たてもの・おんがく・その他日々思うことなど。
STUDIO PLANARIA 業務記録
goo ブログ
gooおすすめリンク
なかのひと
プロフィール
goo ID | |
kurepapa |
|
性別 | |
都道府県 | |
自己紹介 | |
もともと記憶力に自信はないんだが、年とともに更に悪化している自分が怖いので、
BLOGに書いておけば少しは何か残るか、 と、気持ちを新たにしているつもりな。 |
カレンダー
2008年4月 | ||||||||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | ||
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | ||
27 | 28 | 29 | 30 | |||||
|
過去の記事
カテゴリ
Mov_log(292) |
よのなかよしなしごと(479) |
たてものよしなしごと(404) |
おんがくよしなしごと(134) |
活字よしなしごと(107) |
意匠よしなしごと(99) |
うちの Renault(86) |
うちの iPod(19) |
うちの PC(42) |
うちの Usen(14) |
仕事から半径30m以内(57) |
面白味のない話題(32) |
最新の投稿
雲雀丘で建築探訪 |
旧山縣有朋邸庭園 拝見 |
行田におでかけ |
紅葉の宇治~京都~奈良 原点へ(その3) |
紅葉の宇治~京都~奈良 原点へ(その2) |
紅葉の宇治~京都~奈良 原点へ |
何だかんだで結局デル |
雨の中の横浜 |
ワスレタコロニケイタイカエタ |
千駄ヶ谷の空 |
最新のコメント
プラナリア/メモメモ |
ぷりんまま/メモメモ |
プラナリア/甲村記念図書館を求めて |
ふーた/甲村記念図書館を求めて |
プラナリア/さよなら、ナイアガラ |
sakitaka/さよなら、ナイアガラ |
プラナリア/京都2日目午後一番・修学院離宮を堪能編 |
shade_man/京都2日目午後一番・修学院離宮を堪能編 |
プラナリア/京都一日目 |
pirikainankle/京都一日目 |
最新のトラックバック
ブックマーク
StudoPlanaria 2002-2008 | WORKS
業務案内 |
StudoPlanaria's SELECTSHOP
おすすめストックヤード |
金山眞人建築事務所
私のおしごと |
検索
URLをメールで送信する | |
(for PC & MOBILE) |
戦争は一大イベントだ!
津金澤聰廣+有山輝雄編「戦時期日本のメディア・イベント」を読む。
10年前の本なので、例えば難波功士さんの報道技術研究会関係の論考のように
既に単行本(←報研関係の基本文献!)になっているものもあるようです。
ただ、この本全体の傾向からすると難波さんの論考はやや例外的で、
(本の母体となったのがマスメディア関係の研究会であった為か)
新聞とメディアイベントの関係に言及した論考が主流となっています。
そして、それらの論考を通して読むと戦前の新聞、特に全国紙というのが
いかに戦争と手と手を取り合って歩んでいたか、ということが実感されてしまうのです。
戦前は今より遥に地方紙の力が強かったようですが、まずは日中戦争の報道合戦で
規模が大きく取材力のある全国紙新聞社(朝日系と毎日系)速報性の面で優位に立ちます。
で、この両系統が覇権を争って拡販合戦を繰り広げる中で、
その手段として今で言うメディアミックス的な手法が取られる訳です。
その核となるイベントが無料でニュース映画の大上映会だったり、
(そもそもニュース映画の制作自体が拡販の為の赤字事業)
軍への音楽や兵器の献納キャンペーンであったり、
紀元2600年の奉祝協賛イベントだったり、ヒトラーユーゲント来日イベントだったり、
はたまた軍の協力を得た(朝日が陸軍と組めば毎日は海軍と、といった具合)
飛行機による世界一周冒険旅行だったり・・・、
基本戦う日本を中心に色々な企画が次から次へと案出され、実行されて行く訳です。
で、それを連日紙面で大々的に報道して盛り上げ、拡販に繋げる訳ですよ。
新聞は戦後は一応は反省して、自社企画イベントの協賛記事は
ニュース記事としては掲載しないことになっているようです。
ですが、TVにはそういった自主規制(倫理観というべきか)があるようには見えない。
視聴率を取るために報道番組の中でも平気で番組の広告していますよね。
以前とあるシンポジウムで、新聞記者の方がこの事に強い違和感を表明していたことが記憶に残ります。
