新書・入門だからといって侮れない。から、紹介するのです。
なぜフランスでは子どもが増えるのか/中島さおり著(講談社現代新書)
ヨーロッパの女性がどうしてこんなに強いのか、これで理解できるのではないか。要するに日本の女性も間違いなく将来的にはもっと強くなる。しかし、このようなライフスタイルになるためには、日本には様々なハードルが横たわっている。働き方改革をはじめ、人の幸せとは何かも考えさせられる。
いじめと探偵/阿部泰尚著(幻冬舎新書)
学校で起こっているいじめの実態を、探偵という職業を通してレポートしたもの。いじめられている子供や家庭の問題から、当然ながらいじめを行っている加害者のことも書いてある。また自殺やレイプなど深刻な問題や、このような問題が起こる学校という環境についても詳しい。ほとんど知らないことだらけだったので、本当に目から鱗が落ちた。そして学校がやる気にさえなれば、いじめは撲滅できると確信できた。
現代人の論語/呉知英著(文春文庫)
題名の通りの内容であると思う。論語は古い書物であるが、現代のわれわれにも十分に影響力を持つ内容を持っている。もちろんそのことは多くの専門家を魅了し続け、研究しつくされていることではあろうと思われる。そうではありながら、実際のところ今に伝わる論語の内容の多くは曲解され誤解されている。現代人ゆえの理解のなさや、考え方の浅さによることが多いためではなかろうか。残念ながら論語を読むのは、そう簡単なことではないからである。そのまま読んでも理解できなくなったものは、解説を交えて読むより仕方がない。そうして面白さは、改めて知ることになるのである。