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(モダニズム×伝統)÷木造

東陽町にある竹中工務店本社内のギャラリーで
「坂倉準三/前川國男/木造モダニズム展」という展覧会が開催中です。
→ ギャラリーA4
展覧会タイトルの「/」の意味が微妙ですが、坂倉の飯箸邸と前川の旧自邸をメインに
同時代のモダニストによる木造住宅にも目配せして、という展示。
そう広いギャラリーではないのですが、メイン二品は十分なボリュームです。

会場には坂倉さんと前川さんが一緒に写っている写真が出ているのですが、
お二人の雰囲気の違いが飯箸邸と前川邸の雰囲気の違いとまさに相似形で面白い。

ご存知のように旧前川邸は江戸東京建物園に移築済み、
飯箸邸はなんとか軽井沢に移築がなりましたので
今日でも実物を見比べることが可能なのですが、
同日清家清さん設計の著名住宅の解体情報を耳にし、がっくり。
戦前のもろバウハウスな木造住宅から勾配屋根を持った
独自の表現を獲得した戦中の木造を経、戦後に結実した「伝統×モダニズム」。
その貴重な果実が失われるのはなんとも残念です。
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