戦争をイベントと呼ぶのは不謹慎かもしれないけれども、多くの人の関心を集め、
興奮・熱狂させるものとしてこれほど強力な出来事もないのもまた事実。
この一大イベントを販売拡大・視聴率向上の道具として使おう、
という発想はある意味自然にも思え、また、必然とされるようにも思えますが、
(イラク戦争初期のFOXTVの圧勝とCNNの凋落を思い浮かべます)
それによりメディアは何を失う可能性があるのか。
メディアの有り様を考える上でも、今日に繋がる問題を扱った本であると思います。
この本も掲載論文の発展形、だけど他の人の論文が遅れている間にこっちが先に単行本として出ちゃったんだって(笑)
1940年の東京オリンピックってもともとは東京市が震災復興(もちらん関東大震災)の完了をアピールしようと
皇紀2600年(西暦1940年)に併せて開催したいって言い出したのが発端らしい。
このテーマも興味深いので読んでみたいと思いました。
10年前の本なので、例えば難波功士さんの報道技術研究会関係の論考のように
既に単行本(←報研関係の基本文献!)になっているものもあるようです。
ただ、この本全体の傾向からすると難波さんの論考はやや例外的で、
(本の母体となったのがマスメディア関係の研究会であった為か)
新聞とメディアイベントの関係に言及した論考が主流となっています。
そして、それらの論考を通して読むと戦前の新聞、特に全国紙というのが
いかに戦争と手と手を取り合って歩んでいたか、ということが実感されてしまうのです。
戦時期日本のメディア・イベント 津金沢 聡広 有山 輝雄 世界思想社 1998-09 売り上げランキング : 516993 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「撃ちてし止まむ」―太平洋戦争と広告の技術者たち 難波 功士 講談社 1998-12 売り上げランキング : 571750 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
戦前は今より遥に地方紙の力が強かったようですが、まずは日中戦争の報道合戦で
規模が大きく取材力のある全国紙新聞社(朝日系と毎日系)速報性の面で優位に立ちます。
で、この両系統が覇権を争って拡販合戦を繰り広げる中で、
その手段として今で言うメディアミックス的な手法が取られる訳です。
その核となるイベントが無料でニュース映画の大上映会だったり、
(そもそもニュース映画の制作自体が拡販の為の赤字事業)
軍への音楽や兵器の献納キャンペーンであったり、
紀元2600年の奉祝協賛イベントだったり、ヒトラーユーゲント来日イベントだったり、
はたまた軍の協力を得た(朝日が陸軍と組めば毎日は海軍と、といった具合)
飛行機による世界一周冒険旅行だったり・・・、
基本戦う日本を中心に色々な企画が次から次へと案出され、実行されて行く訳です。
で、それを連日紙面で大々的に報道して盛り上げ、拡販に繋げる訳ですよ。
新聞は戦後は一応は反省して、自社企画イベントの協賛記事は
ニュース記事としては掲載しないことになっているようです。
ですが、TVにはそういった自主規制(倫理観というべきか)があるようには見えない。
視聴率を取るために報道番組の中でも平気で番組の広告していますよね。
以前とあるシンポジウムで、新聞記者の方がこの事に強い違和感を表明していたことが記憶に残ります。
戦争をイベントと呼ぶのは不謹慎かもしれないけれども、多くの人の関心を集め、
興奮・熱狂させるものとしてこれほど強力な出来事もないのもまた事実。
この一大イベントを販売拡大・視聴率向上の道具として使おう、
という発想はある意味自然にも思え、また、必然とされるようにも思えますが、
(イラク戦争初期のFOXTVの圧勝とCNNの凋落を思い浮かべます)
それによりメディアは何を失う可能性があるのか。
メディアの有り様を考える上でも、今日に繋がる問題を扱った本であると思います。
皇紀・万博・オリンピック―皇室ブランドと経済発展 (中公新書) 古川 隆久 中央公論社 1998-03 売り上げランキング : 72438 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
1940年の東京オリンピックってもともとは東京市が震災復興(もちらん関東大震災)の完了をアピールしようと
皇紀2600年(西暦1940年)に併せて開催したいって言い出したのが発端らしい。
このテーマも興味深いので読んでみたいと思いました。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )