あなたも私も皆様も習い、何度も使うことわざとは、世の中にそれだけ当てはまる事が多いものなのは、ご承知かと存じます。
例えば、「敵の敵は味方」。
以前の世の中であれば、ライバルのライバルと手を結び、営業成績や販売、店舗拡大を・・・、と考えるのは常識でしたが、ある程度以上の大きな企業や団体、国家となれば、今はある分野では手を結び、ある分野では競争するのは当たり前になりました。
正に、ストレス社会と言われる中、このブログ記事を読まれているあなたも苦労されておられるでしょう。
これは、国家や国家首脳部も人間の集団である以上、同じです!!
1月29日にニッポン放送ONLINEが「「敵の敵は『味方』」とは言えない「米・中・露」の関係 ~ウクライナ情勢をめぐり米中外相が会談」の題で次のように伝えました。
『ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月28日放送)に外交評論家・内閣官房参与の宮家邦彦が出演。ウクライナ情勢を受けて実施されたというアメリカのブリンケン国務長官と中国の王毅外相の電話会談について解説した。
中国とロシアの関係 ~敵の敵は敵ではないだけのこと
ウクライナの国境付近で軍事的な緊張が続いていることを受け、アメリカのブリンケン国務長官は1月26日、中国の王毅外相と電話で会談した。ブリンケン長官が外交的な解決の重要性を訴えたのに対して、王外相はロシアに配慮する姿勢を示した。
飯田)ロシアが安全保障についてさまざまな提案をして、それに回答した。そのあとに、中国の外相と電話会談をしたという流れですが。
宮家)中国がロシアに「配慮した」という、「味方をした」という報道なのですが、中露は本当に味方同士なのでしょうか。「敵の敵は『味方』」ではなく、中露の場合、「敵の敵は『敵ではない』」ということだけだと思います。
飯田)敵ではない。
宮家)中国からすれば、アメリカの矛先が中国に向いているわけだから、ウクライナの問題でアメリカが忙しくなったことに対し、ロシアには「(アメリカを)忙しくしてくれてありがとう」と思うかも知れません。ウクライナと台湾を一緒にして考える人もいるのだけれど、両者は本質的に違うと思います。
ウクライナはロシアにとって生命線
宮家)中国がロシアにとって脅威ではないとは思わないけれど、プーチンさんの頭のなかでは、90年代にソ連が崩壊し、西側にやられるだけやられて、NATOが東方へ拡大し、我々の勢力圏をみんな獲っていってしまったではないかと。さらにウクライナまで獲るのかということです。
飯田)そうなると、国境を接してしまうではないかと。
宮家)ベラルーシ、ウクライナ、ジョージア辺りは、ロシアにとっての生命線なのです。プーチンさんは当分はNATO方面、ウクライナ方面を見て行くのだろうと思います。だからアメリカに対し譲歩しようがないのです。
飯田)降りようがない。
宮家)ただ、プーチンさんが本当は何を考えているのかは、わからない。いろいろな意見があって、私も正直に言うと彼の頭のなかまではわかりません。
飯田)何を考えているかはわからない。
宮家)しかし、プーチンさんは意外と勝負する男です。不愉快だけれど、軍事力の使い方は極めて上手だし、国際感覚もある。交渉はえげつないけれど上手です。ですから、いまのアメリカを見て、「バイデンはあまりたいしたことがないな」と思っているかもしれない。これから米中で覇権争いをするのであれば、ヨーロッパに必ず隙ができるだろうと。そこでアメリカの足元を見て、とにかくウクライナだけは絶対にNATO化を許さないし、少なくともNATOに関しては少しでも……。
飯田)戻すと。
一枚岩ではないヨーロッパ ~ロシアを刺激したくないドイツ
宮家)NATOの大陸ヨーロッパ側と、アメリカの間の関係をよくさせたくない、離間させたい。それによってロシアに対する圧力を減らしたい、ということだと思います。ヨーロッパだって一枚岩ではないのです。ドイツを見ていると不安定ですよね。
飯田)政権交代もありましたしね。
宮家)政権交代もあるのですが、今回、ドイツがウクライナにやったことは何か知っていますか? ヘルメットを5000個送っただけです。
飯田)ヘルメットを5000個送っただけ。
