戦後間もない頃に建てられたという古びたお店で永く営業されていた『あさだ』
古びたといってもキチンと手入れされていたことから情緒ある雰囲気を醸し出していたのですが老朽化には勝てなかったのでありましょう
先週のこと
ランチを求めて八丁堀界隈を歩き回っていた際に、新店舗へ移転するとの貼り紙を見つけたのであります
当初は3月下旬のオープンを予定していたらしいのですが、コロナ渦にあってはそれもままならず、ようやく昨日お店を開けることができたのだとか
そんなお店に掛けられる真っ新で白さが際立つな暖簾を潜りますと、片側に2名掛けのテーブルが7卓並べられ、その対面に4名掛けのテーブルが2卓置かれていたのですが…
時節柄ひとテーブルおきに案内されることから6人のお客さまで満卓となってしまい、次々と来店された古くからの常連さんが座る席がないためにお待ちいただくこととなっていました
いただくのはこれまでのお店には無かった、海老とかき揚げ、それに2種の野菜天が添えられる「上天もり」
今日は既に小柱が無くなってしまったとのことで小海老のかき揚げとなったのですが、思っていた以上に海老がゴロゴロと入っていましてプリッとした海老の食感を愉しみます
そして必要以上に伸ばすことのないムチっとした歯ざわりと海老本来の甘みが楽しめる立派な海老の天ぷら
ともに薄くまとった衣のサクッとした食感は天ぷら屋さんに勝るとも劣らないほどであります
こちらで提供されるお蕎麦は"茶そば"であるのですが、それは戦後の食糧難のころ、そば粉が思うように手に入らないことからお茶を混ぜてい提供していたことに始まったとのことで…
いまでもそんな伝統にこだわりを持っておられるようで、使われるお茶は宇治抹茶だと言いますから驚きであります
そんな茶そばは歯ごたえとのど越しが良く、甘みがおいしいそばつゆでいただきます
【八丁堀 あさだ】
東京都中央区新川2-8-8
03-3551-5284