一昨日(12月29日)に見た夢の内容の続きです…
これまでの内容はこちら…[1][2][3][4][5][6][7][8]
*
「ギーーーーー」
突然ひどく大きな音がして目が覚めました。
しかし、目が覚めてすぐに止んだので何の音かわかりません。
ここに来てからどれほどの時間が経ったかわかりません。
目は少しずつ見えるようになり、体の感覚もわかりつつありました。少なくとも元の体ではない感覚が。
少しずつ床を這いずることは出来ます。しかし、首が重く、頭をもたげることが出来ず、自分の体をよく見ることが出来ません。いや、本当のところは見たくないのかも知れません。
そしてまた突如としてひどい音が。
「ギギギーーーーー」
この音は自分の体から出ている?
もしかしてこれは自分の声?
「いやー!」
そう叫んだつもりでしたが、出てくるのはトタン板を鋸で切り裂くような鋭い音。
「ギギーー!」
もはや、自分の体が完全に異形の物と成り果てているのは疑いようもありませんでした。
スピーカーからレイチェルの声。
「しばらく栄養剤を投与していないのでお腹が空いたでしょう? 食事をあげるから召し上がりなさい、ミス・コノハ」
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上から何か大きな物が落とされました。鈍い音を立てて床に落ちたのは一頭の牛でした。呼吸が荒く苦しそうな様子で、今にも死にそう。
レイチェル「遠慮することはないのよ。お腹いっぱい召し上がれ」
「ギギギギギー」
こんな物が食べられるわけがない!
わたしは言いようのない恐怖から逃れるように、牛から出来るだけ遠ざかろうとしました。
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必死に動くうちに、自分の体の一部が目に入りました。
手と思われる部分にはかぎ爪がある。皮膚は爬虫類のような鱗(うろこ)状。
泣きたいのに涙も出ません。
「ギギ…」
目を閉じたまま部屋の隅にうずくまり、そしていつしか眠っていました。
目が覚めたとき、あたりは血に染まり、肉や骨の欠片が散乱していました。
所長「すばらしい。大成功だな」
レイチェル「はい。龍人の脳の発達は目標レベルに達したようです。このままコノハの精神が壊れても生存可能な状態と思われます。厳密には精密検査をしてみた後の判断が必要ですが」
所長「これで龍人兵開発への道がひらけた。我々は栄光の道を見つけたのだ」
次回につづく…
これまでの内容はこちら…[1][2][3][4][5][6][7][8]
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「ギーーーーー」
突然ひどく大きな音がして目が覚めました。
しかし、目が覚めてすぐに止んだので何の音かわかりません。
ここに来てからどれほどの時間が経ったかわかりません。
目は少しずつ見えるようになり、体の感覚もわかりつつありました。少なくとも元の体ではない感覚が。
少しずつ床を這いずることは出来ます。しかし、首が重く、頭をもたげることが出来ず、自分の体をよく見ることが出来ません。いや、本当のところは見たくないのかも知れません。
そしてまた突如としてひどい音が。
「ギギギーーーーー」
この音は自分の体から出ている?
もしかしてこれは自分の声?
「いやー!」
そう叫んだつもりでしたが、出てくるのはトタン板を鋸で切り裂くような鋭い音。
「ギギーー!」
もはや、自分の体が完全に異形の物と成り果てているのは疑いようもありませんでした。
スピーカーからレイチェルの声。
「しばらく栄養剤を投与していないのでお腹が空いたでしょう? 食事をあげるから召し上がりなさい、ミス・コノハ」
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上から何か大きな物が落とされました。鈍い音を立てて床に落ちたのは一頭の牛でした。呼吸が荒く苦しそうな様子で、今にも死にそう。
レイチェル「遠慮することはないのよ。お腹いっぱい召し上がれ」
「ギギギギギー」
こんな物が食べられるわけがない!
わたしは言いようのない恐怖から逃れるように、牛から出来るだけ遠ざかろうとしました。
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必死に動くうちに、自分の体の一部が目に入りました。
手と思われる部分にはかぎ爪がある。皮膚は爬虫類のような鱗(うろこ)状。
泣きたいのに涙も出ません。
「ギギ…」
目を閉じたまま部屋の隅にうずくまり、そしていつしか眠っていました。
目が覚めたとき、あたりは血に染まり、肉や骨の欠片が散乱していました。
所長「すばらしい。大成功だな」
レイチェル「はい。龍人の脳の発達は目標レベルに達したようです。このままコノハの精神が壊れても生存可能な状態と思われます。厳密には精密検査をしてみた後の判断が必要ですが」
所長「これで龍人兵開発への道がひらけた。我々は栄光の道を見つけたのだ」