宮家)今のウクライナで「5000個もヘルメットを送っていただいて、ありがとうございます」と言う人はいないですよ。他の国はもっと最新の兵器をくれているのに、ドイツは何をやっているのだと。エストニアがドイツ製の大砲を持っているので、それをウクライナに送ろうとしたところ、ドイツが待ったをかけているそうです。要するにロシアを刺激したくないわけですよ。
飯田)ドイツは。
宮家)大陸ヨーロッパのNATO諸国間にも温度差があって、特にドイツが煮え切らない態度を取っている。アメリカとイギリスは海洋国家で、シーパワーだからロシアには強く出ているのですが、ドイツなど大陸で陸上国境を接している諸国とロシアの関係は、そんなに簡単なものではありません。どちらがキツネでどちらがタヌキかはわかりませんが、化かし合いをやっています。見ごたえはありますが、1つ間違えると大失敗するということです。
ロシアの要求には応じていないアメリカ
飯田)アメリカのバイデン大統領は、去年(2021年)の12月に「兵員を動かさない」という発言もありましたが、その辺もプーチンさんが動く1つの要因にはなっていますか?
宮家)バイデンさんは「アメリカは軍事介入はしない」と言ってしまった。もちろん、しないのだとは思います。ただ、「そこまで言ってしまうのはどうか」という議論があるくらい、米露間では非常に微妙な交渉をいまやっているのです。状況としては、アメリカが文書でロシアに対して回答したわけです。
飯田)そうですね。
宮家)ロシアが求めているのは、NATOをこれ以上拡大するなということです。できれば、いまいるところからも出て行って欲しいと。それに対してアメリカは、いっさい答えていないと報道されています。実際の中身がどうなのかは、アメリカが秘密にしてくれと言っているので秘密にされていますが、いろいろな報道を読むと、ロシアの要求にはまったく応じていない。
飯田)応じていない。
宮家)ラブロフさんは「あまり楽観的にはなれない」と言っていますが、あれも脅しで、最後はプーチンさんの判断次第だと思います。
飯田)「プーチン大統領に判断してもらう」とラブロフさんは言っています。
宮家)所詮、ロシアの外相とはそういうものです。
ウクライナはロシアの一部だと考えているプーチン大統領
飯田)その文書の回答について、先週辺りから報道が出ています。そのなかで、「NATOとして大規模演習をロシアの近くではやらない」というようなことが盛り込まれるのではないかと言われていますが。
宮家)「透明性の拡大」などという言葉は、ロシアにとって嬉しくも何ともありません。ロシアが知りたいのは、NATOにウクライナが入るのか入らないのか、アメリカがウクライナを諦めるのかどうか、ということです。「諦めろ」と言っているのですから。
飯田)しかし諦めるとなると、武力による現状変更に近いものになりますよね。
宮家)そこは「ウクライナは独立国家だろう」と、「あなたは宗主国でも何でもないでしょう」ということです。
飯田)19世紀的なパワーゲームのようになってしまう。
宮家)プーチンさんの頭のなかはそうなのです。確かに、ウクライナも中国における台湾に似ている部分があります。要するに、ウクライナはロシアの一部だということです。
飯田)もともとソ連時代は。
宮家)ソ連時代の前からです。文化的にも人種的にも、極めて近い兄弟なのだと。「だから独立国家ではないのだ」と言わんばかりのことを言っているのです。そもそもプーチンさんは、冷戦でソ連は負けていないのだと。共産主義はなくしたけれど、むしろ、それを我々は手伝ったのだと。それなのに西側はなぜ土足でこちらに入って来るのだと言っているのです。
飯田)約束が違うではないかと。
宮家)そうです。1990年に、これ以上拡大しないと約束したではないかと。東ドイツが最後だと言ったではないかということです。そんなことは誰も約束していないのですが。とにかく、問題を爆発させないように注意していればアメリカの勝利だし、ロシアの抑止に失敗したら、アメリカにとっては外交的にも大きな失敗になると思います。』
これらのような国際情勢の「狐と狸の化かし合い」は、正に現実の世界では国際情勢から企業間の争いなど、様々な分野で行われています。
そうなれば、大量に流れる今の情報社会で、どうすれば良いのでしょうか??
