの」
友人「もし、でたらめに投票した人が当選して、それが悪い政治家だったらどうするの?」
紅葉「そう思ったら、次の選挙の時に別の人に入れたら良いよ。それだけでもかなりの進歩です」
友人「でも、闇雲にさいころで決めるのは…」
紅葉「もう少し、高等な方法だと、今の政治についてどう思うかで決めたら良い」
(1)政治なんてどうでも良い。悪徳政治家が私腹を肥やして、税金を無駄遣いしていてもかまわない。
(2)今の政治に満足している。
(3)今の政治に不満がある。
紅葉「(1)なら、投票を棄権する。(2)なら、現在の政権与党に投票する。(3)なら、現在の政権与党以外に投票する。その枠の中で、誰にするかはさいころで決める」
友人「また、さいころ?」
紅葉「それでも、全く投票しないよりはましだよ。少なくとも、よくわからないから投票しないということに比べたらね」
友人「そんなんで大丈夫なの?」
紅葉「今まで言っていたのは初心者向けの話で、もちろん、ちゃんと自分で考えて決めるのが一番良いのよ」
友人「面倒くさいから考えるのはイヤ」
結局、友人はその後もずっと選挙に行きませんでした。

わたしの力説はまったく意味がなかったようです…

数年前に、その友人から来た手紙を読んで驚きました。

政治に関心を持つようになって選挙にも行くようになったというのです。そればかりか、どんなにか選挙が大切で、わたしに「必ず投票に行くように」と力説しているのです。

(それ、ずっと昔にわたしがあなたに言ったことですから!

この変わり様はどうしたことかというと、子どもが生まれて、自分の子どもの将来のことが心配で政治のことをよく考えるようになったとのこと…

子どもが生まれると、こうも変わるものかと…

…いや、まあ、それはそれで良いことです。
