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破壊から創造はない。


神田にある博報堂旧本社屋の解体が発表されたらしい。
この建物の設計者は岡田信一郎。
歌舞伎座も今や風前の灯火だし、岡田作品は受難続きだ。

ところで広告代理店というと先端イメージだが、案外創業が古くて老舗だったりする。
電通も銀座に横河民輔設計の戦前建築を持っていて、
一時期展示スペースとして使っていたので入った事があるのだけれども、
外見は端正だけど手堅くてちょっと地味、けど中はど派手という凄い洒落者であった。
こちらの内部は残念ながら見たことがない。



その内部は改変著しいという噂も聞いたけれども、外観だけでもこれだけのモノなのである。
これを壊そうとしている会社は「クリエイティブ」を云々する業界では
規模も質もトップレベルと言われているのに、一体全体どうしたことなのだろうか?
あるいはアドバイスしている建設会社が無能なのだろうか?
・・・スーパーゼネコンの中では一番歴史的建造物に関して能力があると見ていたんだけれども。

歌舞伎もそうだけど、他分野の文化(どころか自らの歴史)に敬意を払わない
自己満足的な経営者には文化芸能に係わる事業を経営する資格なんてないと思う。
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