1月19日に同メディアが「現代病「集中できない」を知力に変える「最新スキル」」の題で次のように指摘しています。
『ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月19日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。新刊著書の『現代病 「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全』から、読む力の最新スキルについて語った。
現代病 「集中できない」を知力に変えるには
佐々木俊尚氏の新刊『現代病 「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全』が1月28日に発売される。書籍、ネット、SNS、ソーシャルメディア、ニュース、有料メディアなど、読み物が溢れるなか、いかにスピーディに集中してネット記事やSNSを使いこなすのか……発売に先駆けて、著者に読む力の最新スキルを訊く。
「どのように多様な視点を確保するか」「時間をどのように有効活用するか」
飯田)この書籍によって、佐々木さんのノウハウを全部公開してしまうということですか?
佐々木)私は毎朝ツイッターで記事を10本くらい紹介しているのですけれど、「どのようにして情報を読んでいるのか」とよく聞かれるのです。だいたい1000本くらいの見出しをチェックして、30本~50本くらいを読み、そこから紹介しています。その情報をどうやって網羅しているのかとよく聞かれるため、「そんなに言われるなら、全部書いてみるか」と思い、書いてみました。
飯田)全部書いてみましたか。
佐々木)これを読めば、私と同じくらいの情報量を得ることができます。
飯田)この本を読めば。
佐々木)基本的に、「何のために情報収集するのか」と「どうやって時間を有効活用するのか」、その2点について書いています。前者に関して言うと、「多様な視点を獲得するのがいちばん大事だ」ということです。1つの物事、例えばオミクロン株についての記事があっても、1つの見方だけをしていると、その記事を信用していいかどうかわからないではないですか。
飯田)1つの見方だけでは。
佐々木)「あるお医者さんがこう言っている」という情報があっても、それが本当に正しいのか。見方をたくさん用意しなければいけない。そのためには、「どうやって多様な視点を確保するか」ということを書いています。
新聞を読んではいけない ~ものの見方がすべて同じ
佐々木)いちばんやってはいけないことは、新聞を信用することです。新聞社の人は、「新聞はいろいろな情報を読むことができる。それに比べるとネットはたこつぼ化していて、自分の興味範囲が狭くなるからいけない」とネットを批判する人が多いのだけれど、新聞を読んでいる方がたこつぼ化するのです。確かに新聞は、ジャンルは多様です。
飯田)そうですね。
佐々木)新聞を1部買うと、国際面もあれば政治面もある。社会面もあり、文化面もある。確かにジャンルは多様なのですが、ものの見方がすべて一色です。
気が付いたら新聞社の見方に支配されてしまう ~ウェブメディアの記事を横断的に読んだ方がいい
佐々木)朝日新聞や毎日新聞は、「反権力の見方」しかしていない。どんな記事でも「これは現政権を批判するために書いているのではないか」というバイアスがある可能性を考慮しないといけない。朝日新聞や毎日新聞の見方だけを信用していると、その見方に凝り固まってしまうのです。もちろん、ときには「岸田政権は間違っている」という考え方も必要なのだけれど、一方で「岸田政権を擁護する」という見方もあれば、あるいはもっと別の見方もあるし、3つか4つくらいの考え方を同時に見るということが大事なのです。
飯田)そうですね。
佐々木)月4000円を払って、1つの新聞を見ていればすべて網羅できると思い込んでいると、気が付いたら新聞社の見方に支配されている場合があります。それであれば、ウェブメディアの記事を横断的に読んだ方がいい、ということです。
(中略)
集中力を保つために15分で強制的に別の作業に変える
飯田)時間の使い方ですが。
佐々木)時間については、集中力が続かないではないですか。よく「集中力をアップするには」とか、「こんなサプリを飲めば」などという記事や広告を見ますが、サプリで集中力が上がるなら苦労しません。私がやっているのは、「短い時間しかやらない」ということです。実際に家では、タイマー設定しています。
飯田)時間を決めてしまうのですか?
佐々木)はい。15分のタイマーを設定します。原稿を書き始めて、15分経つとスマホが「ピピピッ」と鳴るので、書くのをやめて、別の作業を始める。15分置きにして、1時間で4つの作業をします。例えば「記事をチェックする」、「原稿を書く」、「請求書の処理」という3つの仕事があれば、それを交互に15分ずつやるのです。
飯田)そうですか。
佐々木)「15分×6回」をやった場合は、90分の仕事をしたことになります。細切れにして、集中力が途切れるころになったら、強制的に別の作業へ変えてしまうのです。
15分を超えると飽きてしまう
飯田)15分で。
佐々木)強制的に変えると、「もうちょっとやりたかったのに」となります。
飯田)そうですよね。反論としては、「乗って来たころにやめることになるのでは」と。
佐々木)でも、それを超えると飽きてしまうのです。20分~30分やっていると「飽きて来た」と思って、スマホでツイッターを見たりしてしまいます。
飯田)そうですね。
佐々木)「もう少しやりたい」と思っているときにやめる。あとで「もう少しやれたら、こんなアイデアがあったのに」などと思い出しながら他の作業をしていると、戻って来たときに勢いがつくのです。
飯田)なるほどね。同時並行でやるということは、得意不得意はあるかも知れませんが、その方が集中力が途切れない。』
成る程、ねえ。
15分刻みに仕事を進める手法、良いですねえ。
ストレス対策や集中力の維持にも良いようです。
私も早速、やりますので、貴方も貴女もやりましょうよ!!
いつも事例に出すので恐縮ですが、安倍晋三元首相はストレス対策や集中力の維持を、特に第二次安倍内閣でその点に留意した結果、長期政権を維持出来たのです!!
敵の敵は味方ではない政治や経済の世界であなたも悩む集中力の問題は時間配分と読み方の再考を!!
ジャーナリストの佐々木俊尚氏の新刊著書『現代病 「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全』
出典:amazon.com
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例えば、「敵の敵は味方」。
以前の世の中であれば、ライバルのライバルと手を結び、営業成績や販売、店舗拡大を・・・、と考えるのは常識でしたが、ある程度以上の大きな企業や団体、国家となれば、今はある分野では手を結び、ある分野では競争するのは当たり前になりました。
正に、ストレス社会と言われる中、このブログ記事を読まれているあなたも苦労されておられるでしょう。
これは、国家や国家首脳部も人間の集団である以上、同じです!!
1月29日にニッポン放送ONLINEが「「敵の敵は『味方』」とは言えない「米・中・露」の関係 ~ウクライナ情勢をめぐり米中外相が会談」の題で次のように伝えました。
『ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月28日放送)に外交評論家・内閣官房参与の宮家邦彦が出演。ウクライナ情勢を受けて実施されたというアメリカのブリンケン国務長官と中国の王毅外相の電話会談について解説した。
中国とロシアの関係 ~敵の敵は敵ではないだけのこと
ウクライナの国境付近で軍事的な緊張が続いていることを受け、アメリカのブリンケン国務長官は1月26日、中国の王毅外相と電話で会談した。ブリンケン長官が外交的な解決の重要性を訴えたのに対して、王外相はロシアに配慮する姿勢を示した。
飯田)ロシアが安全保障についてさまざまな提案をして、それに回答した。そのあとに、中国の外相と電話会談をしたという流れですが。
宮家)中国がロシアに「配慮した」という、「味方をした」という報道なのですが、中露は本当に味方同士なのでしょうか。「敵の敵は『味方』」ではなく、中露の場合、「敵の敵は『敵ではない』」ということだけだと思います。
飯田)敵ではない。
宮家)中国からすれば、アメリカの矛先が中国に向いているわけだから、ウクライナの問題でアメリカが忙しくなったことに対し、ロシアには「(アメリカを)忙しくしてくれてありがとう」と思うかも知れません。ウクライナと台湾を一緒にして考える人もいるのだけれど、両者は本質的に違うと思います。
ウクライナはロシアにとって生命線
宮家)中国がロシアにとって脅威ではないとは思わないけれど、プーチンさんの頭のなかでは、90年代にソ連が崩壊し、西側にやられるだけやられて、NATOが東方へ拡大し、我々の勢力圏をみんな獲っていってしまったではないかと。さらにウクライナまで獲るのかということです。
飯田)そうなると、国境を接してしまうではないかと。
宮家)ベラルーシ、ウクライナ、ジョージア辺りは、ロシアにとっての生命線なのです。プーチンさんは当分はNATO方面、ウクライナ方面を見て行くのだろうと思います。だからアメリカに対し譲歩しようがないのです。
飯田)降りようがない。
宮家)ただ、プーチンさんが本当は何を考えているのかは、わからない。いろいろな意見があって、私も正直に言うと彼の頭のなかまではわかりません。
飯田)何を考えているかはわからない。
宮家)しかし、プーチンさんは意外と勝負する男です。不愉快だけれど、軍事力の使い方は極めて上手だし、国際感覚もある。交渉はえげつないけれど上手です。ですから、いまのアメリカを見て、「バイデンはあまりたいしたことがないな」と思っているかもしれない。これから米中で覇権争いをするのであれば、ヨーロッパに必ず隙ができるだろうと。そこでアメリカの足元を見て、とにかくウクライナだけは絶対にNATO化を許さないし、少なくともNATOに関しては少しでも……。
飯田)戻すと。
一枚岩ではないヨーロッパ ~ロシアを刺激したくないドイツ
宮家)NATOの大陸ヨーロッパ側と、アメリカの間の関係をよくさせたくない、離間させたい。それによってロシアに対する圧力を減らしたい、ということだと思います。ヨーロッパだって一枚岩ではないのです。ドイツを見ていると不安定ですよね。
飯田)政権交代もありましたしね。
宮家)政権交代もあるのですが、今回、ドイツがウクライナにやったことは何か知っていますか? ヘルメットを5000個送っただけです。
飯田)ヘルメットを5000個送っただけ。
宮家)今のウクライナで「5000個もヘルメットを送っていただいて、ありがとうございます」と言う人はいないですよ。他の国はもっと最新の兵器をくれているのに、ドイツは何をやっているのだと。エストニアがドイツ製の大砲を持っているので、それをウクライナに送ろうとしたところ、ドイツが待ったをかけているそうです。要するにロシアを刺激したくないわけですよ。
飯田)ドイツは。
宮家)大陸ヨーロッパのNATO諸国間にも温度差があって、特にドイツが煮え切らない態度を取っている。アメリカとイギリスは海洋国家で、シーパワーだからロシアには強く出ているのですが、ドイツなど大陸で陸上国境を接している諸国とロシアの関係は、そんなに簡単なものではありません。どちらがキツネでどちらがタヌキかはわかりませんが、化かし合いをやっています。見ごたえはありますが、1つ間違えると大失敗するということです。
ロシアの要求には応じていないアメリカ
飯田)アメリカのバイデン大統領は、去年(2021年)の12月に「兵員を動かさない」という発言もありましたが、その辺もプーチンさんが動く1つの要因にはなっていますか?
宮家)バイデンさんは「アメリカは軍事介入はしない」と言ってしまった。もちろん、しないのだとは思います。ただ、「そこまで言ってしまうのはどうか」という議論があるくらい、米露間では非常に微妙な交渉をいまやっているのです。状況としては、アメリカが文書でロシアに対して回答したわけです。
飯田)そうですね。
宮家)ロシアが求めているのは、NATOをこれ以上拡大するなということです。できれば、いまいるところからも出て行って欲しいと。それに対してアメリカは、いっさい答えていないと報道されています。実際の中身がどうなのかは、アメリカが秘密にしてくれと言っているので秘密にされていますが、いろいろな報道を読むと、ロシアの要求にはまったく応じていない。
飯田)応じていない。
宮家)ラブロフさんは「あまり楽観的にはなれない」と言っていますが、あれも脅しで、最後はプーチンさんの判断次第だと思います。
飯田)「プーチン大統領に判断してもらう」とラブロフさんは言っています。
宮家)所詮、ロシアの外相とはそういうものです。
ウクライナはロシアの一部だと考えているプーチン大統領
飯田)その文書の回答について、先週辺りから報道が出ています。そのなかで、「NATOとして大規模演習をロシアの近くではやらない」というようなことが盛り込まれるのではないかと言われていますが。
宮家)「透明性の拡大」などという言葉は、ロシアにとって嬉しくも何ともありません。ロシアが知りたいのは、NATOにウクライナが入るのか入らないのか、アメリカがウクライナを諦めるのかどうか、ということです。「諦めろ」と言っているのですから。
飯田)しかし諦めるとなると、武力による現状変更に近いものになりますよね。
宮家)そこは「ウクライナは独立国家だろう」と、「あなたは宗主国でも何でもないでしょう」ということです。
飯田)19世紀的なパワーゲームのようになってしまう。
宮家)プーチンさんの頭のなかはそうなのです。確かに、ウクライナも中国における台湾に似ている部分があります。要するに、ウクライナはロシアの一部だということです。
飯田)もともとソ連時代は。
宮家)ソ連時代の前からです。文化的にも人種的にも、極めて近い兄弟なのだと。「だから独立国家ではないのだ」と言わんばかりのことを言っているのです。そもそもプーチンさんは、冷戦でソ連は負けていないのだと。共産主義はなくしたけれど、むしろ、それを我々は手伝ったのだと。それなのに西側はなぜ土足でこちらに入って来るのだと言っているのです。
飯田)約束が違うではないかと。
宮家)そうです。1990年に、これ以上拡大しないと約束したではないかと。東ドイツが最後だと言ったではないかということです。そんなことは誰も約束していないのですが。とにかく、問題を爆発させないように注意していればアメリカの勝利だし、ロシアの抑止に失敗したら、アメリカにとっては外交的にも大きな失敗になると思います。』
これらのような国際情勢の「狐と狸の化かし合い」は、正に現実の世界では国際情勢から企業間の争いなど、様々な分野で行われています。
そうなれば、大量に流れる今の情報社会で、どうすれば良いのでしょうか??
1月19日に同メディアが「現代病「集中できない」を知力に変える「最新スキル」」の題で次のように指摘しています。
『ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月19日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。新刊著書の『現代病 「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全』から、読む力の最新スキルについて語った。
現代病 「集中できない」を知力に変えるには
佐々木俊尚氏の新刊『現代病 「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全』が1月28日に発売される。書籍、ネット、SNS、ソーシャルメディア、ニュース、有料メディアなど、読み物が溢れるなか、いかにスピーディに集中してネット記事やSNSを使いこなすのか……発売に先駆けて、著者に読む力の最新スキルを訊く。
「どのように多様な視点を確保するか」「時間をどのように有効活用するか」
飯田)この書籍によって、佐々木さんのノウハウを全部公開してしまうということですか?
佐々木)私は毎朝ツイッターで記事を10本くらい紹介しているのですけれど、「どのようにして情報を読んでいるのか」とよく聞かれるのです。だいたい1000本くらいの見出しをチェックして、30本~50本くらいを読み、そこから紹介しています。その情報をどうやって網羅しているのかとよく聞かれるため、「そんなに言われるなら、全部書いてみるか」と思い、書いてみました。
飯田)全部書いてみましたか。
佐々木)これを読めば、私と同じくらいの情報量を得ることができます。
飯田)この本を読めば。
佐々木)基本的に、「何のために情報収集するのか」と「どうやって時間を有効活用するのか」、その2点について書いています。前者に関して言うと、「多様な視点を獲得するのがいちばん大事だ」ということです。1つの物事、例えばオミクロン株についての記事があっても、1つの見方だけをしていると、その記事を信用していいかどうかわからないではないですか。
飯田)1つの見方だけでは。
佐々木)「あるお医者さんがこう言っている」という情報があっても、それが本当に正しいのか。見方をたくさん用意しなければいけない。そのためには、「どうやって多様な視点を確保するか」ということを書いています。
新聞を読んではいけない ~ものの見方がすべて同じ
佐々木)いちばんやってはいけないことは、新聞を信用することです。新聞社の人は、「新聞はいろいろな情報を読むことができる。それに比べるとネットはたこつぼ化していて、自分の興味範囲が狭くなるからいけない」とネットを批判する人が多いのだけれど、新聞を読んでいる方がたこつぼ化するのです。確かに新聞は、ジャンルは多様です。
飯田)そうですね。
佐々木)新聞を1部買うと、国際面もあれば政治面もある。社会面もあり、文化面もある。確かにジャンルは多様なのですが、ものの見方がすべて一色です。
気が付いたら新聞社の見方に支配されてしまう ~ウェブメディアの記事を横断的に読んだ方がいい
佐々木)朝日新聞や毎日新聞は、「反権力の見方」しかしていない。どんな記事でも「これは現政権を批判するために書いているのではないか」というバイアスがある可能性を考慮しないといけない。朝日新聞や毎日新聞の見方だけを信用していると、その見方に凝り固まってしまうのです。もちろん、ときには「岸田政権は間違っている」という考え方も必要なのだけれど、一方で「岸田政権を擁護する」という見方もあれば、あるいはもっと別の見方もあるし、3つか4つくらいの考え方を同時に見るということが大事なのです。
飯田)そうですね。
佐々木)月4000円を払って、1つの新聞を見ていればすべて網羅できると思い込んでいると、気が付いたら新聞社の見方に支配されている場合があります。それであれば、ウェブメディアの記事を横断的に読んだ方がいい、ということです。
(中略)
集中力を保つために15分で強制的に別の作業に変える
飯田)時間の使い方ですが。
佐々木)時間については、集中力が続かないではないですか。よく「集中力をアップするには」とか、「こんなサプリを飲めば」などという記事や広告を見ますが、サプリで集中力が上がるなら苦労しません。私がやっているのは、「短い時間しかやらない」ということです。実際に家では、タイマー設定しています。
飯田)時間を決めてしまうのですか?
佐々木)はい。15分のタイマーを設定します。原稿を書き始めて、15分経つとスマホが「ピピピッ」と鳴るので、書くのをやめて、別の作業を始める。15分置きにして、1時間で4つの作業をします。例えば「記事をチェックする」、「原稿を書く」、「請求書の処理」という3つの仕事があれば、それを交互に15分ずつやるのです。
飯田)そうですか。
佐々木)「15分×6回」をやった場合は、90分の仕事をしたことになります。細切れにして、集中力が途切れるころになったら、強制的に別の作業へ変えてしまうのです。
15分を超えると飽きてしまう
飯田)15分で。
佐々木)強制的に変えると、「もうちょっとやりたかったのに」となります。
飯田)そうですよね。反論としては、「乗って来たころにやめることになるのでは」と。
佐々木)でも、それを超えると飽きてしまうのです。20分~30分やっていると「飽きて来た」と思って、スマホでツイッターを見たりしてしまいます。
飯田)そうですね。
佐々木)「もう少しやりたい」と思っているときにやめる。あとで「もう少しやれたら、こんなアイデアがあったのに」などと思い出しながら他の作業をしていると、戻って来たときに勢いがつくのです。
飯田)なるほどね。同時並行でやるということは、得意不得意はあるかも知れませんが、その方が集中力が途切れない。』
成る程、ねえ。
15分刻みに仕事を進める手法、良いですねえ。
ストレス対策や集中力の維持にも良いようです。
私も早速、やりますので、貴方も貴女もやりましょうよ!!
いつも事例に出すので恐縮ですが、安倍晋三元首相はストレス対策や集中力の維持を、特に第二次安倍内閣でその点に留意した結果、長期政権を維持出来たのです!!
敵の敵は味方ではない政治や経済の世界であなたも悩む集中力の問題は時間配分と読み方の再考を!!
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出典:amazon.com
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